カナヘビの種類は日本に6種類!特徴・見分け方・生息地を一覧で解説

スポンサードリンク

カナヘビといえば、庭や公園、草むらなどで見かける茶色い小さなトカゲを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、日本には身近なニホンカナヘビ以外にも、緑色の美しい種類や、限られた地域にしか生息しない珍しい種類がいます。

実は、日本に自然分布するカナヘビ科の仲間は全部で6種類です。種類によって体の色や大きさ、生息地が異なり、なかには絶滅が心配されている希少なカナヘビも存在します。

また、カナヘビはニホントカゲと姿が似ているため、見つけてもどちらなのか分からないことがあります。カナヘビ同士でも外見が似ている種類があり、色だけで見分けるのは簡単ではありません。

この記事では、日本に生息するカナヘビ6種類の特徴や大きさ、生息地を一覧表で比較し、それぞれの見分け方を分かりやすく解説します。ニホントカゲとの違いや、希少種の捕獲に関する注意点も紹介するので、カナヘビについて知りたい方は参考にしてください。

スポンサードリンク
目次

日本に生息するカナヘビの種類は全部で6種類

日本に自然分布するカナヘビ科の仲間には、ニホンカナヘビ、アムールカナヘビ、コモチカナヘビ、アオカナヘビ、ミヤコカナヘビ、サキシマカナヘビの6種類がいます。

このうちコモチカナヘビはコモチカナヘビ属に分類され、残る5種類はカナヘビ属に分類されます。すべて同じ属に属するわけではありませんが、日本のカナヘビ科を代表する6種類として紹介されています。

それぞれの分布は大きく異なり、全国の広い地域で見られるニホンカナヘビに対して、特定の島や北海道の一部にしか生息しない種類もいます。

日本のカナヘビ6種類を一覧表で比較

まずは、日本に生息する6種類のカナヘビについて、体の色や大きさ、主な生息地を比較してみましょう。

種類主な体色全長の目安国内の主な生息地
ニホンカナヘビ茶褐色・褐色約16~27cm北海道・本州・四国・九州など
アムールカナヘビ褐色・暗褐色約18.5~25cm長崎県対馬
コモチカナヘビ褐色・暗褐色約14~18cm北海道北部の湿原など
アオカナヘビ緑色・若草色約20~30cmトカラ列島の一部・奄美諸島・沖縄諸島
ミヤコカナヘビ鮮やかな緑色約18~29cm程度宮古諸島
サキシマカナヘビ鮮やかな緑色約25~32cm八重山諸島の一部

大きさは成長段階や個体差によって変わります。また、全長には尻尾も含まれているため、尻尾が切れたり再生したりした個体では、表の数値より短くなることがあります。

表を見ると、同じカナヘビ科でも生息地域が大きく異なることが分かります。ニホンカナヘビは幅広い地域に生息していますが、ミヤコカナヘビやサキシマカナヘビは南西諸島の限られた島にしか自然分布していません。

種類を判断するときは体色だけでなく生息地も重要です。見つけた地域によって、候補となる種類をある程度絞り込めます。

茶色いカナヘビと緑色のカナヘビの違い

日本のカナヘビは、大まかな外見から茶色系と緑色系の2つに分けて覚えると分かりやすくなります。

茶色系の代表はニホンカナヘビ、アムールカナヘビ、コモチカナヘビです。いずれも褐色を基調としていますが、体格や模様、生息地域には違いがあります。

一方、緑色系にはアオカナヘビ、ミヤコカナヘビ、サキシマカナヘビがいます。これらは南西諸島に生息しており、草木の緑に紛れやすい体色を持っています。

ただし、すべての個体が同じ色をしているわけではありません。アオカナヘビは雌雄や地域によって褐色部分の広がりが異なり、ミヤコカナヘビでもまれに背中が淡い褐色の個体が確認されています。

