カーペットパイソン・ジャングルは、名前のとおり“ジャングル”を思わせるような鮮やかな黒と黄色のコントラストが特徴のモルフ(色彩変異)です。
元々はコースタルカーペットパイソンから派生したタイプで、野生では見られない美しい見た目から、世界中のブリーダーに人気があります。
その派手なルックスから「気性が荒いのでは?」と思われがちですが、実際には人によく慣れる個体も多く、初心者でも比較的扱いやすいのが魅力です。
日本国内でも流通が安定しており、モルフの中では手に入りやすい部類に入ります。
この記事では、カーペットパイソン・ジャングルの特徴や性格、価格の相場、飼育のポイント、他モルフとの違いについて詳しく解説していきます。
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カーペットパイソンの飼育関連
モルフ
ロカリティ
カーペットパイソン・ジャングルの特徴
見た目
ジャングルカーペットパイソンの最大の魅力は、なんといってもその鮮烈なカラーリングです。
多くの個体が“漆黒”に近い黒地と、くっきりとした鮮やかな黄色をまとい、そのコントラストの美しさはカーペットパイソン界でも屈指とされています。
ジャングルは毎回なんか臭い。
— ほし。 (@hoshi_green) April 11, 2025
キャラメルアザンはそんなことないのに。
ビビり故のストレス臭なのか#カーペットパイソン#ジャングル#デリア pic.twitter.com/TOz7ZOwOsV
模様は帯状に広がる斑点やラインが基本で、まるでアートのような見た目からコレクション目的で飼育されることもあります。
繁殖の選別を重ねてより派手な見た目を目指した「ハイコントラストジャングル」などの系統も存在し、見た目重視の飼育者には非常に人気があります。
性格
見た目は派手ですが、性格は比較的おとなしい個体が多く見られます。
もちろん個体差はあるものの、慣れた環境では人の手から餌を食べたり、ハンドリングにも応じてくれるようになります。
ブリード個体が主流のため、野性味の強い性格を持つ個体は少なめです。
サイズ
成体の全長は約180〜210cm程度が目安です。
これはカーペットパイソン全体の中では平均的なサイズで、特別大型というわけではありません。
ただし成長は比較的早く、環境が整っていれば1年で1mを超えることもあります。
寿命
適切な飼育環境下では15〜20年ほど生きるとされています。
長期的に付き合うパートナーとして迎えるにふさわしい寿命で、じっくり飼育を楽しみたい方におすすめです。
カーペットパイソン・ジャングルの価格相場/販売状況

カーペットパイソン・ジャングルは、カーペットパイソン系モルフの中でも比較的入手しやすい部類に入り、日本国内でもコンスタントに流通しています。
価格帯は一般的な個体で3〜5万円前後が相場ですが、模様のコントラストがはっきりした「ハイコントラスト個体」や、「ヘテロ(het)遺伝子」持ちの個体になると7万円以上になることもあります。
国内ブリーダーからの販売も多く、爬虫類イベントや専門店の通販サイトでも頻繁に見かけることができます。
輸入個体よりも国内CB(繁殖個体)の方がハンドリング慣れしている傾向があり、初心者には国内CBの選択がおすすめです。
また、「ジャングルジャガー」や「アルビノジャングル」といった複合モルフも存在するため、購入時には表記をしっかり確認しておくことが大切です。
カーペットパイソン・ジャングルの飼育のしやすさ・向いてる人

カーペットパイソン・ジャングルは、見た目のインパクトとは裏腹に比較的飼育しやすいヘビです。
ブリード個体が多いため冷凍マウスにも慣れており、ケージ内でも落ち着いて生活する個体が多く見られます。
温度管理は爬虫類用のパネルヒーターや暖突を使えば問題なく、湿度も極端に高くする必要はないため、フトアゴやレオパなどを飼育した経験がある方なら十分対応可能です。
ただし、成体では2m近くになるためケージは大型が必要で、脱走や誤飲などの事故を防ぐためにしっかりしたフタやロックが欠かせません。ハンドリングも可能ですが、慣れるまでは少し警戒心を見せる個体もいます。
「美しい見た目のヘビを飼いたい」「性格がきつすぎない中型種を探している」という方にはピッタリのモルフと言えるでしょう。
他種・他モルフとの違い

カーペットパイソン・ジャングルは、「コースタルカーペットパイソン」を元に作出されたモルフであり、分類上はローカリティ(地域個体群)ではなく、人為的に選別交配された**モルフ(形質変異)**に該当します。

外見上、同じく黄色系のモルフである「キャラメル」や「スノー」と混同されることもありますが、ジャングルは黒と黄色のコントラストの強さが最大の魅力です。
特に「ハイコントラストジャングル」と呼ばれるタイプは、他のモルフと比べても視覚的なインパクトが圧倒的です。
また、「ジャガーカーペットパイソン」は遺伝的に別のモルフですが、しばしばジャングルと交配され「ジャングルジャガー」として販売されることもあります。
このようにモルフ同士の交配によりバリエーションが増えているため、純粋なジャングルを求める場合は表記の確認が重要です。
ローカリティ系のコモンやインランドなどと比べると、ジャングルはより観賞性重視の飼育者向けと言えるでしょう。
まとめ
カーペットパイソン・ジャングルは、その華やかな黒×黄色の体色がひときわ目を引く人気モルフです。
カーペットパイソンの中でも特に観賞価値が高く、爬虫類愛好家の間で根強い人気を誇ります。
見た目の派手さに反して飼育難易度は高くなく、国内で流通している個体の多くはブリードされたもので、冷凍マウスにもスムーズに慣れてくれることが多いです。
もちろん中型種としての注意点はありますが、基本的な設備を整えれば長期飼育も十分可能です。
「美しいヘビを飼いたい」「でも性格も落ち着いていて飼いやすい種類がいい」——そんな方には、カーペットパイソン・ジャングルは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
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