クレステッドゲッコーの中でも、ちょっと個性的な見た目で人気なのが「ダルメシアン」と呼ばれるモルフです。
その名のとおり、体にランダムに入った黒い斑点が特徴で、「まるで爬虫類版のダルメシアン犬みたい!」と多くの飼育者を惹きつけています。
しかし、このダルメシアンというモルフは見た目のインパクトに反して、性格や飼育方法はノーマルのクレスとほとんど変わらず、初心者にも非常におすすめです。
本記事では、クレステッドゲッコーのダルメシアンとはどんなモルフなのか、斑点の出方や交配による作出の背景、購入時のチェックポイントなどをわかりやすく解説します。
見た目だけじゃない、ダルメシアンモルフの奥深さをぜひ感じてください。
クレステッドゲッコーの飼育方法総合まとめについてはこちらを参照してください。
👉👉クレステッドゲッコーの関連記事一覧を開く🦎
クレステッドゲッコーの関連記事一覧
【生態】
・クレステッドゲッコーの寿命について
・クレステッドゲッコーは尻尾が再生しない?
・クレステッドゲッコーが潜るのは問題?
【飼育】
・クレステッドゲッコーのベビー飼育方法
・クレステッドゲッコーのレイアウトおすすめ
・クレステッドゲッコーの温度と湿度管理
・クレステッドゲッコーの床材のおすすめ
・クレステッドゲッコーにシェルターは必要?
・クレステッドゲッコーに観葉植物は必要?
・クレステッドゲッコーの餌の頻度と種類
・クレステッドゲッコーは多頭飼いできる?
【繁殖・モルフ】
・クレステッドゲッコーの繁殖
・クレステッドゲッコーのモルフ
・クレステッドゲッコーのタイガー
・クレステッドゲッコーのホワイトナイト
・クレステッドゲッコーのカプチーノ
・クレステッドゲッコーのアザンティック
・クレステッドゲッコーのリリーホワイト
・クレステッドゲッコーのダルメシアン
・クレステッドゲッコーのハーレクイン
【トラブル】
・クレステッドゲッコーの臭い対策
・クレステッドゲッコーが死んだ・死んだふり?
クレステッドゲッコーのダルメシアンとは?

ダルメシアンの特徴
ダルメシアンとは、クレステッドゲッコーの体に黒や茶色の斑点(スポット)がランダムに入るモルフ(品種)のことです。
本日のビッグレプのお迎え報告①
— にこのにこ@生き物垢 (@nikononiko2408) April 19, 2025
ORYZA( @oryzareptile )様から
ダルメシアンのクレステッドゲッコーちゃん
早速お水ぺろりんちょしてくれてます✨
親切で素敵なスタッフさん達と
ふじぴこ(@fuji_piko1215 )さんにも出会えました!#ジャパンレプタイルズショー#BIGレプ#クレステッドゲッコー pic.twitter.com/fGmbBYjePK
模様が斑点状になるため、その名の通り犬のダルメシアンを思わせるような外見が特徴です。
斑点の入り方は個体によってさまざまで、点の数が少ない「ライトスポット」タイプから、体全体に密集して入る「スーパーダルメシアン」と呼ばれるタイプまで、バリエーションが豊富です。
クレスバイトの試供品頂いたので与えてみたら凄く食い付き良かったのでレパートリーに入れたいと思います✌️#スーパーダルメシアン#クレステッドゲッコー pic.twitter.com/vJaJenqmag
— まみ* (@rep_mayu) May 27, 2025
ときには、赤や緑のスポットを持つ個体も現れ、より個性的な見た目を楽しめます。
また、ダルメシアンは単独モルフというより、「フレイム」や「ハーレクイン」など他のモルフにスポットが加わった形で出現することが多く、ダルメシアン・ハーレクイン、ダルメシアン・ピンストライプといった複合型もよく見られます。
性格や体質の違いはあるの?
見た目にインパクトがあるため「性格が荒いのでは?」「病気に弱いのでは?」といった不安を持つ方もいますが、ダルメシアンは見た目が違うだけで、性格・寿命・大きさ・餌の好みなどはノーマルのクレスと変わりません。
斑点はあくまで外見的な特徴であり、遺伝的な健康リスクや飼育難易度には影響しないため、初心者の方にも安心して飼育していただけるモルフです。
クレステッドゲッコーのダルメシアンはどうやって生まれた?

ダルメシアンというモルフは、もともとクレステッドゲッコーの中に自然発生的に現れた斑点模様を持つ個体から始まりました。
初期のブリーダーたちは、そのスポットが入ったユニークな個体に注目し、「もっと斑点が多く、はっきりした個体を作れないか?」と、選別交配を行いながら系統を育てていきました。
このような過程で、スポットの数や濃さが安定的に現れるラインが確立され、やがて「ダルメシアン」としてモルフ名が定着しました。
現在では、スポットの入り具合で価値が大きく変わるほど、見た目の個性が重視されています。
完全に遺伝するわけではない?
ダルメシアンの斑点模様はある程度遺伝しますが、スポットの出方には個体差が大きく、予測が難しいのも特徴です。
ダルメシアン同士を掛け合わせても、斑点が薄い個体が生まれることもあれば、予想以上に斑点が増える場合もあります。
つまり、ダルメシアンは“完全固定されたモルフ”というより、遺伝しやすい特徴を持つ系統と考えるのが適切です。
他モルフとの組み合わせも可能
スポットの有無は他の模様と共存しやすいため、「ハーレクイン+ダルメシアン」や「ピンストライプ+ダルメシアン」といった複合モルフも多く作出されています。
うちの子って
— (ーωー)きなこ@はちゅれっくす (@Sasakure_Mon) May 20, 2021
ハーレクイン+ダルメシアン
で合ってる?🤔
モルフ覚えられない🤣#クレステッドゲッコー pic.twitter.com/C1rGJCnInC
中には、体の色や模様の複雑さ、スポットの入り方すべてが極まった“芸術作品”のような個体も。
こうした背景を知ると、ただの斑点ではなく、ブリーダーの試行錯誤が詰まった魅力的な特徴だと感じられるはずです。
ダルメシアンの価格相場と購入時のチェックポイント

