クレステッドゲッコーを飼育する際に意外と悩ましいのが「床材選び」です。
湿度管理や壁登りに適した環境を整えるためには、素材選びがとても重要になります。
本記事では、定番のヤシガラやバークチップ、水苔、ペットシーツの特徴に加え、人工芝やレプタイルカーペットといった人工床材の活用法まで網羅。
それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、あなたの飼育スタイルに合った最適な床材の選び方をご紹介します。
クレステッドゲッコーの飼育方法総合まとめについてはこちらを参照してください。
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クレステッドゲッコーなどの爬虫類の床材は?その種類とメリットデメリット!
クレステッドゲッコーなどの爬虫類を飼育するときに、床材をどれにしようか悩みますよね。
見栄えも大切だけど、役割も大切…。
そこでまず、床材としてポピュラーなもののメリットとデメリットをご紹介していきます。
新聞紙・ペットシーツなどペーパー系
【取り急ぎ】 九レプにてクレステッドゲッコーのエクストリームハーレクインの男の子をG.O.LAB.さん(@gecko_osaka)よりお迎えいたしました🥰 名前はペタです🦎これからよろしくね〜! pic.twitter.com/xlebmJGVN3
— ナナロク (@z_h_ao_76) May 24, 2025
メリット
・安価orタダで手に入る
・メンテナンスが楽
・そこそこの保湿力がある
デメリット
・とにかく見栄えは劣る
・餌をとるのが下手な個体は、誤って床材を噛んでしまう可能性あり
・床材の下に生体、活餌が潜り込んでしまうことがある
砂・土系
土を掘り、地中深くへ進む
— CONPEE コンピー (@CONPEE3) March 11, 2023
クレステッドゲッコー のメス
呼吸が変わります。
産卵目前の合図です。
そっと見守ります。 pic.twitter.com/PNguR7KaNn
メリット
・とにかく見栄えが良い
・排泄物の処理は基本的にはその部分だけ取ればよいので楽
・ソイルなどは水分を含むので多湿系の個体の飼育に向いている
デメリット
・細かい砂は粉じんが舞うので煙たい
・誤飲した場合、クルミチップ等でなければ腸閉塞の可能性がある
・ソイル系は掃除が大変
・数か月に1回は全体を掃除しないといけないので、大変
植物系
きなこ氏ケージ、丸洗い。
— もりみやかめこ (@kameco_0906) April 15, 2022
やっぱ丸洗いすると、水拭きとは輝きが違うね。
床材交換なんていつ以来よ?
今回はバークチップを使用。#クレステッドゲッコー pic.twitter.com/uwhOGwq1cq
メリット
・レイアウトした時の見栄えが良い
・種類によっては誤飲しても腸閉塞までは起こさない
・ヤシガラやバークチップなどの大き目のものは水分を多く含むので多湿を好む個体に向いている
・粒が小さめなものは掃除がしやすい
デメリット
・ヒーターも使うのでカビが起こりやすい
・ダニなどの害虫が発生しやすい
・定期的に交換が必要なので大変
いかがでしょうか?それぞれにメリットとデメリットがあることが分かりましたよね。
では、クレステッドゲッコーにおすすめの床材はどれなのでしょうか?
クレステッドゲッコーの床材におすすめなのはどれ?水苔?ソイル
それでは、クレステッドゲッコーの床材におすすめなのはどの床材なのでしょうか?
