エリマキトカゲが後ろ脚だけで走る姿を見て、「なぜ二足で走るの?」「どれくらい速いの?」と気になったことはありませんか。
大きなエリマキを広げながら駆ける姿は印象的ですが、走るのは危険を避けるための大切な行動と考えられています。
この記事では、エリマキトカゲが走る理由や二足走行になる仕組み、速さの特徴をわかりやすくご紹介します。
水面を走ることで知られるバジリスクとの違いや、テレビCMで注目を集めた背景も知ると、エリマキトカゲの魅力をより深く楽しめるでしょう。
この記事でわかること
- エリマキトカゲが危険を感じたときに走る理由
- 勢いがつくと二足走行の姿勢になる仕組み
- 走る速さの特徴と、短距離の逃走に向く理由
- エリマキトカゲと水面を走るバジリスクの違い
エリマキトカゲが走る主な理由は危険から逃げるため

エリマキトカゲが走る主な理由は、近くに危険を感じたときにその場から素早く離れるためです。
相手を警戒して様子を見たあと、安全な場所へ逃げる行動として走る姿が見られます。
いつも走っているわけではなく、周囲の状況に応じて立ち止まったり、身を隠したりしながら危険を避けます。
威嚇で相手がひるまないと素早く逃げ出す
エリマキトカゲは、急に近づく動物や大きな物音などに気づくと、まず相手との距離や動きを確かめようとします。
このとき、首のまわりにあるエリマキを広げて、自分の存在を目立たせることがあります。
これは相手に近づかないよう伝えるための行動のひとつで、すぐに逃げる前に見られる場合があります。
それでも相手が離れなかったり、危険が迫ったりすると、その場にとどまらず逃走を選ぶことがあります。
じっとして見つかりにくくするよりも、短時間で距離を取るほうがよいと判断した場面で、走る行動につながると考えられます。
野生動物の行動には個体差があるため、毎回同じ順番で行動するとは限りません。
- 遠くの動きや音に気づく
- 相手の様子を警戒する
- 必要に応じて体を目立たせる
- 危険が続く場合は安全な方向へ離れる
このように、走る姿は相手に向かっていくためというより、自分の身を守るために距離を取る行動として理解するとわかりやすいでしょう。
走るときに必ずエリマキを広げるわけではない
エリマキトカゲが走ると聞くと、エリマキを大きく広げた姿を思い浮かべる方も多いかもしれません。
ただし、走るときに必ずエリマキを広げるわけではありません。
エリマキを開くかどうかは、警戒の強さや相手との距離、そのときの周囲の環境などによって変わります。
すでに危険がすぐ近くまで来ている場合は、目立つことよりも素早くその場を離れることが優先されることがあります。
反対に、ある程度の距離があり、相手の出方を見たい状況では、エリマキを広げる様子が見られるかもしれません。
そのため、映像や写真で見かける「エリマキを広げて走る姿」は印象的ですが、すべての逃走場面を表しているわけではありません。
| 見られやすい様子 | 考えられる状態 |
|---|---|
| エリマキを広げている | 相手を強く警戒し、自分の存在を示している場面 |
| エリマキを広げずに離れる | すぐに安全な場所へ移動したい場面 |
| 動かず周囲を見る | 危険の位置や逃げる方向を確かめている場面 |
エリマキの開き方だけで気持ちを決めつけず、体の向きや周囲との距離もあわせて見ることが大切です。
安全な木を目指して短い距離を駆け抜ける
危険を感じたエリマキトカゲは、開けた場所を長く移動し続けるよりも、近くの安全な場所へ向かうことがあります。
とくに木の幹や枝のある場所は、身を隠したり、高い位置へ移動したりしやすい逃げ場になります。
地面を走る行動は、遠くまで移動するためというより、次の隠れ場所へ移るための短い移動として見られることが多いでしょう。
木にたどり着いたあとは、幹を登ったり、葉の多い場所へ移動したりして、追ってくる相手から見つかりにくい位置を選ぶことがあります。
逃げる方向はいつも同じではなく、周囲の木の位置、地面の状態、相手がいる場所によって変わります。
印象的な走る姿の背景には、危険から離れ、落ち着ける場所を確保しようとするエリマキトカゲの慎重な行動があるのです。
勢いがつくと前脚が浮き、後ろ脚だけの二足走行になる

