クレステッドゲッコーを飼育するうえで、「シェルター(隠れ家)」は必要なのか?と悩む方は多いでしょう。
実際には、シェルターにはストレス軽減や脱皮サポートなど、さまざまな役割があります。
本記事では、シェルターが本当に必要かどうかをはじめ、正しい選び方や置き方の注意点まで詳しく解説します。
クレステッドゲッコーの飼育方法総合まとめについてはこちらを参照してください。
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クレステッドゲッコーにシェルターは必要?隠れ家の役割は「安息」
家形埴輪のシェルターめっちゃ気に入ったらしい コロンちゃん#クレステッドゲッコー #クレス #シェルター #爬虫類 https://t.co/E0jmNJficz pic.twitter.com/vMTiveNrXv
— マキ墳@古墳フェス2025年11月23日開催(大阪高槻今城塚古墳) (@kofunmakirie) May 20, 2025
クレステッドゲッコーにとってシェルターは、安心して身を隠せる「安息の場所」です。
人間にとっての自宅のような存在であり、落ち着ける空間があることでストレスを軽減できます。
中には「人慣れの妨げになる」とシェルターを使わない飼育者もいますが、特に神経質な個体には逆効果になることもあります。
むしろ、最初はシェルターにこもっていても、環境に慣れれば自発的に姿を見せてくれるようになります。
我が家では他の爬虫類も含め、すべての個体にシェルターを設置しています。
いずれも当初はよく隠れていましたが、今では安心して外で過ごすようになりました。人慣れは時間をかけて自然に促すことが大切です。
安息の地以外のシェルターの役割は?
シェルターの1番の役割は先ほどお話した通りに「安息」ということですが、それ以外にもシェルターには様々な役割があります。
脱皮のお手伝い
爬虫類は定期的に脱皮をしながら体が大きくなったり、アダルト個体と言われる大人になった後でも、定期的に脱皮をしながら体の清潔を保っています。
爬虫類によって脱皮の仕方は違いますが、クレステッドゲッコーなどのヤモリ系の爬虫類は口を使って脱皮皮を引っ張り、脱ぐようにして脱皮します。
脱皮頑張りました!#クレステッドゲッコー#爬虫類 pic.twitter.com/yMaz1m9Sxt
— ゆずポン (@7yuzupon12) May 21, 2025
その際にはケージの中に入れているシェルターや流木などで体をこすりながら脱いでいきますので、シェルターを入れていることで脱皮のお手伝いをしてくれることになります。
産卵場所になる
飼育している個体がメスであると、産卵をすることがあります。
生まれてから1度もオスと合わせたことがない場合、100%無精卵にはなりますが、爬虫類が無精卵を産むということは人間の女性で言う月経と同じようなことだそうです。
産卵をする際には無精卵、有精卵にかかわらず、隠せる場所に産むことが多くなりシェルターが必要になります。
メスのすべての個体が無精卵を生むわけではないみたいですが、万が一のために準備してあげるとストレスなく産卵出来るかと思います。

湿度の維持
特にヤモリ科のクレステッドゲッコーは、飼育する際には60%前後の湿度を保つことが理想とされています。
野生環境下で身を隠すために選んでいる穴ぐらも、眠っている間に乾燥しないように暗くて湿度がある穴ぐらを選ぶようにしていますし、日中は自分の好きな湿度の場所を選んで過ごしています。
そのため、シェルター内に適度な湿り気を持たせることが出来ればケージ内に多湿部分を作ることが出来、クレステッドゲッコー自身が自分の好みの湿度の所を選ぶことが出来ます。
クレステッドゲッコーの湿度管理については以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

