ニホンイシガメの繁殖方法を徹底解説!産卵床の作り方まで解説!

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ニホンイシガメの繁殖は、多くの飼育者にとって大きな目標の一つですが、産卵に至るまでには、適切な環境を整えることが不可欠です。

特に、産卵床の準備は、深さ、土、時期といった要素が複雑に絡み合い、多くの飼育者を悩ませています。

本記事では、ニホンイシガメが安心して卵を産み、無事に孵化を迎えるために、理想的な産卵床の作り方を詳しく解説します。

産卵床の作り方の基本から、具体的な土の選び方、深さの調整、そして産卵に適した時期まで、ニホンイシガメの繁殖成功に必要な情報を網羅しました。

この記事を読めば、あなたのニホンイシガメもきっと、理想的な環境で命を繋いでくれるはずです。

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目次

ニホンイシガメの繁殖について

繁殖環境を整える

ニホンイシガメの繁殖を成功させるためには、まず適切な環境設定が重要です。

飼育ケースは、60cm×30cm×30cm以上の水槽を用意し、水場と陸場をバランス良く設けることが推奨されます。

陸場は、イシガメが体を完全に乾かせるように、水場と同等以上の広さを確保し、水深は浅くても構いませんが、飲水できる程度は必要です。

水質を維持するために、ろ過装置は必須ですので、外部フィルターや内部フィルターなど、強力なろ過能力を持つものを選ぶと良いでしょう。

水温を24〜28℃に保つため、冬場はヒーターで調整が必要ですし、UVBライトを1日8〜12時間照射し、ビタミンD3の合成を助け、カルシウムの吸収を促進します。

繁殖を促すためには、オスとメスの両方が成熟している必要があります。オスはメスの前で前肢を交互に振って求愛行動を行い、メスが受け入れると交尾が始まります。

産卵床についてはこの記事の後半で詳しく解説します。

産卵期には、メスは8〜10cmの深さの穴を掘り、そこに1〜12個の卵を産みますので、産卵床として、湿らせた砂や土を準備しておきましょう。

人工孵化を行う場合は、恒温槽を準備し、25〜30℃に保ちます。

繁殖適齢期とタイミング

ニホンイシガメの繁殖に適した年齢は、オスとメスで異なり、一般的にオスは2〜3年で成熟し、メスは5〜7年で成熟すると言われていますが、ニホンイシガメの場合、年齢だけでなく、個体の大きさも関係します。

成熟したオスは150〜250g程度であるのに対し、メスは550〜1500g程度と、その大きさに大きな差があります。

繁殖を意識した飼育管理においては、年齢に応じた給餌と栄養管理が重要ですので、幼体や若年個体は、成長のために栄養価の高い餌を十分に与え、成熟個体は肥満にならないように注意しながら、バランスの取れた食事を心がけましょう。

老齢個体は、消化能力が低下しているため、消化しやすい餌を選ぶ必要がありますし、ニホンイシガメは神経質な性格なので、ストレスを与えないように注意しましょう。

繁殖期には、オスがメスを追いかけたり、噛みついたりすることがありますので、単独飼育をすることも有効です。

ニホンイシガメは、4歳以降に繁殖可能となり、10歳くらいまでが繁殖率が高い時期ですが、その後は徐々に衰えていきます。

繁殖個体の販売の法規制と注意点

ニホンイシガメを繁殖させ、その個体を販売する際には、法規制を遵守する必要があります。

個人間での譲渡や販売も、法規制の対象となる場合がありますので、事前に確認しておくことが重要です。

また、法規制の具体的な内容については時期によって地域によっても大きく異なるためここでは明示することは控えさせていただきます。

繁殖まででしたらご自分の範囲のことなので問題になりにくいのですが、販売までとなるとハードルが上がる印象です。

  • 知人に譲る程度なのか営利目的なのか(第一種動物取扱業の登録)
  • 繁殖させるのは野生個体か、ペットショップでの販売個体か
  • 販売先が国内か国外か

など様々な条件で対応方法も異なりますので、ご自分の責任にてお調べください。

販売時には、個体の健康状態をしっかりと確認し、適切な価格設定を行う必要があります。

ニホンイシガメは、日本固有種であるため、他の種類のカメに比べて価格が高めです。

また、近年では生息数が減少しているため、販売にあたっては責任を持って対応する必要があります。

産卵床とは?