エリマキトカゲは、地面を素早く走り出して勢いがつくと、前脚が浮いて後ろ脚を中心に走る二足走行の姿勢になることがあります。
これは人のように常に二足で歩くためではなく、加速したときに体の重心が後ろ側へ移り、長い後ろ脚で強く地面を蹴る動きと結び付いたものです。
前脚を使わずに走る姿はとても印象的ですが、体全体を上手に使いながら、短い時間で安定して移動するための動きと考えられます。
長い後ろ脚で地面を蹴って体を前へ運ぶ
エリマキトカゲの後ろ脚は前脚よりも発達しており、地面をしっかり蹴る力を生み出しやすい形をしています。
走り始めに後ろ脚で強く地面を押すと、体が前方へ押し出され、その反動で前半身が持ち上がりやすくなります。
このとき、前脚を地面につけるよりも後ろ脚の動きに集中したほうが、連続して大きく踏み出しやすい場面があります。
前脚が浮くのは、後ろ脚の力が足りないからではなく、強い推進力が生まれているためと捉えると分かりやすいでしょう。
後ろ脚は左右交互に素早く動き、体を前へ運ぶだけでなく、地面から受ける衝撃を和らげる役目も担います。
足先には爪があり、土や落ち葉などの地面をとらえながら、一歩ごとに姿勢を整えています。
| 体の部分 | 走行中に見られる主な働き |
|---|---|
| 後ろ脚 | 地面を強く蹴り、前へ進む力をつくる |
| 前脚 | 勢いがつくと浮き、体の前側を軽く保つ |
| 尾 | 左右へのぶれを抑え、姿勢を支える |
| 上半身 | 進行方向に合わせて角度を調整する |
ただし、二足走行は後ろ脚だけで体を完全に垂直に支える動きではありません。
上半身はやや前へ傾き、後ろ脚と尾を含めた全身のバランスによって、走りやすい姿勢がつくられています。
尾と上半身を使って走行中のバランスを取る
後ろ脚だけで走るとき、エリマキトカゲの長い尾はバランスを取るための大切な役割を果たします。
尾を後方へ伸ばすことで、前脚が浮いた体の姿勢を支えやすくなり、体が必要以上に後ろへ倒れるのを抑えます。
走る方向を少し変えたいときには、尾や胴体の向きを細かく調整し、左右への傾きを整えていると考えられます。
尾は単なる飾りではなく、走行中には体の一部として働く、いわば安定を助ける支えのような存在です。
また、頭から背中にかけての上半身も、地面の状態や進む向きに合わせてわずかに角度を変えます。
平らではない場所では、後ろ脚だけの力に頼るのではなく、尾と胴体の動きを組み合わせることで姿勢を保ちやすくなります。
二足走行は、後ろ脚・尾・上半身が連動して成り立つ動きです。
映像を見ると前脚が浮くことに目が向きがちですが、尾がほぼ水平に伸びているか、体が大きくぶれていないかに注目すると、走り方の工夫がより分かりやすくなります。
普段の移動では四足歩行も使う
エリマキトカゲは、いつでも後ろ脚だけで移動しているわけではありません。
ゆっくり場所を変えるときや、地面の状態を確かめながら進むときには、前脚と後ろ脚を使う四足歩行も自然に行います。
四足歩行では体を低めに保ちやすく、細かな方向転換や足場の確認もしやすくなります。
一方で、急に勢いをつける必要があると、後ろ脚の踏み込みが大きくなり、前脚が地面から離れる二足走行へ移ることがあります。
- ゆっくり移動するとき:四足で安定して歩く
- 勢いよく走り出すとき:前脚が浮き、後ろ脚主体の姿勢になりやすい
- 進む向きを整えるとき:尾や上半身も使って体勢を調整する
このように、エリマキトカゲの二足走行は特別な動きを見せるためのものではなく、その場の動きに合わせて体の使い方が変化した結果です。
四足での安定した歩き方と、勢いがついたときの軽やかな二足走行の両方を知ると、特徴的な走る姿をより深く楽しめるでしょう。
走る速さは個体や状況で異なり、短距離の逃走に向いている

エリマキトカゲの走る速さには幅があり、すべての個体に当てはまる決まった時速はありません。
地面の状態や体の大きさ、そのときの動き出し方によって変わりますが、瞬間的に勢いよく移動し、身を守るために距離を取ることに向いた動物です。
長い時間を一定の速さで走り続けるというより、必要な場面で素早く走り出して安全な場所へ移る能力が特徴といえるでしょう。
