ニホンイシガメを見つけたらどうすべき?絶滅危惧種は飼育しても良いのかについて解説!

黒く輝く目を持ち、素朴な色合いが目を引くニホンイシガメ 。

とても可愛らしいカメですが、近年、その数を減らしています。

その理由としては人間によるもの、他の生物によるものといろいろ考えられます。

日本の固有種であるニホンイシガメ 。

他の固有種としては沖縄に分布する3種(リュウキュウヤマガメ・ヤエヤマセマルハコガメ・ヤエヤマイシガメ)があげられます。

つまり、日本の淡水域に広く分布する固有種であるカメはニホンイシガメのみということになります。

当記事では、そんなニホンイシガメを見つけたらどうすれば良いのかについてお話ししていきます。

目次

ニホンイシガメ を見つけたらどうするべき?

ニホンイシガメ を見つけたらこうしなければならない、というような決まりはありません。

捕まえて飼育しても大丈夫ですし、通報する必要もありません。

しかし、地域によっては保護団体が存在する場合もあります。

ニホンイシガメを見つけたら場合、見つけた場所に保護団体が存在しないか、市町村で扱い方に決まりがないか、調べてみると良いでしょう。

捕獲、飼育に関する制約などはありませんが、発見した場所から他の地域に移したり、売ったりという行為はやめてください。

ニホンイシガメを守るためにもこれだけは守っていただきたいです。

ニホンイシガメを飼育する場合、特段難しいというわけではありませんが、飼育ケージや餌やり、温度管理など適切に行う必要があります。

ニホンイシガメの生息地

ニホンイシガメは北海道を除く本州、四国、九州に広く分布しています。

分布の北端がどこなのかは分かっていません。

池、河川の上流域や中流域、湖、湿地、水田などに生息しています。

晴れた日は水場近くの石や流木の上で日向ぼっこをしているのもよく見かけられます。

平地よりも山麓部に多く生息し、山地の水田地帯では、道路上を歩いている個体がいることも。

ニホンイシガメは絶滅危惧種?

絶滅危惧種については、絶滅のおそれがある野生生物をリスト化したものとして「レッドリスト」というものがあります。

スイスに本部を置くIUCN(国際自然保護連合)によってまとめられており、定期的に更新されています。

ニホンイシガメ は、IUCN(2000)及び環境省(2012)によるレッドリストでは、準絶滅危惧種(NT)に指定されています。

レッドリストにはいくつかカテゴリーがあり、

  • 絶滅(EX)
  • 野生絶滅(EW)
  • 深刻な危機(CR)
  • 危機(EN)
  • 危急(VU)
  • 準絶滅危惧(NT)
  • 低懸念(LC)
  • データ不足(DD)
  • 未評価(NE)

このように9つに分けられています。

ニホンイシガメはこの内の準絶滅危惧に指定されているのです。

ニホンイシガメが準絶滅危惧種に指定されるまで個体数を減らしてしまった原因として、人間が大きくかかわっています。

農耕地の区画整理、水田耕作の放棄、河川や池沼のコンクリートやブロックによる護岸工事、ため池の埋め立てなどの開発行為により、ニホンイシガメの生息場所が急激に減少しています。

人間による乱獲や野生動物による捕食も、個体数減少の原因となっています。

また、人間の持ち込んだ外来カメとの生存競争が激しく、外来カメと比べて繊細なニホンイシガメは、競争に負けてしまいます。

外来カメの問題は餌や生息地をめぐる競争だけでなく、交雑による遺伝子汚染等もニホンイシガメの個体数減少の大きな原因です。

レッドリストとは別に、レッドリストに掲載された種の生息情報や存続を脅かしている原因等を解説した書籍としてレッドデータブックというものがあります。

気になるからはぜひ調べてみてください。

ニホンイシガメを見つけたらどうすべき?【まとめ】

ニホンイシガメ の生息地、絶滅危惧種について、見つけたらどうすべきかについてお話しさせていただきました。

ニホンイシガメの数が減っているのは人間のせいでもあり、許されることではありません。

しかし、これを守っていくことができるのも、さらに被害を拡大していくことができるのも人間です。

当記事を読んでいただいた方はぜひ前者であることを願っています。

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