コーンスネークは、ペットとして高い人気を誇るヘビです。大人しくて扱いやすく、初心者でも飼いやすいことから、多くの爬虫類ファンに選ばれています。
そんなコーンスネークの最大の魅力のひとつが、「モルフ」と呼ばれる豊富なカラーバリエーションです。
赤系・白系・黄色系・モノトーンなど、見た目の異なるモルフが100種類以上存在し、それぞれに個性があります。
中には定番として流通している人気モルフもあれば、ブリーダーの努力によって誕生した希少なレアモルフも存在します。
見た目の違いはもちろん、価格や入手のしやすさにも大きな差があり、「どのモルフを選ぶか」は飼育の楽しみの一つです。
この記事では、コーンスネークのモルフの種類や価格の違い、人気・レアなモルフの特徴について分かりやすく解説します。
気になるモルフがあれば、リンク先からさらに詳しくチェックしてみてくださいね。
コーンスネークのモルフとは?
コーンスネークの「モルフ」とは、見た目(色や模様)の違いによって分けられた品種のことです。
犬や猫でいう「毛色の違い」に近いイメージで、体の模様や色合いにさまざまなバリエーションが存在します。
モルフは遺伝によって作り出されており、もともとの野生個体(原種)に現れる自然な配色「ノーマル」をベースに、色素の欠失や突然変異を利用して、ブリーダーがさまざまなモルフを作出してきました。
一つのモルフだけで成立しているものは「シングルモルフ」、複数のモルフを掛け合わせて生まれたものは「コンボモルフ」と呼ばれます。
さらに、モルフを持っていても見た目に反映されない「ヘテロ(ヘテロ接合体)」という遺伝形質もあり、繁殖計画の中では重要な要素です。
コーンスネークの代表的なモルフ一覧
モルフ名が青色になっているモルフはクリックで詳細ページへリンクします。
コーンスネークの主要モルフの記事一覧

アネリスティック
黒い色素が消失。鮮やかな赤模様が特徴。

ブラッドレッド
真っ赤な体色を持つモルフ。迫力ある見た目が特徴。

オケティ
ノーマルに似ているが、ブロッチの縁取りが太くコントラストが強い。

ハイポ
色素が薄く、全体的に明るく柔らかい印象に。
ゴーストの構成要素。
モルフ名が青色になっているモルフはクリックで詳細ページへリンクします。
🔥人気のコーンスネークモルフベスト3
コーンスネークのモルフは種類が多く、どれを選べばいいか迷ってしまう方も多いはず。
ここでは、初心者にも人気が高く、流通量も多いため入手しやすいおすすめのモルフ3種をご紹介します。
🥇 第1位:アルビノ

お家に温厚なせいかくで、マイペースな蛇さんはいかがですか?
— Mickey&Gon新座店 アクアリウム&エキゾチック (@PetsOne_Niza) December 2, 2023
ラスト1匹!コーンスネーク(アルビノ)
食いも良くハンドリングもさせてくれます~
まんまるおめめでとっても可愛いですね☺️
お迎えお待ちしております
#初心者向け #虫類初心者歓迎
#コーンスネーク好きと繋がりたい… pic.twitter.com/zcXfM1dwXk
黒い色素が消え、赤やオレンジの発色が際立つ華やかなモルフです。
「ヘビ=黒っぽい」というイメージを覆す明るい見た目で、はじめて飼う方にも人気があります。
価格も比較的手頃で、1万円前後から購入可能です。
コーンスネークのアルビノについては以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

🥈 第2位:スノー

アルビノとアネリを掛け合わせた白系モルフで、年齢を重ねるごとに白さが増していきます。
日本では「白いヘビ=縁起が良い」とされることもあり、見た目・意味ともに人気。価格は15,000〜20,000円程度です。
コーンスネークのスノーについては以下のコーンスネークの白系モルフまとめで詳しく解説していますので是非参考にしてください。

🥉 第3位:テッセラ

体に現れるストライプ模様が独特で、他のモルフとは一線を画す見た目が魅力。
模様の入り方に個体差があるため、自分だけの1匹を選ぶ楽しさもあります。
価格は1万円台が多く、初心者でも手が届きやすいです。
コーンスネークのテッセラについては以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

🧬 レアで入手困難なコーンスネークのモルフとは?
コーンスネークのモルフの中には、流通量が非常に少なく、ショップやイベントでもなかなか出会えない「レアモルフ」が存在します。
ここでは、特に珍しく価格も高騰しやすい代表的なレアモルフを紹介します。
🌈 グレイシャー

コーンスネークのグレイシャーは、ラベンダー、スノー、チャコールなど複数のモルフを掛け合わせて作られるトリプルモルフ。
白に近い淡い色合いと幻想的な透明感が魅力で、ショップに並ぶことはほとんどありません。
価格はおよそ50,000〜60,000円前後。

🍬 バブルガム

コーンスネークのバブルガムは、淡いピンク色の体に、光の当たり方によって黄緑色が見える不思議なモルフ。
緑の色素をもたないコーンスネークでは非常に珍しい視覚効果で、愛好家からの人気も高いです。
価格帯は一定しておらず、希少性の高さからプレミア価格になることも。

☁ ホワイトアウト

コーンスネークのホワイトアウトは極限まで白さを追求したトリプルコンボモルフ。
ブリザード、ブラッドレッド、チャコールの遺伝を含み、透明感のある白が魅力。
モルフ構成の難しさと、クオリティの個体差の大きさから、高額なうえに見た目の当たり外れがあるのが難点です。