時速で示される数値は測定条件によって変わる
エリマキトカゲの速さは、紹介される資料によって時速30キロメートル前後とされることがありますが、これはあくまで目安のひとつです。
野生動物の走る速さは、測る場所や方法によって数値が大きく変わるため、ひとつの数字だけで能力を判断するのは難しいでしょう。
たとえば、平らで乾いた地面をまっすぐ進む場合と、落ち葉や枝のある場所を進む場合では、足の運びや加速のしやすさが異なります。
また、成長した個体と若い個体、体格の違い、気温や体調なども、動きの速さに関わると考えられます。
| 速さに関わる要素 | 見方のポイント |
|---|---|
| 地面の状態 | 平らな場所か、枝や石などの障害物があるかで走りやすさが変わります |
| 走る距離 | 走り始めの瞬間的な速さと、少し距離を進んだあとの速さは同じとは限りません |
| 個体差 | 体格や成長段階、日頃の状態によって動き方には違いがあります |
| 測定方法 | 観察による推定か、一定の条件で測った記録かによって数値の受け取り方が変わります |
そのため、「エリマキトカゲは必ず時速何キロメートルで走る」と考えるより、短い距離で素早く加速できる動物として捉えると分かりやすいです。
映像を見るときも、最高速度の数字だけに注目するのではなく、止まった状態からすぐに移動へ切り替える軽快さを見てみると、その特徴を感じやすいでしょう。
長距離を走り続けるより一気に逃げるのが得意
エリマキトカゲの走りは、遠くまで走り続けるためというより、危険を感じた場所からすばやく離れるための行動に向いています。
短い距離を一気に進めれば、周囲の状況に応じて次の行動を選びやすくなります。
たとえば、地面を走って移動したあとに、近くの木や物陰などへ向かうといった行動につながることがあります。
走ること自体を長く続けるよりも、素早く距離を取り、落ち着ける場所へ移ることが大切なのです。
走り始めは、短時間で距離を取ることに向いています。
長距離を一定の速さで移動するより、周囲の環境に合わせて行動を切り替えます。
走ったあとは、その場の安全を確かめながら次の移動先を選ぶと考えられます。
人が長距離走の記録を比べるように、持久力だけでエリマキトカゲの走りを考える必要はありません。
一瞬の加速と、必要な距離を素早く移動することに魅力があるため、特徴的な姿は短い場面でも強く印象に残ります。
速さの数値には幅があることをふまえつつ、限られた時間で素早く移動できる点に注目すると、エリマキトカゲの走る姿をより自然に理解できるでしょう。
エリマキの主な役割は体を大きく見せる威嚇

エリマキトカゲのエリマキは、相手に自分を大きく見せて近づきにくくするための表示として重要な役割を持つと考えられています。
普段は首のまわりにたたまれているエリマキを大きく広げることで、体の輪郭が一気に変わり、印象を強められます。
ただし、エリマキを広げる行動には複数の意味があり、相手や場面によって使い方が異なる点も特徴です。
口を開けてエリマキを広げることで迫力を増す
危険を感じたとき、エリマキトカゲは口を大きく開け、首のまわりのエリマキを円形に広げることがあります。
この姿勢になると、実際の体よりも横幅が大きく見え、相手に強い印象を与えやすくなります。
エリマキだけでなく、開いた口や体の向きも合わせて見せることで、より目立つ表示になるのです。
特に、急に大きな形へ変化することは、相手を戸惑わせたり、距離を取らせたりするきっかけになると考えられます。
エリマキは常に広がっているわけではなく、必要な場面で使われるため、その変化の大きさが印象に残ります。
| 見せる部分 | 相手に伝わりやすい印象 |
|---|---|
| 大きく広げたエリマキ | 体が大きく、目立つように見える |
| 開いた口 | 近づきにくい強い雰囲気をつくる |
| 体を相手へ向ける姿勢 | 自分の存在をはっきり示しやすい |
このような表示は、必ずしも相手と直接ぶつかるためのものではありません。
まずは見た目の変化によって意思を示し、不要な接近を避けようとする行動の一つとして見ると分かりやすいでしょう。
求愛や仲間同士の意思表示にも使われる
