アオダイショウが脱走してしまった――。
そんなとき、まず頭をよぎるのは
「どこに行ったのか?」
「見つけられるのか?」
という不安ではないでしょうか。
家の中にいるのか、すでに屋外へ出てしまったのか、それによって対応も大きく変わってきます。
この記事では、アオダイショウが脱走した際の探し方や注意点を、家の中と屋外それぞれのケースに分けて詳しく解説します。
焦る気持ちはわかりますが、まずは落ち着いて、状況を整理しながら読み進めてみてください。
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アオダイショウが脱走!まず最初にすべきこと

アオダイショウがケージからいなくなっていることに気づいたとき、まずすべきなのはパニックを抑えて状況を冷静に整理することです。
とくに飼育者が不在の時間があった場合、「脱走したのはいつか?」「どこから出たのか?」といった情報をできるだけ正確に思い出すことが、その後の捜索精度に大きく関わってきます。
そして最も重要なのは、まだ家の中にいる可能性を確保するための行動です。
以下、優先して行うべき対応を順に見ていきましょう。
家の中にいる可能性があるなら最初に戸締りをする
アオダイショウはとてもスリムで、体に比べて驚くほど狭い隙間にも入り込める能力があります。
ドアのすき間、窓の開けっ放し、小さな通気口や換気扇の隙間すら通り抜けてしまうことも。
そのため、家の中にまだいる可能性が少しでもあるなら、まずすぐにすべての戸締りを行ってください。
ドアや窓はもちろん、ペット用の出入口や通風口なども含めて、屋外への経路をすべて遮断するのが先決です。
そのうえで、まだ家の中にいる前提で捜索を始めるのが最も発見率が高くなります。
家族がいる場合は、勝手にドアを開けて外に出たりしないよう、事情を説明して協力を仰ぎましょう。
飼育ケージの状態や脱走経路をチェックする
まずはアオダイショウのケージの状態を確認しましょう。
フタが完全に閉まっていなかった、鍵をかけ忘れていた、ケージに隙間があったなど、小さな油断が脱走につながります。
また、脱走経路を推測することは、その後の探索のヒントにもなります。
ケージの外にフンや擦った跡、物が倒れているなどの痕跡があれば、それが移動経路の手がかりになります。
脱走のタイミングと場所を思い出す
最後に、いつからいなくなっていたのか、どの時間帯に脱走した可能性が高いのかを冷静に思い出しましょう。
夜行性のアオダイショウは、日中はじっとしていて夜間に活動することが多いため、夜中に脱走していた場合はすでに別の場所に移動している可能性もあります。
また、最近引っ越しや模様替え、来客などの変化がなかったかも重要です。
環境の変化はヘビにストレスを与え、脱走行動につながる場合があります。
家の中にいる可能性が高い場合の探し方

アオダイショウがまだ家の中にいると判断できた場合は、徹底的かつ冷静に捜索することが何よりも重要です。
焦って大声を出したり物を激しく動かすと、ヘビがさらに奥へと隠れてしまうこともあるため、落ち着いて慎重に進めましょう。
以下に、家の中での効果的な探し方を紹介します。
アオダイショウが好む隠れ場所の特徴
アオダイショウは暗くて狭くて静かな場所を好みます。
特に以下のような場所に身を潜めている可能性があります。
- 家具の裏や下(本棚、ソファ、冷蔵庫、テレビ台など)
- 押し入れやクローゼットの奥
- 靴箱の中やその隅
- カーテンの裏
- ダンボールや紙袋の中
また、気温が高すぎたり低すぎたりする場所は避ける傾向があるため、人間が快適と感じる温度の部屋にいる確率が高くなります。
探す時間帯と静かに探すコツ
アオダイショウは夜行性なので、夜間や薄暗い時間帯に活動しやすいです。
そのため、夜になると物音を立てたり、床を這うような音が聞こえることもあります。
昼間は動かずにじっとしていることが多いため、静かな環境で目を凝らして探すのが有効です。
家具のすき間や棚の奥に小さなライトを当てて、うっすらとした体の模様や動きを確認してみましょう。
また、床に粉(小麦粉やベビーパウダー)をまいて移動経路を可視化するという方法もあります。
這った痕跡が残れば、どの方向に動いたかを知る手がかりになります。
餌や匂いでおびき寄せる方法は使える?
「マウスやヒナウズラなどの餌を置けば戻ってくるのでは?」と考える人も多いかもしれませんが、実際にはあまり期待できません。
アオダイショウは警戒心が強く、見慣れない環境下ではエサよりも身を隠すことを優先します。
ただし、普段使っていたケージをあえて床に設置して開けた状態にしておくのは有効な場合があります。
落ち着ける場所として自ら戻ることもあるため、餌とともに設置しておくのも一つの手です。
屋外へ逃げた可能性がある場合の対応策