そのため、茶色だから必ずニホンカナヘビ、緑色だから必ずアオカナヘビと判断することはできません。体の模様や分布も合わせて確認しましょう。

日本に生息するカナヘビ6種類の特徴と生息地

ここからは、日本のカナヘビ6種類について、それぞれの外見や生息環境、生態の特徴を詳しく紹介します。

種類によって身近さや観察できる場所は大きく異なります。普段見かけるカナヘビと比較しながら読むと、違いを理解しやすくなるでしょう。

ニホンカナヘビ|本州などで身近に見られる種類

ニホンカナヘビは、日本の広い地域に分布する最も身近なカナヘビです。北海道から本州、四国、九州などに生息し、公園や住宅地の庭、畑、草むらなどでも観察できます。

体は細長く、全長の半分以上を占める長い尻尾が特徴です。全長はおおむね16~27cm程度で、背中は茶褐色をしており、体の側面には暗い色の帯や縦方向の模様が見られます。

皮膚の表面は細かな鱗で覆われ、ニホントカゲのような強い光沢はありません。全体的に乾いた印象の体表をしており、日当たりのよい場所で日光浴をしている姿がよく見られます。

昼間に活動する爬虫類で、小さな昆虫やクモなどを捕食します。草の間や低い植物の上を素早く移動し、危険を感じると茂みなどに逃げ込みます。

繁殖は卵生で、メスが土や落ち葉の下などに卵を産みます。孵化した子どもは成体より小さいものの、細長い体や長い尻尾といった基本的な特徴は共通しています。

庭や公園で見かけた茶色いカナヘビがニホンカナヘビである可能性は高いものの、地域によっては別の種類も候補になるため、生息地と外見を合わせて確認することが大切です。

アムールカナヘビ|対馬に生息する種類

アムールカナヘビは、日本国内では長崎県の対馬に分布する種類です。日本以外にも東アジアの地域に生息していますが、国内で観察できる場所は限られています。

全長は約18.5~25cmで、ニホンカナヘビによく似た細長い体をしています。体色も褐色系で、背中や体の側面に暗褐色の斑模様や帯模様が入ることが特徴です。

腹部の後ろから尻尾にかけての側面には、暗褐色のくさび形の模様が連続して見られます。このような模様の入り方は、ほかのカナヘビと区別する際の手掛かりになります。

主に森林内の小河川に沿った日当たりのよいガレ場や草むらなどで生活します。倒木や樹木の根元、岩の下などを隠れ場所として利用し、危険を感じると素早く身を隠します。

ニホンカナヘビと同じく卵を産んで繁殖します。環境省の資料では、道路建設や森林開発などによる生息環境の変化が個体数の減少要因として挙げられています。

対馬で褐色のカナヘビを見つけた場合は、ニホンカナヘビと決めつけず、アムールカナヘビの特徴にも注目する必要があります。

コモチカナヘビ|北海道に生息する胎生の種類

コモチカナヘビは、日本では北海道北部の湿原を中心に生息しているカナヘビです。ヨーロッパからロシア東部、日本まで広い範囲に分布する種類ですが、国内の生息地は限られています。

全長は約14~18cmで、ほかのカナヘビより比較的ずんぐりした体型をしています。頭部も極端に細長くはなく、ニホンカナヘビとは少し異なる印象を受けます。

背中は褐色で、暗褐色の斑点や縦方向の模様が見られます。腹部の色には雌雄差があり、メスでは淡黄色、オスではオレンジ色に暗い斑紋が入ることがあります。

コモチカナヘビの大きな特徴は、その名前にも関係する繁殖方法です。日本の北海道に生息する個体群では、卵を産むのではなく、母親の体内で発生した子どもを産む胎生という方法で繁殖します。

ただし、コモチカナヘビという種類のすべての個体群が胎生というわけではなく、海外には卵生の個体群も知られています。

国内では湿原などの限られた環境に依存しており、生息地の減少や分断が問題になっています。環境省の第5次レッドリストでは絶滅危惧II類に分類されています。

ニホンカナヘビと比べると観察できる場所が非常に限られるため、北海道でもどこにでもいる種類ではありません。

アオカナヘビ|南西諸島に生息する緑色の種類

アオカナヘビは、トカラ列島の宝島から奄美諸島、沖縄諸島にかけて分布する日本固有種です。名前のとおり緑色を基調とした体色が特徴で、茶色いニホンカナヘビとは外見が大きく異なります。

