
ジャイアントゲッコーは、そのキュートな見た目と穏やかな性格で人気のある爬虫類です。
しかし、初めて飼育する場合、「どんなケージが必要?」「温度や湿度の管理は?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
本記事では、ジャイアントゲッコーの飼育方法や適切な環境作りのポイントについて詳しく解説します。
適切なケージの選び方や快適なレイアウト、餌の種類や健康管理のコツまで、初心者でも安心して飼育できるように分かりやすくご紹介します。
ジャイアントゲッコーの魅力を存分に楽しむために、ぜひ最後までご覧ください!
ジャイアントゲッコーの飼育ケージについて

ジャイアントゲッコーは、大型で力強く、樹上性の生活に適応しているため、十分なスペースと高さを確保したケージが必要です。
単体飼育、ペアでの繁殖、多頭飼いの場合、それぞれ適したケージサイズが異なります。
単体飼育の場合
ジャイアントゲッコーを1匹で飼育する場合、十分な活動スペースを確保しつつ、樹上での生活に適した高さのあるケージを用意する必要があります。
理想的なサイズは、最低でも縦60cm以上を確保することが重要です。
- 45×45×60cm(幅×奥行×高さ)以上が推奨
- 可能であれば60×45×60cmの広さが理想的
- 高さを確保できるなら高さ90cm程度のケージも選択肢になる
ジャイアントゲッコーは比較的おとなしいが、大きな体を支えられるしっかりしたレイアウトが必要です。
ケージ内には、太めの枝や流木を配置し、登るためのスペースを確保することが重要になります。
床面積よりも「高さ」を意識したレイアウトが適しています。
ペアの場合
繁殖を目指す等ペアで飼育し、繁殖を目的とする場合、単体飼育よりも広いスペースが必要になります。
特に、オスとメスが一緒にいることでストレスがかかることもあるため、相手を避けられるような十分なスペースを確保することが重要です。
- 60×45×90cm(幅×奥行×高さ)以上が推奨
- より広く余裕を持たせるなら90×45×90cmも理想的
- 高さをしっかり確保することがポイント
繁殖期になるとオスが攻撃的になることがあるため、隠れられるシェルターや複数の枝を配置し、逃げ場を作ることが重要です。
また、ケージ内で縄張り争いが起こる可能性があるため、メスのストレスを最小限にする工夫が必要になります。
オスが攻撃的になりすぎた場合は、一時的に分けて飼育することも考えたほうが良いでしょう。
また、産卵を考慮し、メスが産卵できるような柔らかい土を入れた産卵スペースを用意することも大切です。
3匹以上の多頭飼いは可能?
ジャイアントゲッコーは基本的に単独生活を好む生き物なので、多頭飼いは難易度が高くなります。
特にオス同士は激しく争うため、一緒に飼育することは推奨できません。
もし、複数のメスを飼育する場合、十分なスペースを確保し、各個体がストレスを感じにくい環境を作る必要があります。
- 90×45×90cm(最低限)
- 可能なら120×60×90cm程度の大型ケージが理想
- 3匹以上の場合は、オス1匹+メス複数の組み合わせが推奨
複数飼育をする場合、個体ごとの縄張り意識を考慮し、十分な隠れ家や登り木を用意し、各個体が干渉しすぎない環境を整えることが大切です。また、餌やりの際に個体ごとの食事量をチェックし、弱い個体が餌を奪われないように管理することも重要になります。
複数飼いをする場合、個体の相性によってはトラブルが発生することがあるため、もし争いが激しくなった場合は、すぐに別々のケージに分けることを検討すべきです。
ジャイアントゲッコーの飼育ケージ内レイアウト
ジャイアントゲッコーを健康に飼育するためには、自然環境に近いレイアウトを整えることが重要です。
適切な床材や隠れ家、水飲み場、流木や観葉植物、気温調整アイテムを配置することで、ストレスを軽減し、快適な飼育環境を作ることができます。
床材