🧪 その他の注目レアモルフ
- ラベンダー×バターなどのコンボ系:モルフによっては流通極少
- パルメット(白地に斑点):流通増加傾向だが依然として高額(5〜10万円)
- ブラッドレッドやチャコール単体の高発色個体:クオリティにより価格変動が激しい
🧠 モルフ選びで後悔しないために|ポイントと注意点
コーンスネークのモルフは見た目が魅力的なぶん、「どれを選ぶか」で後悔することも少なくありません。
ここでは、モルフ選びの際に知っておきたいポイントと注意点をご紹介します。
✅ 飼育しやすさ重視なら「定番モルフ」から選ぼう
はじめてコーンスネークを飼う場合は、ノーマルやアルビノ、アネリなど定番のシングルモルフがおすすめです。
これらのモルフは流通量が多く、価格も安定しており、体質的にも丈夫な傾向があります。
⚠ 極端なモルフは体質に注意が必要な場合も
一部のモルフには、遺伝的に体が弱くなりやすい傾向があるとされます。
とくに次のようなモルフには注意が必要です。
- ホワイトアウトやパルメットなど、突然変異やトリプルモルフ:虚弱体質や偏食の報告も
- 極端な模様や色変異(例:ゼロパターン):視力や神経系の異常リスクが疑われる個体も
もちろん、すべての個体に問題があるわけではありませんが、繁殖背景のわからない安価な個体は避ける方が無難です。
💰 価格・流通の安定性も考慮しよう
- 定番モルフ:5,000〜20,000円程度で安定
- コンボ・レアモルフ:30,000〜80,000円、個体差あり
- 流通が少ないモルフ:イベント限定や予約販売のみの場合も
「見た目が好き!」だけで即決せず、流通状況や価格相場、将来的なメンテナンス性も踏まえて選ぶことが大切です。
🧾 モルフに関する用語集
コーンスネークのモルフを調べていると、「het」や「リセッシブ」など、専門用語が多くて戸惑うこともあるかもしれません。
ここでは、モルフ選びに役立つ基本的な用語をジャンルごとに解説します。
🧬 遺伝に関する用語
- het(ヘテロ)
見た目には現れないが、特定のモルフの遺伝子を隠し持っている個体のこと。繁殖によってそのモルフが現れる可能性があります。 - リセッシブモルフ(劣性遺伝)
両親から同じモルフ遺伝子を受け継がなければ見た目に現れないモルフ。アルビノやアネリが代表的。 - ドミナントモルフ(優性遺伝)
片親からの遺伝だけで見た目に発現するモルフ。テッセラなどが該当します。 - コドミナントモルフ(共優性)
ヘテロでも特徴が出るが、ホモ(両親とも遺伝子保有)の場合さらに強く表れるモルフ。※コーンスネークでは少ない分類。 - ポッシブルhet(pos het)
あるモルフ遺伝子を持っている「かもしれない」個体。外見では判断できず、繁殖してみるまで不明です。
🐣 繁殖・取引に関する用語
- ブリーダー
繁殖を行っている個人や業者。
モルフの固定や遺伝背景を把握して繁殖させている信頼性の高い個体が多いです。 - CB(キャプティブブレッド)
飼育下で繁殖された個体。
現在流通しているコーンスネークのほとんどがCBです。 - WC(ワイルドコート)
野生から捕獲された個体。
コーンスネークではほぼ見かけません。 - アウトクロス
血縁関係のない個体同士を交配すること。
遺伝的な健康を維持する目的で行われます。 - インブリード
近親交配のこと。モルフの固定には有効ですが、やりすぎると虚弱や奇形のリスクが高まります。
🎨 モルフ表現に関する用語
- モルフ
色や模様の違いで分けられた品種のこと。
英語の「morph(変異)」が語源です。 - コンボモルフ
複数のモルフを掛け合わせて作られた品種。
スノー(アルビノ×アネリ)などが代表。 - フェーズ(phase)
遺伝的なモルフとは異なり、「見た目の傾向」のこと。
マイアミフェイズなどが該当します。 - マイアミフェイズ
灰色の地色に濃い赤いブロッチが入る野性味のあるタイプ。
フロリダ州マイアミ周辺の野生個体由来。 - アメラニ
アメラニスティック=アルビノの略称。
ショップやブリーダーの間でよく使われる略語。 - 地域変異(ローカリティ)
本来は生息地域ごとの自然な個体差のこと。
コーンスネークではそこまで細かく分けられないが、アマチュア間では言及されることもあります。 - 遺伝背景
どのモルフの血を引いているかという「血統情報」。
繁殖を考える場合はとくに重要です。
📝まとめ|お気に入りのモルフを見つけよう
コーンスネークの魅力は、なんといっても豊富なモルフ(カラーバリエーション)にあります。
赤・白・茶・モノトーン・ストライプなど、まったく印象の異なる見た目を持つ個体が存在し、しかもすべてが「同じコーンスネーク」だというのは驚きですよね。
人気のモルフは入手しやすく価格も安定していますが、希少なモルフは流通が少なく、出会えるかどうかもタイミング次第。
どんなモルフを選ぶかによって、飼育の楽しみ方や愛着の湧き方も大きく変わってきます。
まずはショップやイベントで、実際の個体をじっくり見比べてみましょう。
「この子だ!」と思える1匹に出会えたら、それがあなただけの最高のコーンスネークになるはずです。