全長は約20~30cmで、体は細長く、非常に長い尻尾を持っています。草むらや藪などを生活場所とし、昼間に活動する姿が見られます。

メスは背中から体の側面にかけて若草色をしており、頭の側面から腹部にかけて細い白い線が通ることが特徴です。

オスは背中が緑色で、体の側面に褐色の帯状の部分が広がる場合があります。ただし、地域によって体色の特徴に違いがあり、徳之島の個体群ではオスもメスに似た緑色をしています。

緑色の体は草木の中に紛れやすく、植物の葉や茎の間で生活する際に役立つと考えられます。昆虫やクモなどの小さな動物を捕食し、卵を産んで繁殖します。

以前は生息地の草むらで普通に見られた地域もありますが、環境省の資料では近年多くの島で個体数が減少しているとされています。土地の開発や農薬の使用、外来の捕食者などが減少に関係していると考えられています。

2026年公表の環境省第5次レッドリストでは準絶滅危惧に分類されており、身近な場所で見かけることがあっても、保全上の注意が必要な種類です。

ミヤコカナヘビ|宮古諸島に生息する希少種

ミヤコカナヘビは、沖縄県の宮古諸島に分布する日本固有種です。鮮やかな緑色の体と非常に長い尻尾が特徴で、アオカナヘビとよく似た外見をしています。

頭から胴体までの長さは約4.5~6.5cmですが、尻尾はその3~3.5倍程度にもなります。そのため、体そのものは小さくても、尻尾まで含めると非常に細長い姿になります。

背中は鮮やかな緑色で、四肢が褐色になる個体が多く見られます。アオカナヘビとの大きな違いの一つは、体の側面にある白い線です。

アオカナヘビでは頭部から胴体の側面に白い線が見られますが、ミヤコカナヘビには同じような白線がありません。この点は写真などで比較するときの参考になります。

草むらなどに生息し、昼間に活動します。卵を産む種類で、環境省の資料によると産卵期は3~9月と長く、年間に複数回産卵することがあります。

しかし、生息環境となる草地や林縁が農地整備、宅地造成などによって失われ、個体数が大きく減少しています。外来の捕食者や違法採集も、生存を脅かす要因として挙げられています。

環境省の第5次レッドリストでは絶滅危惧IB類に指定され、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種にも指定されています。

そのため、野生で見つけた場合も安易に捕まえたり持ち帰ったりしてはいけません。

サキシマカナヘビ|八重山諸島に生息する大型種

サキシマカナヘビは、沖縄県の八重山諸島に分布する日本固有種です。石垣島、西表島、黒島、小浜島で生息が確認されており、日本にいるカナヘビの中でも大型の種類として知られています。

全長は約25~32cmで、細長い体と長い尻尾を持っています。背中や体の側面は鮮やかな緑色で、目の前後に黒い筋が入ることが特徴です。

アオカナヘビやミヤコカナヘビと比べると、背中の鱗が細かく、丸みを帯びています。そのため、背中の表面は比較的滑らかに見えます。

生息場所は草地や明るい樹林などで、特に樹上での生活に適応しています。成体は木の枝や葉の上で行動することが多く、幼体は草むらや低木を利用する傾向があります。

昼間に活動し、日光浴をしながら体温を調節します。昆虫などの小さな動物を捕食し、春から夏にかけて卵を産んで繁殖します。

一方、生息地となる森林や草地の減少、外来の捕食者などによる影響が問題になっています。特に黒島や小浜島では個体数が非常に少なくなっているとされています。

環境省の第5次レッドリストでは絶滅危惧II類に分類され、国内希少野生動植物種にも指定されています。

サキシマカナヘビは法律による保護の対象であり、野生個体の捕獲は原則として禁止されています。観察できた場合も自然の中でそっと見守ることが大切です。

カナヘビの種類を見分ける方法

カナヘビを見つけたとき、どの種類なのか判断するには、体の色や模様、大きさ、生息地域などを組み合わせて確認することが大切です。

同じ種類でも性別や年齢によって見た目が異なる場合があり、外見だけで完全に見分けられるとは限りません。複数の特徴を確認して、候補を絞り込むようにしましょう。

体の色や模様から見分ける

最初に確認したいのは、背中や体の側面の色です。ニホンカナヘビ、アムールカナヘビ、コモチカナヘビは褐色系で、アオカナヘビ、ミヤコカナヘビ、サキシマカナヘビは緑色系が中心です。