産卵床(さんらんしょう)とは、カメやその他の爬虫類、鳥類、魚類などが卵を産むために準備する場所のことを指します。

特に飼育下のカメにとっては、適切な産卵床を用意することが重要であり、産卵に適した環境が整っていないと、卵詰まり(産卵困難)などの健康問題を引き起こす可能性があります。

ニホンイシガメのメスは、成熟すると春から夏にかけて産卵を行います。

野生では水辺の砂地や柔らかい土壌に穴を掘り、そこに卵を産みます。

飼育下でも、適切な産卵床を用意することで、自然に近い環境で安全に産卵させることができます。

産卵床にの環境と時期は?

ニホンイシガメは、非常にデリケートな生き物で、産卵場所の環境が適切でないと、卵を産まないことがあります。

産卵場所を選ぶ際には、静かで落ち着ける場所であることはもちろん、水はけが良く、日向と日陰が自然にできるような場所を選ぶことが大切です。

産卵時期は、一般的に気温が上昇する春から夏にかけてですが、その年の気候によって産卵時期が早まることもあります。

ニホンイシガメは、基本的に日当たりの良い場所を好む傾向がありますが、個体によっては物陰などの日陰を好む場合もあります。

飼育環境によっては、産卵場所の土が柔らかすぎると、穴を掘る途中でやめてしまうこともあるため、注意が必要です。

ニホンイシガメが安心して卵を産めるように、産卵場所の環境を整えてあげましょう。

産卵床の深さと土選び

ニホンイシガメは、自然界では穴を掘って産卵するため、産卵床の深さと土選びは非常に重要です。

ニホンイシガメの産卵床に適した土の種類としては、赤玉土や鹿沼土、黒土、真砂土、腐葉土などが挙げられ、特に黒土に目の細かいヤシガラマットを少量混ぜることで、土を軽くし、ほどよく湿った環境を作ることができます

産卵床の深さについては、一般的に約25cm程度が目安とされていますが、カメの種類や飼育環境によって調整が必要です。

ニホンイシガメは、産卵する場所を深く掘り進む習性があるため、産卵床の底まで掘ってしまう可能性も考慮し、十分な深さを確保することが望ましいです。

土の固さも重要で、カメが動き回る時の重さや土の自重でだんだん締まってくる程度の固めが良いですが、適度な湿り気も保つように注意しましょう。

底砂を掘り返したり、水草を引っ張ってしまうことがあるため、十分な厚みの底床を用意したり、鉢植えにするなどの工夫も有効です。

産卵床の土は、水はけが良い真砂土を一番下に敷き、その上に川砂や園芸用培養土と腐葉土を混ぜて使用すると良いでしょう。

ニホンイシガメが産卵した後のケアと注意点:孵化に向けて

ニホンイシガメが産卵した後も、油断は禁物で、産み落とされた卵は適切な温度と湿度を維持して管理する必要があります。

卵の管理には、湿式と乾式の恒温槽があり、水苔、バーミキュライト、パーライトなどを基質として使用するのが一般的で、恒温槽の設定温度は25-30℃が安全とされています。

産卵後24-48時間以内に受精班と呼ばれる模様が出てくるか確認し、もし受精班が出てこない場合は、残念ながら孵化は期待できませんが、必ずしも受精班の有無だけで判断できるわけではないので、念のため孵卵を継続することをおすすめします。

また、定期的に検卵を行い、卵の発生状況を確認することも重要で、産卵床を作ってから半年程度は、培養土に含まれる肥料成分を消す必要があるため注意が必要です。

産卵後、メスを単独で産卵場に移動させることができれば、他のカメに卵を食べられるリスクを減らすことができます。

ニホンイシガメの卵は、適切な環境で管理すれば、無事に孵化を迎えることができるでしょう。

まとめ

ニホンイシガメの繁殖は、適切な産卵床の準備が不可欠です。

この記事では、ニホンイシガメが好む環境、適切な土の種類と深さ、そして産卵後のケアについて詳しく解説しました。

産卵床の作り方を工夫することで、ニホンイシガメの繁殖を成功に導くことができるでしょう。

産卵場所の環境を整え、産卵後のケアを怠らないことが、健康な子ガメを育てるための第一歩です。

ニホンイシガメの繁殖に成功し、その感動をぜひ味わってください。

今回の記事を参考に、あなたのニホンイシガメにとって最適な産卵床を作ってあげてください。

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