エリマキを広げる行動は、危険を感じた場面だけに限られるものではありません。
繁殖に関わる時期には、相手へ自分の存在を知らせる求愛の表示として見られることがあります。
また、同じ種類の個体同士でも、なわばりや距離感に関わる意思表示として、エリマキや姿勢が使われる場合があります。
エリマキは「怖がらせるためだけの器官」ではなく、視覚的に情報を伝えるための道具ともいえます。
人にとっては同じように見える広げ方でも、相手の性別、距離、季節などによって、その意味は変わる可能性があります。
- 相手に存在を気づかせたいとき
- 近づきすぎないように伝えたいとき
- 繁殖に関わる相手へ印象を示したいとき
こうした複数の役割があるため、エリマキを広げた姿だけで、そのときの気持ちや目的を一つに決めつけないことが大切です。
観察する際は、口を開けているか、相手が近くにいるか、周囲を警戒している様子があるかなどを合わせて見ると、状況を想像しやすくなります。
体温調節との関係は慎重に捉える必要がある
エリマキは皮膚の面積を広げられるため、体温調節にも関係するのではないかと紹介されることがあります。
たしかに、広げた部分が日光や風に触れる面積を変える可能性はあります。
しかし、エリマキの役割を体温調節だけで説明するのは難しく、主な働きは視覚的な表示にあると捉えるのが自然です。
エリマキを広げる場面には、相手の存在や周囲の状況が関わることが多く、単純に暑さや寒さへの反応とは言い切れません。
そのため、「エリマキは体温を整えるために広げるもの」と断定するよりも、体の見せ方や意思表示を中心にした器官として理解するとよいでしょう。
大きく開くエリマキは、エリマキトカゲの印象的な見た目をつくるだけでなく、周囲との関わりの中で使われる大切な特徴なのです。
樹上中心の暮らしが素早い逃走行動につながっている

エリマキトカゲが素早く走る姿には、木の上を拠点にして暮らす習性が深く関わっています。
ふだんは枝や幹の近くで過ごし、危険を感じたときには地上へ下りて移動し、再び木へ登るという行動が見られます。
地面を長く移動するためというよりも、安全な木にたどり着くまでの短い距離をすばやく進むために、特徴的な走り方が役立っていると考えられます。
オーストラリア北部やニューギニア南部の森林に生息する
エリマキトカゲは、オーストラリア北部からニューギニア島南部にかけての暖かい地域に分布しています。
主な生活場所は、森林やまばらに木が生える林、低木が混じる場所などです。
乾いた環境にも見られますが、周囲に木や枝があり、身を隠したり登ったりできる場所を利用します。
とくに幹や枝の上は、地面にいるときよりも周囲を見渡しやすく、休息場所や隠れ場所としても使いやすい環境です。
木の表面に体を寄せてじっとしていると、樹皮の色合いにまぎれて見つかりにくくなることもあります。
このように、エリマキトカゲの暮らしは地上だけで完結するものではなく、木へ戻れる環境が重要な意味を持つといえます。
| 場所 | 利用しやすい場面 |
|---|---|
| 木の幹や枝 | 休息する、周囲をうかがう、身を隠す |
| 地面 | 別の木へ移る、餌を探す、短い距離を移動する |
| 草や低木の近く | 隠れ場所を確保しながら行動する |
危険を感じると地上を走って木へ逃げる
エリマキトカゲは、周囲に気になる動きや近づく相手を感じると、まず木の幹に張り付くようにして身を隠そうとすることがあります。
それでも距離を取る必要がある場合には、地上へ下りて別の木を目指して移動します。
このとき、体を前へ大きく傾けて後ろ脚を使い、短い距離を一気に進む姿がよく知られています。
地面の上を走ること自体が目的ではなく、次に登れる木や隠れられる場所へ向かうための移動として捉えるとわかりやすいでしょう。
木にたどり着いた後は、幹を登って高い位置へ移動したり、反対側へ回り込んだりして、相手の視界から外れようとする場合があります。
枝が複雑に広がる森林では、地上と樹上を使い分けられることが、生き残るうえでの助けになります。
- 幹や枝の上で周囲の様子を確認する
- 必要に応じて地上へ下り、近くの木まで移動する
- 木を登り、幹の反対側や枝の間へ身を隠す
もちろん、すべての場面で同じように走るとは限りません。
