「うちのボールパイソン、最近なんだか目が白っぽく濁ってる…もしかして病気?」
そんな不安を感じたことはありませんか?
実は、ボールパイソンの目が白くなるのは脱皮前の自然な現象であることがほとんどです。
ですが、なかには病気や外傷による異常の可能性もあるため、注意深く観察することが大切です。
本記事では、ボールパイソンの目が白くなる原因や見分け方、対処法について詳しく解説していきます。
「放っておいても大丈夫なの?」「病院に連れていくべき?」といった疑問にもお答えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
ボールパイソンの目が白い主な原因は?

ボールパイソンの目が白く濁って見えると、飼い主としては「病気では?」と心配になるかもしれません。
しかし、実際には脱皮の準備段階で一時的に目が白くなるのが最も一般的な原因です。
この白濁現象は目だけでなく全身の色もややくすんで見えるようになります。
これは、古い皮膚の下に新しい皮膚が形成されることで、外からの見た目が一時的に曇って見えるためです。
一方で、目の白濁が脱皮によるものでない場合は、外傷や感染症などの異常が考えられます。
特に片目だけが白い場合や、何日経っても白濁が治らない場合は要注意です。
ボールパイソンの目が白い原因が脱皮前だった場合

ボールパイソンを含む多くのヘビは、脱皮の直前になると目が白く濁る状態になります。
これは「ブルー期」(←主に海外の表現)や「白濁期」とも呼ばれる自然な現象で、飼い主が慌てる必要はありません。
ボールパイソンはなぜ目が白く濁るのか
ヘビの目は「眼瞼(まぶた)」がない代わりに、「アイキャップ」と呼ばれる透明なウロコで覆われています。
脱皮の際にはこのアイキャップも一緒に剥がれ落ちるため、皮膚の下にある新しいアイキャップとの間にリンパ液が溜まり、一時的に目が白く濁って見えるのです。
この状態は、ちょうど人間がすりガラス越しにものを見るような視界になっており、ヘビ自身もかなり見えづらくなっています。
どれくらいの期間で元に戻る?
目が白くなる期間は通常2〜3日程度。
その後、リンパ液が吸収されると目の白濁は引き、再び黒く戻ります。
その状態からさらに2〜4日ほどで実際の脱皮が始まります。
よく誤解されるのですが目の白濁が終わってから脱皮が始まるというのがポイントです。
つまり、目が白くなってから脱皮が終わるまで、おおよそ1週間前後が目安です。
目が白い間の接し方や注意点
この時期のボールパイソンは視界が極端に悪くなっており、いつも以上に臆病になります。
急に触ろうとすると威嚇したり、誤って噛んでしまうこともあるので注意しましょう。
また、脱皮がスムーズに行えるように、ケージ内の湿度をやや高め(60〜70%)に保つとよいでしょう。
水皿の大きさを調整したり、ウェットシェルターを導入するのも効果的です。
ボールパイソンが脱皮以外で目が白くなるケースとは?

ボールパイソンの目が白くなる原因の多くは脱皮ですが、まれに病気や外傷などによって目が白く見えることもあります。
脱皮と異なり、自然には改善しないケースもあるため、見分けが重要です。
外傷による角膜のダメージ
何かにぶつかったり、ケージ内のレイアウトで目を擦ったりしてしまうと、角膜(アイキャップの内側の眼球)が傷ついて白濁することがあります。
特に鋭利な流木やガラスの角などが原因になることが多いです。
この場合、片目だけが白くなったり、腫れやにじみのような異常が見られることがあります。
放置すると悪化する可能性があるため、専門の爬虫類対応の動物病院で診てもらう必要があります。
目の感染症(眼病)
不衛生な環境や免疫力の低下が原因で、細菌や真菌による感染症が起こることもあります。
特に水入れの汚れや、湿度の過剰が引き金になることがあります。
感染が進むと、目の白濁に加えて膿のような分泌物や、まぶたのような部分が腫れて見えることも。
これも脱皮とは明らかに異なる症状であり、早期の治療が必要です。
目に床材や異物が入っている場合
床材の粉塵や細かいチップがアイキャップと目の間に入ってしまうことで、目が曇って見えることがあります。
とくに乾燥したパインチップや細かい砂系の床材を使用していると起こりやすいトラブルです。
軽度であれば、水浴びや湿度調整によって自然に排出されることもありますが、改善しない場合はアイキャップの内側に異物が残っている可能性があるため、無理に触らず獣医に相談するのが安全です。
病気と脱皮の見分け方は?

ボールパイソンの目が白くなっていても、それが脱皮によるものなのか、病気やケガによる異常なのかを見極めるのは飼育者にとって重要なポイントです。
以下のチェックポイントを参考にしてください。
片目だけが白いときは要注意
脱皮による白濁は基本的に両目同時に起こります。
もし片目だけが白く濁っていたり、左右で明らかに状態が異なる場合は、外傷や感染の可能性が高くなります。
早めに状態を記録し、経過を観察しましょう。
白濁が何日も続くときは病気の可能性も
脱皮にともなう白濁はおおよそ2~3日で引き、そこから数日で脱皮が完了します。
目の白さが1週間以上続いていたり、再び黒目に戻らないまま変化がない場合は、何らかの異常が疑われます。
とくに、食欲不振や動きが鈍い、目を頻繁にこすっているなどの行動も併発している場合は、病気のサインと考えましょう。
様子を見ても良いケースと病院に行くべきケース

以下のような場合は、まずは環境を整えて様子を見ても問題ありません。
- 両目とも白く、全身の色もくすんでいる(=脱皮の兆候)
- 食欲や行動に大きな変化がない
- 数日後に目が黒く戻ってきた
逆に、以下のような場合は病院を受診した方が安心です。
- 片目だけが白い
- 白濁が1週間以上続く
- 目の腫れや傷、分泌物が見られる
- 明らかに視力が低下している様子がある
- 他の異変(拒食・元気がないなど)も同時に見られる
まとめ
ボールパイソンの目が白くなる原因の多くは、脱皮前の自然な白濁によるものです。
特に両目が同時に白くなり、全身の色もくすんでいるようであれば、脱皮の準備段階と考えて問題ありません。
湿度を調整しながら、無理に触らず静かに見守ることが大切です。
一方で、片目だけが白い、白濁が長く続く、目に傷や異常が見られるといった場合は、病気や外傷の可能性もあるため注意が必要です。
状況によっては早めに爬虫類を診られる動物病院に相談しましょう。
日頃から観察を欠かさず、脱皮や異常のサインを見逃さないことが、ボールパイソンの健康を守る第一歩です。