ただし、同じ緑色系でも模様には違いがあります。アオカナヘビは体の側面に細い白い線があり、ミヤコカナヘビにはその白線が見られません。また、サキシマカナヘビは目の前後に黒い筋が入ることが特徴です。

褐色系では、アムールカナヘビの体側に見られる暗褐色のくさび形の模様や、コモチカナヘビの背中に並ぶ斑模様などが参考になります。

しかし、色の濃淡や模様の見え方には個体差があり、写真の明るさによっても印象が変わります。体色だけで種類を断定しないことが重要です。

体の大きさや尻尾の長さから見分ける

カナヘビは全体的に細長い体型ですが、種類によって胴体の太さや尻尾の長さに違いがあります。

コモチカナヘビは比較的ずんぐりした体型で、頭部もほかのカナヘビ属の種類ほど細長くありません。一方、ミヤコカナヘビは非常に長い尻尾を持ち、頭胴長に対する尻尾の割合が大きくなっています。

サキシマカナヘビも大型で長い尻尾を持ちますが、アオカナヘビと全長が重なる場合があります。そのため、単純に大きいからサキシマカナヘビとは判断できません。

また、幼体は成体より小さく、尻尾を一度失った個体では全長が短くなります。カナヘビは危険を感じたときに尻尾を自切することがあり、その後に再生する場合もありますが、元の形や長さに完全に戻るとは限りません。

見分ける際は全長だけでなく、胴体の形、頭部の形状、模様なども確認しましょう。

見つけた地域や生息環境から判断する

日本のカナヘビを見分けるうえで、特に役立つのが発見した地域です。種類ごとに自然分布する地域が大きく異なるため、場所を確認することで候補を絞り込めます。

例えば、本州の住宅地や公園で見かける褐色のカナヘビであれば、通常はニホンカナヘビが候補になります。北海道北部の湿原ではコモチカナヘビ、対馬ではアムールカナヘビが生息しています。

南西諸島では島ごとの分布が重要です。アオカナヘビは奄美諸島や沖縄諸島など、ミヤコカナヘビは宮古諸島、サキシマカナヘビは八重山諸島の一部に分布します。

さらに、生息環境にも特徴があります。コモチカナヘビは湿原、アムールカナヘビは森林内の小河川周辺、サキシマカナヘビは明るい樹林や草地を利用します。

もちろん、飼育個体が人為的に移動された場合など、発見場所と自然分布が一致しない可能性もあります。分布情報は種類を見分けるための有力な手掛かりですが、必ず外見の特徴と組み合わせて判断しましょう。

カナヘビとトカゲの違いは?似ている種類の見分け方

カナヘビについて調べていると、「カナヘビとトカゲは何が違うの?」という疑問を持つ方もいるでしょう。

実は、カナヘビも生物学的にはトカゲの仲間です。ただし、日本では一般的にカナヘビ科のニホンカナヘビと、トカゲ科のニホントカゲを区別して呼ぶことが多くあります。

カナヘビとニホントカゲの外見上の違い

ニホンカナヘビとニホントカゲは、どちらも身近な爬虫類ですが、よく観察すると外見に違いがあります。

特に分かりやすいのは、皮膚の光沢と体型です。ニホンカナヘビは表面が乾いたような質感で細長い体をしていますが、ニホントカゲは表面が滑らかで、比較的しっかりした体型をしています。

比較項目ニホンカナヘビニホントカゲ
分類カナヘビ科トカゲ科
皮膚の見た目乾いた質感で光沢が弱い滑らかで光沢がある
体型細長く華奢な印象比較的太くしっかりした印象
尻尾体に対して長いカナヘビほど長くない傾向
体色主に茶褐色成体は褐色系、幼体は青い尻尾が目立つ
動き草や低木の上も素早く移動する地表や物陰を素早く移動する