ココピート
ジャイアントゲッコーは樹上性のため、直接床にいる時間は短いですが、湿度管理や清掃のしやすさを考慮した床材選びが大切です。
- ココピート(ヤシガラ土)
- フィカスチップやバークチップ
- ペーパータオル(簡単に管理できるが見た目は自然らしくない)
ココピートは適度な保湿性があり、湿度維持に役立ちます。バークチップやフィカスチップも適しており、見た目も自然に仕上がります。
ペーパータオルは掃除がしやすいですが、自然の雰囲気を出しにくく、特に繁殖期の産卵場所としては不向きです。
湿度を適切に管理できる床材を選び、清潔な状態を維持するために定期的に交換しましょう。
バクテリアの繁殖を防ぐため、床材が湿りすぎないように注意が必要です。
隠れ家
ジャイアントゲッコーは夜行性であり、日中は隠れたがる傾向があります。
そのため、安心して休める隠れ家を設置することが重要です。
- コルクバーク(自然な雰囲気で登ることも可能)
- 樹洞型シェルター(天然木を加工したもの)
- 人工製の洞窟シェルター(市販のレイアウトアイテム)
隠れ家はケージの中の複数箇所に配置し、個体が好きな場所を選べるようにするのが理想です。
特に、温度や湿度の異なる場所に設置することで、ゲッコー自身が最適な環境を選ぶことができます。
隠れ家がないとストレスが溜まり、健康に悪影響を及ぼすことがあります。ゲッコーがすっぽり収まるサイズの隠れ家を選び、安心できる環境を作ることが大切です。
水飲み場
ジャイアントゲッコーは霧吹きによって葉や壁に付いた水滴を舐めることが多いですが、直接水を飲むこともあるため、水皿を設置するのが理想的です。
- 浅めの水皿(小型の爬虫類用ウォーターディッシュ)
- 自然な岩風の水皿(レイアウトに馴染む)
- 自動給水器(長時間の外出時に便利)
水は毎日新鮮なものに交換し、カビやバクテリアの繁殖を防ぐために清掃を怠らないことが重要です。
また、水皿だけでなく、霧吹きで葉に水滴を付けることで自然な飲水行動を促すこともできます。
流木や木の枝
ジャイアントゲッコーは樹上性のヤモリであり、登るための環境を整えることが必須です。
- 太めの流木(ジャイアントゲッコーの体重を支えられるもの)
- コルクバークの枝(見た目が自然で、隠れ場所にもなる)
- 人工樹木(レイアウトに合わせて配置しやすい)
流木や枝は複数の高さや角度で配置し、立体的な動きができるようにすることが大切です。
これにより、ゲッコーが好みの高さや場所を選べるようになります。
設置する枝や流木はしっかりと固定し、倒れないようにすることが重要です。
太さが十分でないと、ジャイアントゲッコーの体重に耐えられず、崩れる危険があります。
観葉植物

ポトス
自然な環境を再現し、隠れ場所の追加や湿度維持に役立つ観葉植物の導入もおすすめです。
- ポトス(丈夫で手入れが簡単)
- フィカス(葉が大きく隠れ場所にもなる)
- シダ類(湿度を保つのに適している)
観葉植物は自然なレイアウトを作るだけでなく、湿度を調整する役割も果たします。また、葉に付いた水滴を飲む習性があるため、飲水の補助にもなります。
人工植物を使う場合は、ツルツルした表面ではなく、ゲッコーがしがみつきやすい素材を選ぶと良いでしょう。
また、生きた植物を使用する際は、爬虫類に有害な農薬や肥料を使用していないことを確認することが大切です。
ヒーターや扇風機などの気温調整アイテム
ジャイアントゲッコーは適切な温度・湿度を維持することで健康を保つことができます。
温度管理アイテム
- セラミックヒーター(局所的に温度を上げる)
- ヒートマット(低温時の床面温度の補助)
- 温湿度計(常に環境をチェック)
ジャイアントゲッコーは22~26℃が理想の温度範囲ですが、冬場は温度が低下しすぎることがあるため、ヒーターを活用して適切な環境を維持します。
湿度管理アイテム
- 霧吹き(1日1~2回行い湿度を維持)
- 超音波加湿器(乾燥する季節の湿度管理)
- 通気性を確保するための小型ファン(湿気のこもりすぎを防ぐ)
湿度は60~80%を目安に調整し、乾燥しすぎると脱皮不全の原因になるため、適切な管理が必要です。
温度や湿度の管理を適切に行い、過度な温度変化を避けることが大切です。
また、湿度が高すぎるとカビやダニの発生リスクがあるため、適度な換気を心がけることも重要です。
餌と健康管理のポイント
ジャイアントゲッコーの健康を維持するためには、バランスの取れた食事が重要です。
主食としてコオロギやデュビアローチなどの昆虫を与え、カルシウムやビタミンD3を含むサプリメントを適宜添加しましょう。
果物も好むため、バナナやマンゴー、イチジクなどをピューレ状にして与えると栄養補給に役立ちます。
餌は夜間に与えるのが理想で、生き餌の場合は動きのある状態で提供すると食欲を刺激できます。
食べ残しがあれば早めに片付け、衛生環境を保つことも大切です。
ジャイアントゲッコーの餌については以下の記事で詳しく解説しているので是非参考にしてください。

まとめ:ジャイアントゲッコー飼育を楽しもう
ジャイアントゲッコーの飼育で健康に育てるためには、適切な環境と飼育方法を整えることが重要です。
ケージのサイズやレイアウト、温度・湿度管理を適切に行い、自然に近い環境を再現することが大切です。
また、栄養バランスの取れた食事を提供し、ストレスを最小限に抑えることで、長く健康に育てることができます。
定期的な清掃や健康チェックも欠かさず、快適な環境を維持しましょう。
ジャイアントゲッコーの魅力を存分に楽しむために、丁寧な飼育を心がけてください。