クレステッドゲッコーのアザンティックとは?特徴・価格・繁殖のポイントをわかりやすく解説!

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クレステッドゲッコーの中でも、クールで幻想的な印象を与えるのが「アザンティック(Axanthic)」と呼ばれるモルフです。

一般的なクレスが持つ赤・黄色・オレンジなどの暖色系の色素が欠けており、グレー・白・黒などのモノトーンカラーがベースになるのが最大の特徴です。

その独特のカラーリングはまるで爬虫類版の水墨画のようで、派手さはないもののシンプルでスタイリッシュな見た目に惹かれるファンも多く、コレクターからの人気も上昇中です。

本記事では、クレステッドゲッコーのアザンティックとはどのようなモルフなのか、特徴や作出の背景、価格相場、他モルフとの違い、繁殖における注意点などをわかりやすく解説します。

クレステッドゲッコーの飼育方法総合まとめについてはこちらを参照してください。


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目次

クレステッドゲッコーのアザンティックとは?

アザンティック(Axanthic)とは、クレステッドゲッコーのモルフのひとつで、黄色や赤などの暖色系色素(キサントフォア)が欠損しているのが特徴です。

そのため、体色は主に黒・白・グレー・銀色・青みがかった色で構成されており、いわゆる「モノトーン」の見た目になります。

見た目のインパクトは地味に感じられるかもしれませんが、そのシックで落ち着いた印象が逆に“かっこいい”と人気が高まりつつあるモルフです。

一部の個体では、光の加減や湿度によって青っぽい色合いが浮き出てくることもあり、爬虫類コレクターの間でも注目されています。


性格や飼育の難易度は?

アザンティックは、あくまで色素の違いによる見た目の変化だけであり、性格や飼育難易度はノーマルのクレスと変わりません。

体のサイズや寿命、食欲などに大きな差はないため、初心者でも問題なく飼育可能です。


単独モルフ?複合モルフ?

現在、アザンティックは単独モルフとして扱われることが一般的ですが、ピンストライプやハーレクインといった他のモルフと組み合わせて複合モルフとして販売されている例も多数あります。

特に、アザン×ピンストやアザン×ハーレクインなどは模様の美しさも加わり、希少価値が高まる傾向にあります。


アザンティックはどうやって生まれた?モルフの成り立ちと遺伝の背景

アザンティック(Axanthic)は、クレステッドゲッコーの体色を構成する黄色(キサントフォア)や赤(エリスロフォア)の色素が欠失した状態を指します。

つまり、赤・黄・オレンジなどの暖色が消え、黒・グレー・白といった寒色~中間色だけが残ることで、モノトーンな見た目が生まれるのです。


アザンティックは突然変異から始まったモルフ

アザンティックは、最初はクレスの繁殖過程で偶発的に現れた変異個体からスタートしました。

この色素欠失の特徴を持った個体同士を選別交配し、ある程度安定してその特徴を受け継ぐラインが作られたことで、“モルフ”として定着したという経緯があります。


遺伝形式について:共優性?劣性?実は曖昧な部分も

現時点では、クレステッドゲッコーのアザンティックに関して明確な遺伝パターンが断定されているわけではありません。

ブリーダーの間では以下のような説があります:

  • 共優性または不完全優性ではないか?
    アザンティック×ノーマルで、見た目がややアザン寄りの個体が生まれることがある

  • 劣性遺伝の可能性も?
    両親にアザンの素質があっても、発現しないことがある(=ヘテロキャリア)

このように、まだデータが少ないため、「確実に遺伝する」とは言い切れない部分があり、予測が難しいのもアザンの面白さでもあります。


アザンティックの見た目が安定しにくい理由

アザンティックの見た目には個体差が大きく、色の深さ(黒の濃さ)や白とのコントラストの強さなどがバラつきやすいです。
これは遺伝の不安定さだけでなく、湿度・照明・体調などの外的要因によって色味が変化することも影響しています。