まず、クレステッドゲッコーの飼育環境についてまとめます。
・温度:28℃前後
・湿度:理想は60%前後
・最低でも1日1回の霧吹きが必要
・ケージ内に多湿部分とそうでない部分を作ることが理想
これを見ても分かる通り、クレステッドゲッコーは湿度の高い環境で飼育する必要があります。

そのため、砂系の床材よりも湿度を保持することが出来る床材にしたほうが良いと考えます。
ここで発生するのが「水苔かソイルか」という問題になると思います。
仄暗い水苔の底から#クレステッドゲッコー #クレス教#爬虫類 pic.twitter.com/4YeHU8taQl
— しめさば@猛省中 (@wageslavery9) July 22, 2023
ソイルは通常、蛙やヤモリなど水場に近い住環境の個体に向いており、湿度が90%近くまで上がってしまうこともあります。
そのため、クレステッドゲッコーを飼育する際の床材にはヤシガラやバークチップを使用すると良いかと思います。
クレステッドゲッコーに人工床材は使える?人工芝・レプタイルカーペットの注意点
クレステッドゲッコーの床材として、人工芝やレプタイルカーペット(ウレタン製の樹皮風マットなど)といった人工床材を使う方もいます。
これらは自然素材の床材と比較して、掃除のしやすさや繰り返し使える点で人気があります。
ただし、使用にはいくつか注意点もあります。以下に、人工床材のメリット・デメリットを整理してみましょう。
メリット
・粉塵や細かい粒子が出ないため、誤飲のリスクが低い
・足裏に異物が入り込みにくく、壁登り(壁チョロ)に影響が出にくい
・シート状のものは洗って繰り返し使用できるため経済的
・カーペット系は見栄えも悪くない
デメリット
・吸水性が低く、湿度の保持にはあまり向かない
・表面にフンや尿酸がこびりつきやすく、衛生維持に手間がかかることも
・長期間使用するとカビやバクテリアが繁殖することがある(とくに湿度が高いと)
・人工芝は毛足の長さによっては指に絡まりやすくなることもある
人工床材を使用する場合は、シェルター内にしっかりと湿度の高い水苔スペースを設けるなど、湿度管理の工夫が欠かせません。
さらに、定期的な洗浄と乾燥を徹底することで、衛生的に使用できます。
初心者が扱いやすい素材ではありますが、湿度維持が必要なクレステッドゲッコーにとっては他の床材よりも工夫が必要な選択肢だといえるでしょう。
シェルターの中に最多湿状態を作るとベスト。どれを使う?
ケージ内に60%より多湿部分を作っておくと、クレス自身が自分で好みの場所を選んで移動することができます。
そのため、シェルターの中には水を含ませた水苔を入れておくと良いかと思います。
同じ多湿であればソイルでいいのでは?と思うこともあるかもしれませんが、クレステッドゲッコーの飼育には、ソイルは避けたほうが良いと言われています。
ソイルは土系の床材になり、水を含ませると潰れたり崩れやすくなります。
クレステッドゲッコーはいわゆる「壁チョロ系ヤモリ」なので、足の裏には趾下薄板という微細な毛の集まりがあり、これを使って壁に引っ付いています。
ソイルなどの小さい砂や泥が崩れ、この趾下薄板の間に入り込むと、うまく壁に引っ付いて移動することが出来なくなってしまいます。
そのため、同じ多湿系の床材でもソイルより水苔を使用することを推奨しています。
実際どうやって飼育している人が多いの?注意点もご紹介!
筆者も爬虫類飼育者の1人なのでSNSに爬虫類アカウントを持っています。
筆者はクレステッドゲッコーを飼育していないので、フォロワーさんの中でクレスを飼育している方のPOSTを確認してみました。
多くみられたのは以下の2通り。
・ケージ内床材はヤシガラまたはバークチップ+シェルター内に水苔
・ケージ内床材はペットシーツ+シェルター内に水苔
ヤシガラやバークチップを使用されている方は数か月に1回総メンテナンスとして床材を全て変えていらっしゃるようですが、霧吹きは朝夕2回されている方が多く、ペットシーツにされている方はそれよりもこまめに霧吹きをされているようでした。
中には動画を見たところ、電動の霧吹きでしっかりとチップを濡らしている方や、壁に水が流れるくらい濡らしている方がいらっしゃいました。
それほど、クレステッドゲッコーの飼育と湿度の関係は切っても切り離せないのでしょうね。
クレステッドゲッコーの床材のおすすめは?【まとめ】
いかがでしたか?
今回はクレステッドゲッコーの床材についてご紹介いたしました。
クレステッドゲッコーは多湿を好む個体で、湿度が足らなくなると体調を崩しやすくなってしまいます。
そのため、クレステッドゲッコーを飼育する際には温度と湿度に十分に気を付けてあげましょう。
また、砂系の床材は見栄えはいいものの、クレス特有の壁チョロが出来なくなってしまいますので、絶対に使用しないようにしてください。
見栄えを大切にしながら、その生体に合ったものを選ぶようにすると、飼い主も生体もストレスなく過ごすことが出来そうですね。
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いや、読んでくださいお願いします(土下座)