周辺の木の多さ、地面の状態、相手との距離などによって、動かずにやり過ごすことや、木の上だけで移動することもあるでしょう。
エリマキトカゲの走る姿を見るときは、派手な動きだけに注目するのではなく、「木へ戻るまでの行動」として眺めると、その習性がより理解しやすくなります。
昆虫や小動物などを食べて暮らす
エリマキトカゲは主に昆虫を食べるトカゲで、野外ではさまざまな小さな動物を餌にしています。
食べるものには、甲虫やバッタの仲間、アリ、クモなどが含まれると考えられています。
状況によっては、より小さな爬虫類などを口にすることもあります。
木の上や地面の近くには昆虫が集まる場所があり、エリマキトカゲは周囲を見ながら餌を探します。
樹上を利用できることで、地面だけでは見つけにくい獲物を探せる可能性もあります。
一方で、餌を求めて地上へ下りる場面があれば、すぐに木へ逃げ込める行動力も大切になります。
つまり、エリマキトカゲの暮らしでは、木の上で過ごすこと、地面で餌を探すこと、短距離をすばやく移動することがつながっています。
印象的な走り方は、森林という生活の場に適応した行動の一部として見ることができるのです。
エリマキトカゲは水面を走るバジリスクとは別のトカゲ
エリマキトカゲと、水面を走ることで知られるバジリスクは、名前も暮らす地域も異なる別のトカゲです。
どちらも後ろ脚を使ってすばやく移動する印象があるため混同されることがありますが、エリマキトカゲが水の上を走るわけではありません。
映像や写真を見るときは、「えりを広げるのがエリマキトカゲ」「水面を駆けることで有名なのがバジリスク」と覚えると見分けやすいでしょう。
水上走行で知られるのはバジリスク

水面を走るように移動する姿でよく知られているのは、バジリスクの仲間です。
バジリスクは中南米に分布するトカゲで、特にグリーンバジリスクやノギハラバジリスクなどが、水辺で見せる行動で注目されています。
後ろ脚を素早く動かしながら水面をたたくことで、短い距離であれば沈む前に向こう岸や水辺の植物へ移動できることがあります。
この特徴から、バジリスクは「水の上を走るトカゲ」として紹介される機会が多い動物です。
ただし、水面を移動できる距離や成功しやすさは、体の大きさ、水の状態、移動する勢いなどに左右されます。
いつでも長い距離を水上移動できるわけではなく、必要に応じて泳ぐこともあります。
| 比べるポイント | エリマキトカゲ | バジリスク |
|---|---|---|
| よく知られる特徴 | 首の周りの大きなえり | 水面を利用したすばやい移動 |
| 主な分布地域 | オーストラリア北部・ニューギニア島周辺 | 中南米 |
| 印象的な移動 | 地上で後ろ脚を中心に移動する姿 | 水面を後ろ脚で細かくたたいて進む姿 |
| 見分ける目印 | 広がるえり | 頭から背中にかけてのとさか状の突起をもつ種類がいる |
エリマキトカゲはオーストラリア北部やニューギニア島周辺に見られるのに対し、バジリスクは中南米の森林や水辺に暮らしています。
生息する地域が大きく離れていることからも、野外で両者が同じ場所にいる動物ではないことがわかります。
「水上を走る」という特徴は、エリマキトカゲではなくバジリスクを表すものです。

見た目や二足走行の印象から混同されやすい
エリマキトカゲとバジリスクが混同されやすい理由の一つは、どちらも後ろ脚を目立たせて移動する場面があることです。
前脚が浮いた姿勢で進む映像はとても印象的で、細かな違いを知らないと同じ種類のように感じるかもしれません。
また、どちらも爬虫類らしい細長い尾をもち、警戒したときにすばやく動くことも、似た印象につながりやすい点です。
しかし、体つきや目立つ部分を落ち着いて見ると、見分ける手がかりがあります。
- エリマキトカゲは、首の周りに大きく開くえりをもっています。
- バジリスクは、種類によって頭部や背中、尾にとさかのような突起が見られます。
- エリマキトカゲはえりを広げた姿が大きな特徴です。
- バジリスクは水辺と結び付けて紹介されることが多い動物です。
とくにエリマキトカゲのえりは、普段は首の周辺にたたまれていて、広がると見た目の印象が大きく変わります。
