アオダイショウを捕まえたいけれど、どこにいるのか、どうやって捕まえればいいのか分からない……。
この記事では、素手と罠を使った捕獲方法をくわしく解説します。
さらに、生息地の見つけ方や飼育に必要な準備も紹介するので、初心者の方でも安心してアオダイショウとの暮らしを始められます!
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アオダイショウの捕まえ方は2通り!
アオダイショウを捕まえるには、「罠を仕掛けて捕獲する方法」と「素手で直接捕まえる方法」の2パターンがあります。
一見すると罠の方が楽そうに思えますが、実は素手の方が手軽で成功率が高いとされています。
それぞれの方法を詳しく解説していきます。
罠で捕まえる方法と仕組み
アオダイショウを罠で捕まえる場合、鳥かご型のトラップが使われることがあります。
これは中にエサ(カエルや小動物)を入れておき、アオダイショウが侵入して飲み込んだ際、体が膨らんで出口から出られなくなる構造です。
ただしこの方法は、胴体の膨らみに合わせて絶妙な穴のサイズを設計する必要があり、難易度はかなり高めです。
市販のハブ用トラップも使用できますが、アオダイショウは細身の個体も多いため、すり抜けたり、運悪くトラップ内で死亡してしまうリスクもある点には注意しましょう。
素手で捕まえる場合のコツと注意点
素手での捕獲は、活動が活発な時期と場所を押さえれば、意外と簡単です。
アオダイショウの活動期は4月後半から11月ごろ。特に繁殖期の5月~6月は活発に移動するため見つけやすくなります。
よく見かける場所としては、
- 石垣のある小川沿い
- 排水パイプ周辺
- 湿度の高い草むら
などがあげられます。
山奥よりも、町中に近い川沿いや人里の石垣などで遭遇することが多いです。
実際に見つけたら、軍手を着用し、首の根元を素早く掴むのがコツです。
ただし、マムシなどの毒ヘビと間違えて捕まえると非常に危険ですので、見た目の判別に自信がない場合は無理に手を出さないようにしましょう。
アオダイショウの主な生息地は?
アオダイショウは日本固有のヘビで、北海道から九州、そして各地の島々(佐渡島・五島列島・伊豆諸島など)にも広く分布しています。
都市部や郊外、山林など環境を問わず生息しており、比較的人間の生活圏にもよく現れます。
標準的な個体の体長は約1.5m前後ですが、地域によっては2m以上の大型個体が見られることもあり、一部マニアには有名な採集スポットも存在します。
なお、沖縄に生息するハブやアカマタなどは別種であり、アオダイショウとは分類も性格も異なります。
アオダイショウとマムシ・ヤマカガシの見分け方は?
アオダイショウを見かけたとき、「これってマムシじゃないの?」と不安に思う人も多いでしょう。
確かに体の模様が似ている部分もありますが、いくつかのポイントを押さえれば見分けるのは難しくありません。
以下は代表的な見分け方です。
アオダイショウ

アオダイショウは、日本全国に広く分布する無毒のヘビで、全長は約1〜2m、時にそれ以上になることもあります。
体は細長く、頭部は丸みがあり、全体的にスリムな印象を受けます。
目は丸く、黒目がはっきりしているのが特徴です。
体色は灰褐色〜オリーブ色で、背中にうっすらと縞模様が見られることもありますが、模様は不明瞭です。
性格はおとなしく、人の気配がすると逃げていくことが多いため、見かけても慌てずに観察する余裕があります。
マムシ

マムシは日本の毒ヘビとして有名で、体長は60〜80cmと比較的小柄ですが、ずんぐりとした体型をしています。
最も目立つ特徴は、三角形の幅広い頭部で、これは咬まれたときに毒腺を発達させるためとされています。
目の瞳孔は縦長で、猫のような形をしており、夜行性に適した構造です。
体色は茶色~灰色系で、**はっきりとした銭形の模様(楕円形の斑紋)**が体に沿って並びます。
性格は攻撃的で、威嚇するときは首をS字に曲げて構えます。誤って近づくと咬まれる危険性が高いため、発見したらすぐに距離を取りましょう。
ヤマカガシ

