赤く輝く体色と温厚な性格で人気の「レッドテグー」。
大型トカゲのなかでも人に慣れやすく、まるで犬のような懐き方をするとして、爬虫類ファンのあいだで注目を集めています。
この記事では、レッドテグーの特徴や性格、大きさ、寿命といった基本情報から、飼育に必要な設備や注意点、ほかのテグーとの違いまで詳しく解説します。
「レッドテグーってどんなトカゲ?」「飼うのは難しい?」と気になっている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
\ テグーの飼育に関する /
まとめページは以下より
テグーの飼育方法まとめ
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白黒のコントラストが美しい、もっともポピュラーな品種です。 - レッドテグー
人に慣れやすく、初めてのテグーにも人気の赤い個体。 - ブルーテグー
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テグーの臭い問題の解決方法
レッドテグーとは?

レッドテグーは、南米に生息する大型トカゲの一種で、学名はSalvator rufescens。
アルゼンチンやパラグアイ、ボリビアなどの乾燥地帯に生息しており、テグーの仲間の中でも特に赤みの強い体色が特徴です。
この鮮やかな赤は成長とともに濃くなり、特にオスは成熟すると深みのあるレッドカラーに染まる個体もいます。
もともとはアルゼンチンテグー(Salvator merianae)の赤変種とされていましたが、現在では別種として扱われることもあります。
性格は比較的温厚で、個体によっては非常に人に慣れ、ハンドリングにもよく応じます。
その一方で、最大で全長120〜140cmほどに達するため、広めのケージや十分な運動スペースが必要になります。
体格はがっしりとしていて、見た目の迫力も抜群。
大型爬虫類を飼育してみたい人にとっては、飼いがいのある存在といえるでしょう。
今日もかわいい寝相の彼氏をみてほしい🥰#reptilesresort #レプタイルズリゾート#爬虫類カフェ#爬虫類ショップ#テグー#レッドテグー#アルゼンチンレッドテグー pic.twitter.com/v7N6WiSI8n
— アーシャ (@a5UJ03) February 29, 2024
レッドテグーの性格と特徴

レッドテグーは、その見た目のワイルドさに反して、とても賢く温厚な性格を持つトカゲとして知られています。
飼い主の顔を覚えたり、決まった時間に餌をねだったりするなど、まるで犬のような知能と行動を見せることもあり、爬虫類にしては珍しく「懐く」と感じる人も少なくありません。
人に慣れやすいけど、慣れるには時間が必要
ベビーの頃は警戒心が強く、威嚇したり暴れたりする個体もいますが、根気よく接すれば数ヶ月〜1年ほどで慣れる個体が多いです。
特に餌を手から与える「給餌ハンドリング」は信頼関係を築くのに有効とされています。
性格に個体差あり
ただし、レッドテグーすべてが穏やかとは限りません。
個体差が大きく、中には成長しても警戒心が強いままの個体や、繁殖期に気が立つオスもいます。
性格は「おっとりタイプ」から「やんちゃタイプ」までさまざまなので、ショップやブリーダーで性格を見極めてからお迎えするのがおすすめです。
活動時間と習性
レッドテグーは昼行性で、日中に活発に動き回ります。日光浴(バスキング)を好み、温かい場所でじっとしている姿もよく見られます。
また、地面を掘る習性があるため、床材は掘れる素材を使ってあげるとストレス軽減になります。
レッドテグーの大きさと寿命

レッドテグーは、最大で全長120〜140cmほどに成長する大型トカゲです。
体格もがっしりしており、尻尾まで含めるとかなりの存在感があります。
とくにオスは筋肉質で頭部が大きく、迫力のある見た目になるのが特徴です。
成長スピードとサイズ感
ベビーの頃は20cmほどのかわいらしいサイズですが、1年で60〜80cm、2〜3年でほぼ成体サイズに到達します。
成長スピードは非常に早く、適切な環境と餌があれば驚くほどすぐに大きくなるため、小型ケージでの飼育は長く続けられません。
オスとメスの違い
性別によるサイズ差もあり、オスの方がやや大型になりやすく、メスは少し小柄で穏やかな印象を持つ個体が多いです。
見た目で判別しにくい場合は、成長後のサイズや頭部の形などから判別されることが一般的です。
レッドテグーの寿命
寿命は平均で15年前後、中には20年近く生きる個体もいます。
これは爬虫類としては比較的長命な部類に入り、犬や猫と同じくらい長く付き合えるパートナーになります。
ただし、寿命を全うするには適切な温度管理や栄養バランスのとれた給餌、広い飼育スペースなどが必須です。
テグーの寿命については以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

レッドテグーの値段と購入時の注意点

レッドテグーはその美しい体色と人気の高さから、他のテグーに比べてやや高価な傾向があります。
価格は個体の大きさや血統、色味、性別、さらには季節によっても変動します。
レッドテグーの相場
- ベビー個体:3万円〜6万円前後
- ヤング〜成体:5万円〜10万円以上
- 特に色味が濃い「ディープレッド」や血統書付き個体は10万円を超えることも珍しくありません。
購入先の選び方
信頼できる爬虫類専門店やブリーダーから購入するのがおすすめです。
健康状態が安定していて人慣れしているかどうか、寄生虫の駆除がされているかどうかなど、事前にしっかり確認しましょう。
安さを重視してフリマや無名の個人売買で入手すると、病気や極端に気性の荒い個体を迎えてしまうリスクもあるため注意が必要です。
購入時にチェックすべきポイント
- 目が澄んでいて活発に動いているか
- 呼吸音に異常がないか(ぜーぜーしていないか)
- 皮膚にただれや脱皮不全がないか
- 便の状態が良好か(下痢していないか)
飼育に必要な設備も事前にそろえておくことで、迎え入れてすぐに適切な環境で飼育をスタートできます。
レッドテグーの飼育方法と注意点