一方、バジリスクのとさか状の部分は、種類ごとの外見を見分けるポイントの一つになります。
写真だけでは姿勢や背景がわかりにくいこともあるため、首元にえりがあるか、水辺を移動しているかを確認すると判断しやすいでしょう。
「二足で動くトカゲ」という共通したイメージだけで決めず、体の特徴と暮らす場所を一緒に見ることが大切です。
動物園や飼育環境では走る姿を見られるとは限らない

動物園や飼育下では、エリマキトカゲが二足で走る場面をいつでも見られるとは限りません。
走る行動は警戒したときなどに見られやすいため、落ち着いて過ごしている個体ほど、展示中はゆっくり移動したり休んだりする姿が中心になります。
訪れる時間や展示場所の環境、個体の性格によっても見え方が変わるため、走る姿だけを目的にせず、普段のしぐさも楽しむ気持ちで観察するのがおすすめです。
落ち着いた環境ではエリマキを広げる機会が少ない

エリマキトカゲは、飼育環境に慣れて安心しているとき、首元のえりをたたんだ状態で過ごしていることが多いです。
えりを大きく広げた姿は印象的ですが、常に見せる動作ではありません。
そのため、展示室の前でしばらく待っても、映像で見たような華やかな姿勢にならないことがあります。
何も起こらずに落ち着いていることは、その個体が環境になじんでいる様子の一つとも考えられます。
日中でも、枝の上や物陰でじっとしている時間があったり、ゆっくりと体の向きを変えたりするだけの日もあります。
また、気温や明るさ、周囲の人の動きなどによって、よく見える場所に出てくる時間帯は変わります。
エリマキトカゲの展示では、首元だけでなく、枝にとまる姿や長い尾の使い方などにも目を向けると、小さな変化に気付きやすくなります。
| 見られやすい姿 | 展示での見どころ |
|---|---|
| 枝や台の上で休む姿 | 体の色合いや尾の長さ、周囲を見渡す様子 |
| ゆっくり歩く姿 | 後ろ脚や前脚を使った普段の移動 |
| 物陰に隠れる姿 | 安心できる場所を選んで過ごす行動 |
| えりをたたんだ姿 | 広がっていないときの自然な首元の形 |
走らせるために驚かせず自然な行動を見守る

走る姿を見たいからといって、ガラスをたたいたり、大きな声を出したりして反応を促すのは控えましょう。
展示動物にとって、急な音や近くでの大きな動きは負担になる場合があります。
走るかどうかはエリマキトカゲ自身に任せ、静かに見守ることが大切です。
写真や動画を撮る場合も、施設内の案内を確認し、フラッシュ撮影が認められていない場所では使用しないようにします。
ほかの来園者が観察していることもあるため、通路をふさいだり、展示前に長くとどまったりしない配慮も必要です。
目立つ動きがなくても、顔の向きや視線、枝をつかむ指先などを丁寧に見ると、その場で過ごす様子を十分に楽しめます。
- 展示ガラスや柵をたたかない
- 大声を出したり、急に手を振ったりしない
- 撮影に関する案内と係員の指示を守る
- 混雑時は譲り合って観察する
観察するなら展示情報や公開動画も確認する

エリマキトカゲを見に行く前には、動物園の公式サイトで展示の有無や公開状況を確認すると安心です。
動物の体調、気候、施設の管理状況などによっては、展示場所が変わったり、見られなかったりすることがあります。
屋内展示か屋外展示か、観察できる時間帯はいつかといった情報も、事前に見ておくと予定を立てやすくなります。
施設が公開している写真や動画では、普段の姿や飼育担当者による紹介が見られることもあります。
ただし、動画は印象的な場面を切り取ったものが多いため、現地で同じ動きが見られるとは限りません。
「走る姿に出会えたらうれしい」と考えながら、その日の自然な様子を観察すると、動物園での時間をより穏やかに楽しめるでしょう。
走る姿は1984年の三菱自動車「ミラージュ」のCMで広く知られた

エリマキトカゲが後ろ脚で走る姿は、1984年に放映された三菱自動車「ミラージュ」のテレビCMをきっかけに、日本中で広く知られるようになりました。
印象的な走行シーンによって、エリマキトカゲは「二足で走るトカゲ」として強い存在感を残し、当時を知る人にとって懐かしい動物の一つになっています。