ヤマカガシも毒を持つヘビですが、性質はアオダイショウに近く、おとなしい部類に入ります。
体長は1m前後で、スリムな体型をしています。
目の瞳孔は丸く、見た目だけで毒を判別するのは難しいタイプです。
体色は黄色〜緑っぽい地に黒い斑点模様があり、体の側面や背中に赤い斑点や帯状模様が目立つ個体が多いです。
特に目の後ろから首筋にかけて赤いラインが入る個体も多く、これが一種の特徴として知られています(ただし地域差があります)。
毒は奥歯の奥にあり、咬まれてもすぐには毒が注入されないこともありますが、咬傷事故では腎不全や血液障害を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
特徴 | アオダイショウ | マムシ | ヤマカガシ |
---|---|---|---|
全長 | 約1〜2m以上と長い | 小柄(60〜80cm) | 約1m前後 |
頭の形 | 丸みのある細長い頭 | 三角形で幅広い頭 | 丸いが目の後ろに赤い模様 |
瞳孔 | 丸い | 縦長(猫の目) | 丸い |
体色・模様 | 褐色〜灰色で不明瞭な模様 | ハッキリした銭形模様 | 黄色ベースに黒い斑点、目の後ろに赤い筋 |
性格 | おとなしい、逃げやすい | 攻撃的、すぐ威嚇する | おとなしいが刺激に注意 |
毒性 | なし | 強い毒 | 軽度だが毒あり(歯の奥) |
特に注意したいのは「マムシ」。
頭が三角形で短く太めの体をしており、ハッキリした銭形模様が特徴です。
ヤマカガシは一見おとなしく見えますが、後方の奥歯に毒腺があり、咬まれると出血や腫れを起こすことがあります。
アオダイショウは長くて細身・丸い瞳・穏やかな性格が特徴。
見た目で不安なときは、無理に近づかず識別できる人に確認しましょう。
アオダイショウは毒はないの?
アオダイショウは毒を持たないヘビです。
マムシやヤマカガシと違い、咬まれても命に関わるような毒性はありません。
ただし、野生個体は当然ながら細菌や寄生虫を持っている可能性があるため、咬まれた場合はすぐに消毒し、腫れや発熱があれば病院を受診するのが安心です。
アオダイショウの毒性についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

アオダイショウの捕獲や飼育に違法性はない?
アオダイショウは特定外来生物や絶滅危惧種には指定されていないため、原則として捕獲や飼育に法律上の制限はありません(2025年5月時点)。
ただし、以下の点には注意が必要です。
- 公共の場所(公園や私有地など)での捕獲は原則NG
→地主や施設管理者の許可がない場合、不法侵入や器物損壊に問われる可能性があります。 - 都道府県や市町村の条例で独自に規制されている場合あり
→特に自然保護区域などでは動植物の採取を禁止する条例があることも。 - 販売・譲渡には動物取扱業の許可が必要な場合もある
→個人飼育はOKでも、営利目的での販売・展示などは制限されるケースがあります。
また、野生個体の無責任な放流は環境に悪影響を及ぼすおそれがあるため厳禁です。
一度飼育を始めた場合は、最後まで責任をもって世話をしましょう。
野生のアオダイショウを飼育するためには?
アオダイショウは飼育が比較的容易なヘビとして知られていますが、いくつか注意すべきポイントがあります。
まず、アオダイショウは木登りを好む性質があるため、高さのあるケージが必須です。
- 横幅:とぐろを巻いた状態の2倍以上(目安45cm以上)
- 高さ:体長の約3倍(目安60cm以上)
ケージ内にはしっかり固定された登り木を設置し、倒れないように注意してください。
木の太さは胴体の3倍程度が理想です。
床材はヤシガラマットなどの吸水性の高い素材を湿らせて使用し、湿度を保つようにします。
また、全身が浸かれる水入れを設置し、清潔を保ちましょう。
保温や紫外線管理については、他のナミヘビ類と同様、保温は必須、紫外線ライトは不要です。
※野生個体の場合、最初は冷凍マウスに食いつかないこともあります。
その場合は活餌(小さなマウスやヒヨコ)から徐々に冷凍餌に慣らしていくとよいでしょう。
まとめ
アオダイショウは季節と探す場所さえ間違えなければ捕まえることは容易であるため、だれでも簡単に飼育を始めることができます。
しかし、高さの高いケージが必要だったり、保温や保湿が爬虫類には必要ですので、飼育を始める際にはきちんと準備してから飼育を始めるようにしましょう。
また、アオダイショウの見た目はマムシと似ているので、絶対に間違えて手を出さないようにしましょう。
最初は冷凍マウスに食いつかない場合もありますので、どうしても食いつかない場合には活餌から冷凍マウスに少しずつ移行していくようにしましょう。
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いや、読んでくださいお願いします(土下座)