家の中をくまなく探しても見つからない場合、すでにアオダイショウが屋外に脱走してしまった可能性を考慮する必要があります。
特にドアや窓が一時的に開いていた形跡があるなら、すでに外に出てしまっているかもしれません。
以下に、屋外脱走時の対応策を紹介します。
近所での目撃情報を得る方法
アオダイショウは毒を持たないおとなしいヘビですが、見慣れない人にとっては恐怖の対象となります。
脱走したままにしておくと、近隣トラブルや通報につながる可能性もあるため、なるべく早く情報を収集して発見につなげることが重要です。
まずは、脱走した時間帯に近所でヘビを見かけた人がいないかを確認しましょう。
玄関先や道路沿い、庭などに出ていた場合、誰かが見ているかもしれません。
- 近所を歩きながら声かけをする
- マンションや団地であれば掲示板に張り紙を出す
- 防犯カメラを設置している家庭があれば、確認させてもらう
こうした地道な調査が、目撃情報につながるケースもあります。
チラシ・SNS・ご近所への声かけ
アオダイショウが屋外に逃げた可能性があるなら、情報を広く共有することが大切です。
以下のような方法で、目撃情報を集めましょう。
- 脱走日時・場所・ヘビの写真・大きさ・無毒であることを記載したチラシを作成
- 近所のポストに投函、掲示板への貼り出し
- 地域のSNSグループ(自治体公式LINE、Facebook地域ページ、Xなど)で投稿
- 動物病院やペットショップに情報提供を依頼
注意点として、「無毒・人に危害はない」ことを明記しておかないと、捕まえる前に通報されて駆除対象とされるおそれもあります。

警察・保健所などに連絡は必要?
基本的に、アオダイショウは特定動物に指定されていないため届出義務はありません。
しかし、住んでいる自治体によってはペットのヘビでも通報や相談が必要な場合があります。
- 警察には一応連絡しておくのが無難です。何か通報があった際に事前に説明していればトラブルを回避できます。
- 保健所や市区町村の動物担当窓口にも相談しておくと、保護された場合に連絡が来る可能性があります。
脱走したことを隠してしまうと、かえって後で大きな問題になることもあるため、先手を打って説明しておく方が安心です。
見つかった後にすべきことと再発防止策

無事にアオダイショウを発見・確保できたら、ひとまず安心です。
しかし、「見つかった=終わり」ではありません。
脱走によってヘビの健康に影響が出ていないかの確認や、再発防止のための環境整備がとても重要です。
以下に、見つかった後に必ず行うべき対応を紹介します。
健康チェックと脱走中のリスク
まずは、アオダイショウの体調をしっかりチェックしましょう。
- 擦り傷や打撲がないか(家具や壁で傷つくことがあります)
- フンや尿の状態に異常がないか
- 体が冷えすぎていないか(寒い場所にいた可能性も)
- 呼吸や動きが普段通りかどうか