ニホントカゲの幼体は、黒っぽい体に明るい縦線が入り、尻尾が鮮やかな青色をしていることがあります。この青い尻尾は、ニホンカナヘビとの見分け方として特に分かりやすい特徴です。

ただし、成長したニホントカゲでは青色が目立たなくなるため、成体同士を比較するときは皮膚の光沢や体型を確認するとよいでしょう。

カナヘビは光沢が弱く細長い体型、ニホントカゲは滑らかで光沢のある体表という違いを覚えておくと、身近な場所で見かけた際にも区別しやすくなります。

カナヘビはヘビではなくトカゲの仲間

カナヘビという名前を聞くと、ヘビの一種だと思う方もいるかもしれません。しかし、カナヘビはヘビではなく、トカゲの仲間に分類されます。

カナヘビもヘビも爬虫類の有鱗目に属していますが、カナヘビはカナヘビ科、一般的なヘビはナミヘビ科など別のグループに分類されます。

カナヘビには通常4本の脚があり、脚を使って地面や植物の上を移動します。一方、多くのヘビは脚を持たず、体をくねらせることで移動します。

また、カナヘビには動かせるまぶたや外耳孔があるのに対し、ヘビには一般的なトカゲのような可動性のまぶたや外耳孔がありません。

名前に「ヘビ」と付いていても、カナヘビはトカゲの仲間だと覚えておきましょう。

珍しいカナヘビの種類と捕獲・飼育の注意点

日本のカナヘビには身近な種類がいる一方で、個体数が減少し、絶滅が心配されている種類も存在します。

特に南西諸島の一部に生息する希少種は、法律によって捕獲や譲渡などが規制されている場合があります。珍しいカナヘビを見つけたからといって、自由に捕まえて飼育できるわけではありません。

絶滅危惧種や希少種に指定されているカナヘビ

環境省は、絶滅のおそれがある野生動植物の状況を評価し、レッドリストとして公表しています。日本のカナヘビでも、複数の種類が絶滅危惧種や準絶滅危惧種に分類されています。

2026年3月に公表された環境省第5次レッドリストでは、次のような評価が確認されています。

カナヘビの種類環境省の評価
ニホンカナヘビ全国評価では絶滅危惧種に指定されていない
アムールカナヘビ絶滅危惧II類(VU)
コモチカナヘビ絶滅危惧II類(VU)
アオカナヘビ準絶滅危惧(NT)
ミヤコカナヘビ絶滅危惧IB類(EN)
サキシマカナヘビ絶滅危惧II類(VU)

絶滅危惧IB類は、近い将来に野生で絶滅する危険性が高いと評価されるカテゴリーです。絶滅危惧II類は絶滅の危険が増大している種類、準絶滅危惧は現時点で絶滅危惧種には該当しないものの、生息状況の変化に注意が必要な種類を指します。

ミヤコカナヘビでは、農地整備や宅地造成による生息地の消失が大きな問題になっています。サキシマカナヘビでも、生息地の開発や外来の捕食者などによる影響が確認されています。

一方、ニホンカナヘビは全国規模では絶滅危惧種に分類されていませんが、地域によっては生息環境が悪化し、自治体のレッドリストで保全対象となっている場合があります。

このように、全国的な評価と地域ごとの評価は必ずしも一致しません。身近な種類であっても、地域の自然環境によって保全上の重要性が変わります。

捕獲や飼育が法律で規制されている種類

カナヘビを捕まえて飼育したい場合には、種類ごとの保護制度を確認する必要があります。

特に注意したいのが、国内希少野生動植物種に指定されているミヤコカナヘビとサキシマカナヘビです。

これらは「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」によって保護されており、野生個体の捕獲や殺傷などが原則として禁止されています。また、譲渡や販売などについても規制があります。