テレビCMでは、エリマキを広げながら走る独特の姿が注目を集めました。
それまで多くの人にとって身近とはいえなかったオーストラリアの爬虫類が、映像を通して一気に親しまれる存在になったといえるでしょう。
車名と動物の姿が結び付いたことで、「エリマキトカゲを見るとミラージュを思い出す」という人も少なくありません。
動物の特徴がテレビCMの印象とともに記憶されている点は、エリマキトカゲの知名度を語るうえで興味深いところです。
テレビ番組への登場も日本での人気を後押しした
テレビCMで注目された後は、情報番組や子ども向け番組、動物を扱う番組などでもエリマキトカゲが紹介される機会が増えました。
エリマキを開いた姿や、地面を駆ける様子は映像として分かりやすく、家族で見ながら話題にしやすい題材だったのでしょう。
当時は現在ほど気軽に海外の動物映像を見られる時代ではなかったため、テレビに映る珍しい動物は特に印象に残りやすい存在でした。
図鑑や児童向けの本でも紹介され、子どもたちの間で名前や見た目が知られていったと考えられます。
エリマキトカゲは、恐竜を思わせる見た目とユニークな動きの両方を持つため、動物に詳しくない人にも覚えられやすかったのかもしれません。
ただし、テレビで繰り返し見られた印象的な場面だけが、その動物の日常的な姿とは限りません。
映像を楽しみながらも、特別な場面として編集された映像であることを知っておくと、エリマキトカゲへの理解がより深まります。
1980年代を象徴する懐かしい動物として親しまれている
エリマキトカゲは、1980年代のテレビCMや流行を思い出させる動物として、今も多くの人に親しまれています。
当時を知る世代にとっては、テレビから流れる音楽や映像、家族との会話まで一緒によみがえることがあるでしょう。
一方で、若い世代には「昔のCMで有名になった動物」として新鮮に映ることもあります。
世代によって受け止め方は異なっても、エリマキトカゲの走る姿が持つインパクトは変わりません。
| 親しまれている理由 | 印象に残りやすいポイント |
|---|---|
| テレビCMで広く紹介された | 短い映像でも走る姿が伝わりやすい |
| 見た目に特徴がある | 首元の大きなエリマキが記憶に残る |
| 1980年代の話題と結び付いている | 当時の暮らしや流行を思い出すきっかけになる |
現在は写真や動画を簡単に見られるようになりましたが、限られたテレビ番組やCMが大きな話題を生んだ時代背景も、人気を支えた要素の一つです。
当時の映像は公式資料や動画配信状況を確認する
1984年当時のCMを見てみたい場合は、まず三菱自動車の公式サイトや公式が公開する映像資料を確認するのがおすすめです。
周年企画や過去の広告を振り返る特集などで、当時の映像や写真が紹介されることがあります。
動画配信サービスや投稿動画サイトで見つかる場合もありますが、公開元や映像の出どころが分かるものを選ぶと安心です。
古い映像は常に公開されているとは限らず、視聴できる内容や期間が変わることもあります。
- 三菱自動車の公式サイトにある過去の広告・歴史に関するページを確認する
- 公式の動画配信チャンネルで公開状況を調べる
- 放送年や車種名を手がかりに、資料館・報道記事なども参照する
- 映像の一部だけで判断せず、公開元と説明文を確認する
当時の映像を見るときは、CMとして演出された魅力を味わいつつ、エリマキトカゲが日本で親しまれるようになった背景にも目を向けてみると、より楽しめるでしょう。
走る姿を再現した玩具やグッズも登場している

エリマキトカゲの走る姿は印象が強く、二足で駆け出す様子を楽しめる玩具やグッズとしても親しまれてきました。
現在はいつでも手に入る商品ばかりではありませんが、過去に発売された品を探すことで、懐かしくユニークな動きを味わえることがあります。
購入を考える際は、動き方や対象年齢だけでなく、電池の有無、付属品のそろい具合、商品の状態も確認して選ぶと安心です。
タカラトミーアーツの「エリマクトカゲ」
タカラトミーアーツからは、エリマキトカゲをモチーフにした「エリマクトカゲ」が登場しています。
名称には遊び心があり、走るエリマキトカゲのイメージを身近に楽しめるカプセルトイ系のアイテムとして注目された商品です。