クレステッドゲッコーにおすすめのシェルターとは?構造・素材で選ぶポイント
クレステッドゲッコーに適したシェルターを選ぶ際は、「保湿性」「安全性」「設置性」の3つを意識すると失敗がありません。
以下のような特徴を持つシェルターを選ぶとよいでしょう。
保湿性の高い素材を選ぶ
シェルターの内側に適度な湿度が保てると、クレステッドゲッコーは脱皮しやすく、乾燥を避けるための隠れ家としても活用してくれます。
陶器や無釉の素焼き素材、ココナッツシェルなど通気性がありつつ水分を保持しやすい構造がおすすめです。
また、内部にミズゴケを入れることで湿度を安定させやすくなります。密閉性が高すぎるシェルターよりも、ほどよく湿気がこもる構造の方が好まれます。
出入りしやすい形状
入り口が狭すぎたり、内部が極端に窮屈だったりするとクレスが使ってくれないことがあります。
体がすっぽり入って方向転換できる程度の広さがあり、かつ開口部がスムーズに出入りできるデザインが理想です。
床置きタイプだけでなく、壁面に設置できるタイプや高所にレイアウトしやすい軽量タイプも、樹上性のクレスには向いています。
安定感・転倒防止が重要
高い場所に設置する場合や、流木や岩などでシェルター代わりにする場合は、落下や崩壊の危険がないようにしっかり固定することが大切です。
軽すぎる素材や不安定な構造のものは避けましょう。
このように、見た目や価格だけで選ぶのではなく、「湿度を保てるか」「クレスが安全に使えるか」「設置環境に合っているか」をチェックすることで、快適なシェルター選びができます。気に入った空間があれば、きっとクレスも安心してその場所を拠点にしてくれるはずです。
シェルターを選ぶ、置くときの注意点
シェルターは基本的にケージ内の適当な場所に置けば良いですが、注意点がいくつかあります。
今回はその注意点をご説明していきます。
サイズに注意
爬虫類は狭く暗いところを好む傾向にありますが、狭すぎて体が入らないと意味がありません。また、中が広くても出入り口が狭くても意味がありません。
出入口も適切なサイズにしてあげる必要があります。
設置場所
クレステッドゲッコーのように壁に張り付いて移動する爬虫類になりますので、シェルターも高い位置に設置してあげると良いでしょう。
もし、保温のために底面にパネルヒーターを使用していて、置き型のシェルターを使用する場合はパネルヒーターの上にシェルターを設置するのはやめましょう。
パネルヒーター上にシェルターを置いてしまうことで、湿度が高くなることはメリットではありますがシェルター内の温度が上がりすぎてしまう場合があります。
シェルターが落ちないように注意
シェルターを置くとケージ内のレイアウトがどうしても自然ぽさがなくなってしまいますよね。
そのため、飼育者の中には流木や石を組んでシェルター替わりにする方もおられます。
しかし、自分でシェルターを組んだり、高い位置にシェルターを設置する場合には、シェルターが落ちてしまったり、崩れてしまわないように注意しましょう。
クレステッドゲッコーがケガをしてしまったり、最悪の場合圧死してしまう場合もあります。
また、ケガなどがなかったとしても、クレステッドゲッコーはストレスや衝撃でしっぽを自切してしまうという特徴があります。
自切自体は命にかかることではありませんが、見た目がもう痛そうでかわいそうですし、傷口が膿んでしまうこともあります。
そのため、シェルターが崩れてしまわないように注意しましょうね。
シェルターの湿度に注意
近年、販売されているシェルターを見てみるととても可愛らしいものが多いですよね。
しかし、そのシェルターを良く見てみてください。
湿度が保てるような構造、素材でしょうか?
クレステッドゲッコーには湿度がとても重要になりますので、シェルターを選ぶ際にはしっかりと湿度が保持できるものを選ぶようにしましょう。
もし、使いたいシェルターが保湿に適さないものであれば、湿らせたミズゴケをシェルターの中に入れると湿度を保ちやすくなり、クレステッドゲッコーにとって居心地が良い空間を作ることが出来まず。
シェルター以外でも隠れ家になるレイアウトパーツ

クレステッドゲッコーにとって安心して身を隠せる場所は、必ずしも「シェルター」として販売されている製品に限りません。
自然の環境に近づけたレイアウトを工夫することで、同じように落ち着ける空間を用意できます。
観葉植物
たとえば、クレステッドゲッコーの飼育ケージ内に観葉植物(人工・生体問わず)を入れれば葉の陰が視線を遮り、安心感を与える隠れ家として活用できます。
広く垂れるタイプの葉を選ぶと効果的です。

流木や木の枝
また、流木や木の枝を立体的に配置すれば、登って休める高所の隠れ場所になります。
クレステッドゲッコーは樹上性の生き物なので、こうした構造物は好んで利用します。
床材
さらに、クレステッドゲッコーの飼育ケージ内の床材そのものが隠れ家になることもあります。
ヤシガラ土やミズゴケ、腐葉土など、掘って潜れる柔らかい床材を使えば、クレスが自ら潜り込んで身を隠すことがあります。
床下に湿気が保たれていれば、湿度を好む性質にもマッチします。

クレステッドゲッコーのシェルターについて。【まとめ】
クレステッドゲッコーの飼育において、シェルターは単なる飾りではなく、安心して過ごせる隠れ家として欠かせない存在です。
ストレス軽減や脱皮のサポート、産卵場所や湿度の維持など、多くのメリットがあります。
人慣れを焦るあまり除外せず、個体のペースに合わせて環境を整えてあげましょう。
安全で快適な空間づくりが、健康な飼育につながります。
\ ついでにこれも読んでいけ。 /
いや、読んでくださいお願いします(土下座)