研究や保護活動などで例外的に捕獲が認められる場合もありますが、一般の人がペットとして持ち帰る目的で自由に捕獲できるものではありません。

また、国内希少野生動植物種に指定されていないカナヘビでも、国立公園の特別保護地区などでは動物の捕獲が制限される場合があります。地域の条例によって採集が禁止されているケースもあるため、種類だけでなく場所ごとの規制を確認してください。

なお、レッドリストに掲載されていることと、法律によって捕獲が禁止されていることは同じではありません。レッドリストは絶滅リスクの評価であり、実際の捕獲規制は種の保存法や各地域の法令などによって定められます。

希少種を見つけても捕まえず、自然の中で観察することが、生息地と個体を守るために大切です。

保護対象となる種類や規制内容については、環境省の国内希少野生動植物種一覧や、各自治体が公開する情報で確認できます。

カナヘビの種類についてよくある質問

ここまで日本に生息する6種類のカナヘビについて紹介してきましたが、身近に見られる種類や海外のカナヘビについても疑問があるかもしれません。

最後に、種類や分布に関してよくある質問を整理します。

日本で最も身近に見られるカナヘビは?

日本で最も身近に見られるカナヘビは、一般的にニホンカナヘビです。

北海道から本州、四国、九州など広い範囲に分布しており、公園や住宅地の庭、畑、草むらなどでも観察できます。

ほかの5種類は北海道北部や対馬、南西諸島など分布が限られているため、日常生活で見かける機会は少なくなります。

ただし、地域によって生息する種類や個体数は異なります。ニホンカナヘビであっても、都市化が進んだ場所などでは見つけにくい場合があります。

緑色のカナヘビは本州にも生息している?

日本に自然分布する緑色系のカナヘビとして知られるアオカナヘビ、ミヤコカナヘビ、サキシマカナヘビは、いずれも南西諸島に生息しています。

そのため、本州で身近に見られる野生のニホンカナヘビとは自然分布が異なります。

ただし、本州で緑色のトカゲのような動物を見たからといって、写真や特徴を確認せずに種類を判断することはできません。カナヘビ以外のトカゲ類や、人為的に持ち込まれた個体などの可能性も考える必要があります。

日本の野生のカナヘビを調べる際には、体色とともに、その種類の自然分布を確認することが大切です。

外国には日本にいないカナヘビの種類もいる?

カナヘビ科の仲間は日本だけでなく、ヨーロッパ、アジア、アフリカなどにも分布しています。そのため、日本国内で紹介した6種類以外にも、多くのカナヘビ科の種類が存在します。

例えば、ヨーロッパに生息するホウセキカナヘビは、美しい緑色の体や斑模様が特徴です。日本のアオカナヘビなどとは異なる種類で、体格や外見にも違いがあります。

また、カベカナヘビの仲間には、岩場や石垣などを利用して生活する種類もいます。日本のカナヘビと同じ科に属していても、生活する環境や大きさはさまざまです。

つまり、日本に自然分布する6種類が世界のカナヘビのすべてではありません。世界に目を向けると、さらに多様な姿や生態を持ったカナヘビの仲間が存在しています。

カナヘビの種類と見分け方【まとめ】

日本に自然分布するカナヘビ科の仲間は、ニホンカナヘビ、アムールカナヘビ、コモチカナヘビ、アオカナヘビ、ミヤコカナヘビ、サキシマカナヘビの6種類です。

身近なニホンカナヘビをはじめ、北海道北部の湿原に生息するコモチカナヘビ、南西諸島で見られる美しい緑色のカナヘビなど、種類によって外見や生態は大きく異なります。

種類を見分けるときは、体の色や模様、大きさだけでなく、発見した地域や生息環境も確認しましょう。特に緑色のカナヘビは見た目が似ているため、分布や体側の模様などを組み合わせることが大切です。

また、ミヤコカナヘビやサキシマカナヘビのように、法律で保護されている種類もいます。珍しいカナヘビを見つけた場合は、捕獲せずに自然の中で観察するようにしましょう。

カナヘビの種類ごとの特徴と生息地を知ることで、身近な爬虫類の多様性や、それぞれの種類を守る必要性も理解しやすくなります。

スポンサードリンク
スポンサードリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次