小さなサイズで飾りやすく、デスクまわりや棚に置いて、少し個性的な動物モチーフを楽しみたい方にも向いています。
シリーズ商品には複数の種類が用意されることもあるため、見つけたときは本体のデザインや色、セット内容を確認しておくとよいでしょう。
| 確認したい点 | 見ておく内容 |
|---|---|
| 商品名 | 似た名称の商品と取り違えないように確認する |
| 種類 | 単品か複数種のシリーズかを確認する |
| 状態 | 未使用品か中古品か、細かな傷や欠品がないかを見る |
| 付属品 | 説明書、台座、カプセルなどの有無を確認する |
カプセルトイは販売時期が限られることが多いため、欲しいデザインがある場合は、再入荷の予定があるとは限らない点を踏まえて探すことが大切です。
童友社の「R/C エリマキトカゲ」
童友社からは、「R/C エリマキトカゲ」という、操作して動きを楽しむタイプの商品が発売されています。
エリマキトカゲらしい見た目に加えて、前へ進む動きが楽しめるため、ただ飾るだけではなく、走る姿を眺めたい方にぴったりの題材といえるでしょう。
操作型の玩具は、床面の状態や電池の残量によって動き方が変わることがあります。
フローリングなどの平らな場所で使うほうが動きを確認しやすく、毛足の長いラグや段差の近くでは、無理に走らせないほうが扱いやすいでしょう。
- 使用前に本体と送信機に必要な電池を確認する
- 周囲に割れやすい物や小さな物がない場所を選ぶ
- 髪の毛やほこりが車輪・脚部などに絡んでいないかを見る
- 小さなお子さんやペットのそばで使う場合は、様子を見ながら楽しむ
古い在庫品や中古品では、外箱が傷んでいたり、動作確認がされていなかったりする場合もあります。
特に操作玩具は、購入前に「動作確認済み」といった説明があるかを見て、気になる点は販売元へ問い合わせると安心です。
販売状況や在庫は店舗ごとに確認する
エリマキトカゲを題材にした玩具やグッズは、定番品として常に並んでいるとは限りません。
メーカーの公式情報、玩具店、量販店、カプセルトイ専門店、通販サイトなどで、販売状況を個別に確かめることが大切です。
通販サイトに商品ページが残っていても、実際には在庫がない場合や、予約・取り寄せ扱いになっている場合があります。
また、フリマ形式や中古品を扱う販売ページでは、同じ商品名でも状態や付属品が大きく異なるため、写真と説明文をよく確認しましょう。
- 商品名を正確に入力してメーカーや販売店の情報を探す
- 新品・中古品・予約品のどれに当たるかを確認する
- 本体の状態、付属品、動作確認の有無を見る
- 送料を含めた総額と、返品条件を確認する
- 不明な点があれば購入前に店舗へ問い合わせる
走る姿を再現したアイテムは、エリマキトカゲのユニークさを暮らしの中で楽しめるのが魅力です。
見つけたときは、見た目の面白さだけで決めず、自分が飾りたいのか、動かして遊びたいのかを考えて選ぶと、満足しやすいでしょう。
まとめ

この記事のポイントをまとめます。
- エリマキトカゲが走る主な理由は、危険を感じたときに素早く逃げるためです。
- 勢いよく走り出すと前脚が浮き、後ろ脚を使った二足走行の姿勢になることがあります。
- 走る速さは個体や地面の状態で変わり、短い距離を一気に移動するのに向いています。
- エリマキは体を大きく見せ、相手を警戒させるために広げられます。
- 木の近くで暮らす習性があり、安全な木へ逃げる際に素早い走りが役立ちます。
- 水面を走ることで知られるバジリスクとは、別の種類のトカゲです。
- 動物園では、警戒していない個体が走る姿を見せるとは限りません。
- 日本では1984年の三菱自動車「ミラージュ」のCMをきっかけに、走る姿が広く知られました。
エリマキトカゲの二足で走る姿はユニークですが、危険から身を守り、安全な場所へ移動するための大切な行動です。
えりを広げて相手を警戒し、それでも距離が必要なときには素早く走るという流れを知ると、映像や動物園でのしぐさがより興味深く感じられるでしょう。
走る場面だけでなく、木に登る様子や、落ち着いて過ごす姿にも目を向けると、エリマキトカゲらしい暮らしぶりをゆっくり楽しめます。