そのため、アザンティックを選ぶ際は、「理論」よりも実際の見た目で判断することが重要です。


クレステッドゲッコーのアザンティック|価格相場と選び方のポイント

アザンティックはクレステッドゲッコーの中でもまだ流通量が少なく、希少性の高いモルフとされています。

そのため、価格帯も比較的高めに設定されていることが多く、ビジュアルの完成度や系統によって大きく差が出るモルフでもあります。


一般的な価格相場

  • ややアザン寄り/薄い表現型(ヘテロ含む)
    3〜6万円前後

  • 典型的なアザンティック個体(黒×白が明確)
    7〜12万円前後

  • ピンストやハーレクインなどとの複合モルフ/コントラストの強い個体
    15〜20万円以上もあり

価格は“どの程度アザンらしさが出ているか”と“模様・コントラストの完成度”で決まる傾向にあります。


選び方のポイント

  • コントラストを重視するなら「白抜け」がくっきりした個体を選ぶ
    黒と白が明確に分かれていると、アザンらしさが際立つ

  • 黒の濃さと色の伸び具合を見る
    黒がくすんでいたり、にじんでいるような印象だとややアザンらしさに欠けることも

  • “アザンっぽいノーマル”に注意
    白やグレーが強いノーマル個体も存在するため、血統や親情報の確認が大切

  • 複合モルフとの違いにも注目
    アザン×ピンストは、背中のストライプが際立つことでより洗練された印象に。
    アザン×ハーレクインは、側面模様とのモノクロコントラストが楽しめる。

アザンティックは“地味だけど深い”タイプのモルフなので、派手さよりも「完成された美しさ」を求める人にぴったりです。

同じアザンでも印象が全く違うため、じっくり選ぶのがおすすめです。


クレステッドゲッコーののアザンティックの繁殖・作出方法
【ブリーダー向け】

アザンティックは、そのモノトーンの美しさから「自分でも作り出してみたい」と考える飼育者も多いモルフです。

しかし、遺伝の仕組みがまだ明確に解明されていないため、繁殖にはやや難しさがあります。


アザンティックの遺伝形式は未確定

現時点では、アザンティックが共優性なのか劣性なのかははっきりしていません。

一部のブリーダー報告では、アザン×ノーマルからアザン風の子が生まれることもありますが、安定してアザン個体が得られるとは限らず、発現率にバラつきがあるのが現状です。

そのため、確実にアザンティックを作出したい場合は、

  • 明確にアザンティック表現の個体×アザンティックまたはアザン寄りの個体
  • 親の出自(ヘテロアザンかどうか)をブリーダーから確認する

など、慎重な個体選びが必要です。


繁殖で気をつけたいポイント

  • アザン同士でも非アザンの子が出ることがある
    発現率は確定していないため、複数クラッチの育成と選別が基本

  • ベビーの見た目で即判別しにくいこともある
    幼体時には色素が出きらず、アザンなのかどうかは数ヶ月後に判明するケースもある

  • 白抜けや黒のコントラストは成長で変化する
    幼体時は地味でも、脱皮を繰り返すうちに黒が濃くなる個体も存在

他のモルフとの掛け合わせで個性を伸ばす

  • アザン×ピンストライプ
    背中のラインとグレートーンの組み合わせで“モノクロ美”が際立つ

  • アザン×ハーレクイン
    側面模様の乱れと白抜けのコントラストが独特な印象に

  • アザン×ダルメシアン
    モノトーン×黒斑点で、ユニークながらシンプルな個体に

「アザンティックを作りたい!」という気持ちは自然ですが、現状は**“狙って作れる”というより“狙って選ぶ”モルフ**です。
安定して繁殖するには複数ペアの選抜や世代を重ねたライン作りが必要となるため、中〜上級者向けのブリーディングテーマとも言えます。


まとめ|アザンティックはモノトーンの美しさが光る唯一無二のモルフ!

クレステッドゲッコーのアザンティックは、黄色や赤の色素が欠けたことで生まれるグレー・黒・白を基調としたモノトーンの美しさが特徴のモルフです。

派手さはないものの、その落ち着いた色合いと独特の雰囲気に惹かれる飼育者は多く、今後さらに注目される存在といえるでしょう。

遺伝の仕組みにはまだ不確定な部分が多く、繁殖や作出には一定の難しさもありますが、それだけに完成度の高いアザン個体と出会えたときの喜びは格別です。

また、ピンストライプやハーレクインなど、他のモルフとの組み合わせによってもさまざまなバリエーションが楽しめる奥深さも魅力です。

「カラフルじゃなくていい。シンプルでかっこいいクレスが欲しい」
そんな方にこそ、アザンティックはぴったりのモルフです。

タイガー
体に縦縞模様が入るのが特徴。

ホワイトナイト
全体的に白く発色する希少なモルフ

カプチーノ
黒に近いダークブラウンのボディカラーが特徴

アザンティック
色素の一部が欠失しており、赤や黄の発色が抑えられたグレー

リリーホワイト
白い発色が美しい遺伝型モルフ

ダルメシアン
体に黒や茶のスポット模様が入るのが特徴

ハーレクイン
体の側面に強い模様が現れるパターン系モルフ

モルフ一覧
クレステッドゲッコーのモルフ一覧ページ

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