レッドテグーは丈夫で環境への適応力も高いため、適切な環境さえ整えれば飼育は十分に可能です。
ただし体が大きくなる分、ケージの広さや温度・湿度管理、脱走対策など注意すべきポイントも多くあります。
飼育ケージとレイアウト
成体には最低でも180cm×90cm以上の大型ケージが必要です。
【参考画像】1800×600でレッドテグーのオスを飼うとこんな感じです。 pic.twitter.com/ENj8Td2f72
— きゃっぷ@たば (@sitodes) April 27, 2025
奥行き・高さともに余裕を持たせ、バスキングライトやシェルター、水入れを設置して、自然に近い環境を再現しましょう。
- 床材:ヤシガラ土やミズゴケなど、湿度を保てて掘れるものがおすすめ
- 隠れ家:安心できるシェルターを設置(ストレス軽減に効果的)
- 登り木や段差:運動不足を防ぐために配置してもOK
テグーのケージについては以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

温度・湿度管理
- バスキングスポット:40℃前後
- ケージ全体:26〜30℃程度を保つ
- 夜間の最低温度:20℃は下回らないように注意
- 湿度:60〜80%程度が理想。乾燥しすぎると脱皮不全の原因になるため、こまめな霧吹きが必要です。
※寒冷地では冬季に保温設備を強化する必要があります。
食事(餌)と給餌頻度
レッドテグーは雑食性で、以下のような餌をバランスよく与えます。
- 動物性:マウス、ヒヨコ、ミルワーム、デュビアなど
- 植物性:フルーツ(バナナ、ブルーベリーなど)、野菜(小松菜、カボチャなど)
- サプリメント:カルシウム・ビタミンD3を定期的に添加
給餌はベビー〜ヤング期は毎日少量ずつ、成体は週に2〜3回が目安です。
テグーの餌については以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

注意点とトラブル例
- 脱皮不全:湿度不足が原因。水容器での入浴や霧吹きでサポート
- 脱走事故:力が強く、ケージの隙間や蓋をこじ開けてしまうこともあるため、頑丈なロック付きケージが必須
- 攻撃性の出現:特に繁殖期のオスは一時的に攻撃的になることも。無理なハンドリングは避けましょう
- 肥満・偏食:果物ばかり与えると栄養が偏るため、必ず動物性と植物性を組み合わせて
他のテグーとの違い
B&Wテグー(ブラックアンドホワイトテグー)

B&Wテグーは黒と白のコントラストが美しい王道のテグーで、最も温厚な性格の個体が多いとされています。
人懐っこく、犬のように慣れる個体も珍しくないため、初心者でも飼いやすい種類です。
流通量が多く、価格も比較的手ごろで、テグーの入門種として広く親しまれています。
ブラックアンドホワイトテグーについては以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

ブルーテグー

ブルーテグーは青みがかった体色が美しく、光沢感のある鱗が特徴です。
見た目の美しさから人気がありますが、性格はやや神経質な個体が多く、人慣れには時間がかかることもあります。
また、成長とともにやや攻撃的になる個体も報告されており、ハンドリングには慎重さが必要です。
流通量は多くありませんが、愛好家のあいだでは高い人気を誇ります。
ゴールデンテグー

ゴールデンテグーは黄〜金色系の体色を持ち、派手な見た目が魅力的です。
ただし、野性味が強く、荒めの個体が多いため、扱いにくさもあります。
流通量は少なく、情報も限られているため、初心者にはあまり向かないタイプです。
力も強く、ハンドリング時の不意の噛みつきには注意が必要です。
レッドテグー
レッドテグーはその名の通り赤みのある体色が特徴で、特にオスは成長とともに深い赤に染まります。
性格は比較的温厚で、人慣れも見込めますが、ベビー期はやや神経質な傾向もあります。
全体的には扱いやすく、色味・サイズ・性格のバランスが良いため、「ちょっと上を目指したい中級者」向けのテグーといえます。
まとめ:レッドテグーはどんな人におすすめ?
レッドテグーは、赤みのある美しい体色と比較的温厚な性格、そして懐くほどの知能を兼ね備えた魅力的な大型トカゲです。
飼育には広いスペースや適切な温度・湿度管理が必要なため、誰でも気軽に飼えるわけではありませんが、大型爬虫類の醍醐味をしっかり味わえる存在です。
テグーの中では比較的バランス型で、ブルーテグーほど神経質ではなく、B&Wほど無難すぎず、ゴールデンほど荒くない――ちょうど中間をいく絶妙な立ち位置にあります。
- 初心者ではないけれど、初の大型トカゲに挑戦したい
- 見た目にもこだわりたい
- ある程度はハンドリングして懐かせたい
そんな希望を持つ中級者の方には、レッドテグーはまさにぴったりの相棒になってくれるでしょう。
\ ついでにこれも読んでいけ。 /
いや、読んでくださいお願いします(土下座)