ケージや器具を揃え、モルフを選び、お気に入りの個体を見つけて、いざヒョウモントカゲモドキを飼育し始めてしばらく経つと、誰もが気になる事態になります。
それは、一日の大半を寝ていて動かない状態:つまりずっと寝てるように見えるのです。
実は、ヒョウモントカゲモドキは夜行性のトカゲです。
そのため、明るいうちは寝ているのが正常です。
そのうち、彼らなりの生活サイクルができてくれば、明るくても時間になれば起きて動き出します。
ヒョウモントカゲモドキはずっと寝てるの?
ほとんどの場合、飼い始めたばかりの頃のヒョウモントカゲモドキは、ケージ内をずっとうろうろと探索しています。
これは、慣れない環境に急に移されたため、周囲の状況を探って覚えようとしているのです。
あまりに神経質な個体はこのとき餌を食べないこともありますが、普通は餌を食べ、正常に糞をしつつ、数日間はこの探索行動を続けます。
初めてヒョウモントカゲモドキを飼う方は、この探索行動を「正常」と思われることが多いようです。
ところが、ヒョウモントカゲモドキは本来は夜行性のトカゲで、明るい日中はほとんど寝て過ごします。ケージ内の環境に慣れてくると、この本来の生活サイクルに落ち着いていき、どんどん寝ている時間が長くなるのです。
この様子をみて、病気じゃないか、具合が悪いのか、と焦ってケージの環境を変えたり、むやみに手にとって観察を繰返したりすると、本当に具合が悪くなってしまいます。餌をしっかりと食べているのなら、まず問題ありません。
ためしに、夜中にこっそりケージをのぞいてみましょう。ひっそりと歩き回る様子が観察できるはずです。
具合が悪くて寝ている場合
本来の姿とは別に、本当に具合が悪くて寝ている場合もあります。健康でも寝ているのですから、見た目で病気なのか正常なのか判断するのは難しいのですが、ひとつの基準になるのは、餌に対する反応です。
ごくまれに、新しい環境に移るとストレスで餌を食べなくなる個体もいますが、たいていは飼育を始めた次の日には餌を食べ始めます。
ショップやブリーダーさん宅など、前の環境で食べていたのと同じ餌を用意し、与えてみましょう。見向きもせず、口元にもっていくと嫌がるようなら、体調不良かもしれません。
真っ先に考えられるのは、温度が低い場合です。
ヒーターに異常がないか、異常ではなくても温度が低すぎないか、確認しましょう。
特にベビーの場合は脱水症状もあり得るので、スポイトで口元に水を垂らし、反応を確認しましょう。
ごくごく飲むようなら、水入れに気づいておらず、水を飲んでいない可能性があります。
いずれにせよ、体調不良だと思ったら早めに動物病院に連れて行きましょう。
アルビノ系ヒョウモントカゲモドキの体調に注意
もうひとつ、注意してほしいことがあります。それは、アルビノ系モルフの扱いです。
「〇〇アルビノ」など、アルビノ系統のモルフの場合、視力が弱く、特に明るい環境を嫌います。
普通の室内光ですら、まぶしくて目を開けられない個体がいるくらいです。
このような個体を飼っている場合、特にケージに照明をつけていなくても、室内の明かりがまぶしくて目が開けられず、結果的に動けなくなっていることがあります。
アルビノ系のモルフを飼うときは、まずはケージを暗くして、ちゃんと生活できているか確認しましょう。
個人的には、初心者の方はある程度ヒョウモントカゲモドキの扱いに慣れてから、アルビノ系モルフを飼育したほうがいいと思っています。
ヒョウモントカゲモドキがずっと寝てるのは病気?【まとめ】
本来は夜行性であるヒョウモントカゲモドキの場合、寝ている時間が長いのは正常です。
まずは餌を食べ、水を飲み、フンをする、というサイクルがきちんとできているかどうか、よく観察しましょう。
長く飼っているうちに、明るくても活動するようになるので、気長に付き合うようにしてくださいね。