もし何かしら異常が見られたり、しばらく餌を食べないなどの変化がある場合は、爬虫類を診てくれる動物病院に相談するのが安心です。
また、屋外に出ていた場合は寄生虫や病原菌のリスクもあります。
見た目に異常がなくても、数日は慎重に観察を続けましょう。
飼育環境の見直しポイント
今回の脱走がどうして起きたのかを徹底的に振り返ることで、再発防止につながります。
次のような点を確認・改善しましょう。
- フタのロックは確実だったか
- ケージの隙間から抜けられなかったか(とくにスライド扉型は要注意)
- ケージの位置や周囲に、脱走の補助になるもの(登れる棚など)がなかったか
- 温度や湿度が適正だったか(ストレスによる脱走の可能性)
特に「大丈夫だと思っていた」が通用しないのがヘビの脱走です。
少しでも不安な点があれば、思い切って新しいケージに変えることも検討しましょう。
今後のために記録・情報共有しておく
脱走の経緯と発見までの流れは、次に何かあったときの重要な参考資料になります。
日時や状況、探した場所、ヘビの様子などをメモしておくと、今後の対応に活かせます。
また、SNSなどで発見報告をしておけば、近隣や関係者にも安心を与えることができます。
脱走は誰にでも起こりうることですが、発見・報告の対応で信頼が左右されるということも忘れずに。
まだ見つからない…それでも諦めないために

家の中も探し尽くし、屋外の対応も一通り済ませた。それでもアオダイショウが見つからない――。
そんなときこそ大事なのは、諦めずに地道な対応を続けることです。
ヘビは体をじっと潜めて何日も動かないことがあり、数日〜数週間後にひょっこり現れるケースも珍しくありません。
以下に、長期戦となった場合の心構えと対策をまとめました。
数日~数週間後に見つかる事例も
アオダイショウは餌がなくても10日以上平気で過ごすことができます。
そのため、しばらく隠れたまま出てこないケースもあります。特に屋内脱走の場合、
- 数日後に洗濯機の裏から出てきた
- 押し入れの奥で丸まっていた
- 夜にトイレに行ったら廊下にいた
といった事例は実際に多く報告されています。
焦って家具を動かしたりせず、静かな環境を保ちながら、毎日少しずつ再確認することが大切です。
過去の発見例から学ぶヒント
「こんな場所にいたの!?」という意外な発見例もあります。
- 冷蔵庫と壁のすき間
- 床下の点検口から中に入り込んでいた
- カーテンレールの上で丸くなっていた
- 布団の中(暖かくて静か)
こうした隠れ場所の傾向を参考に、これまで見落としていた場所を再確認してみましょう。
日常生活と両立させながら続けられる対策
とはいえ、いつ出てくるか分からない状況では精神的にも疲れてしまいます。
以下のような形で、日常生活に支障を出さずに「待ちの姿勢」を整える工夫もおすすめです。
- ケージを開けた状態で設置し、落ち着ける環境を用意しておく
- 移動経路を可視化するために、床に新聞紙や粉を軽くまいておく
- 気配や物音に敏感になれるよう、夜間に部屋を静かに保つ
- 家族や同居人に「見かけたら絶対に勝手に捕まえようとしない」よう周知する
見つかるまでの時間は不安が大きいかもしれませんが、ほとんどのケースでは発見に至っています。
希望を捨てず、冷静に状況を見守りましょう。
まとめ
アオダイショウの脱走は、飼育者にとって非常に焦るトラブルのひとつです。
しかし、落ち着いて状況を整理し、「まず家の中を閉じる」→「屋内をくまなく探す」→「屋外への対応を行う」というステップを踏むことで、発見率を大きく高めることができます。
脱走してしまっても、多くの場合は数日~数週間のうちに見つかっています。
大切なのは、諦めず、冷静に、そして継続的に対策を続けること。
見つけたあとは、飼育環境を見直し、同じことを繰り返さないよう備えましょう。
この記事が、あなたのアオダイショウが無事に戻ってくる手助けになれば幸いです。
\ ついでにこれも読んでいけ。 /
いや、読んでくださいお願いします(土下座)