ダルメシアンは、スポットの数・大きさ・バランスによって価格が大きく変わるモルフです。
見た目の個性が評価の中心になるため、同じ「ダルメシアン」でも印象の違いは非常に幅広く、それが価格にも反映されます。
一般的な価格相場は?
- ライトスポット(点が少ない) … 1万円前後
- 標準的なダルメシアン(中程度の斑点数) … 1.5〜3万円
- スーパーダルメシアン(全身に多数のスポット) … 4〜7万円
- レッドスポットやグリーンスポット混在個体、ピンスト付きなどの希少系 … 7万円〜10万円以上
スポット数が多いほど「スーパーダルメシアン」として高値がつく傾向がありますが、スポットの位置や色、模様のバランスなども含めた“全体の印象”が評価基準になります。
購入時のチェックポイント
- スポットの入り方は成長とともに変化する
子どもの頃は少なめでも、成長に伴い増えることがあります。
反対に、色味が薄くなる場合も。 - スポットはにじみやすく、脱皮直後は不鮮明なことも
購入前はタイミングにも注意。できれば複数の写真や動画で確認しましょう。 - スーパーダルメシアンかどうかは主観も混じる
明確な定義があるわけではなく、「明らかに全身に密集している」程度の認識です。 - 他のモルフとの掛け合わせもチェック
ハーレクインやピンストライプとの組み合わせによって、印象が大きく変わることがあります。
ビジュアル重視のダルメシアン選びは、写真映えや自分の好みに合うかどうかも大切なポイントです。
斑点の数だけにとらわれず、全体のバランスで「これだ」と思える子を選ぶと後悔が少ないでしょう。
クレステッドゲッコーのダルメシアンの繁殖・作出方法
(繁殖者・ブリーダー向け)

ダルメシアンモルフの最大の特徴である斑点模様は、選別交配によってある程度は再現可能ですが、完全な予測ができるわけではありません。
スポットの出方には個体差が大きく、「どれくらいの数・大きさ・色のスポットが入るか」は、生まれてくるまで分からないのが現実です。
ダルメシアン作出の基本:スポットの濃い個体を選ぶ
もっとも一般的なのは、スポットがはっきり出ているダルメシアン同士の交配です。
この組み合わせからは、比較的高確率でスポットのある個体が得られます。
ただし、スポットの数や大きさはバラつきが大きいため、数をとって選別し、次世代につなげていくという根気が求められます。
スーパーダルメシアンを狙いたい場合は?
- 両親ともにスーパーダルメシアン(スポットが密集した個体)
- もしくは片親がスーパーダルメシアンで、もう一方もスポットが多いダルメシアン
このような組み合わせが理想ですが、スーパースポットの再現率は必ずしも高くありません。
「突然スポットの少ない子が出る」ことも普通にあるため、選別を重ねてラインを作っていく必要があります。
他のモルフとの組み合わせで個性を出す
- ハーレクイン × ダルメシアン
斑点+複雑な模様で迫力のある個体に - ピンストライプ × ダルメシアン
背中に整ったライン+斑点という対照的な要素の組み合わせ - ファントムやバイカラーとの交配
地色が濃くなるとスポットのコントラストが強くなり、斑点がより目立ちやすくなる
スポットは予測しづらく、固定も難しい
ダルメシアンのスポット模様は、明確な遺伝パターンが確立されているわけではありません。
スポットが出る確率は親の見た目にある程度左右されるものの、同じ親から全く違うスポット数の子が生まれることもあります。
また、「特定のモルフから作り出せる」といった明確な系統は知られておらず、スポットは単独で独立した形質と捉えられることが多いです。
そのため、スポットの濃いダルメシアン同士を掛け合わせていくのが、現実的な作出ルートとされています。
まとめ|ダルメシアンは唯一無二の“斑点系”モルフ。飼育も繁殖も楽しい!
クレステッドゲッコーのダルメシアンは、体に現れる黒や茶色のスポット模様が魅力の、非常に個性的なモルフです。見た目のインパクトとは裏腹に、性格や飼育のしやすさは他のモルフと変わらないため、初心者にも安心しておすすめできます。
また、スポットの数や濃さにバリエーションがあり、選ぶ楽しさや育てる面白さがあるのもポイント。スーパーダルメシアンのような見た目を目指して繁殖に挑戦するのも、クレス飼育の醍醐味のひとつです。
スポットは完全に遺伝するわけではないため、毎回どんな子が生まれるか分からない“ガチャ要素”もありますが、そこにロマンと奥深さがあります。
観賞用としても繁殖用としても楽しめる、唯一無二の“斑点系モルフ”であるダルメシアン。
あなたもぜひ、自分だけの魅力的な一匹と出会ってみてください。