コーンスネークは比較的丈夫で、初心者でも飼育しやすいヘビとして人気があります。
とくに温度や湿度の管理が難しくない点は大きな魅力です。
とはいえ、「霧吹きは必要?」「ヒーターはどこまで必要?」など、初めての飼育では迷うことも多いでしょう。
この記事では、コーンスネークの健康を守るために必要な温度と湿度の管理方法について、具体的なアイテムの選び方や設置のコツを交えてわかりやすく解説します。
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コーンスネークの湿度管理
コーンスネークの飼育に湿度は気にしなくてもいい?
基本的に、ヘビは特に湿度管理を気にしなくてもいい生き物です。
コーンスネークでも同じで、たとえば毎日霧吹きをしたり、土など湿度を保つような床材を敷いたりしなくても、乾燥状態で飼育できます。
ただし、水入れの大きさに注意しましょう。
飼育している個体がとぐろを巻いた状態で、全身が浸かる大きさの水入れを入れてやります。
シシバナが綺麗に脱いでました🐍✨
— ゆーえぬ🦀🐍🐸🦎 (@UNsub3000) March 15, 2025
最近水入れに浸かりっぱなしで気が立ってたから分かりやすい!
コーンスネークもそろそろ脱皮しそう pic.twitter.com/tG6dY4TlA7
脱皮前など、湿度が必要なときは自分で水入れに浸かり、水分をとるようにします。
そういった意味でも、コーンスネークは管理の楽な生き物といえるでしょう。
もちろん、水入れに水が入っていないと意味がないので、水入れを倒したりして中の水がなくなっていないか、毎日チェックしましょう。
また、ヘビはにおいに敏感な生き物なので、古い水のにおいを嗅ぎ分け、気に入らないと水を飲まなくなったり、水入れに入らなくなったりします。
コーンスネークが脱皮不全や脱水症状の原因になるので、水入れにはいつも新鮮な水を入れておきましょう。

ベビーにはウェットシェルターを
実は、私は自分でコーンスネークのベビーを飼育するのにウェットシェルターを使ったことはありません。
あくまで、あれば安心、というものです。
ベビーサイズのコーンスネークは、過度の乾燥と脱水に弱い面があります。
そのため、ヒョウモントカゲモドキの飼育などで使われる素焼きのウェットシェルターを置くといいでしょう。
トンネル状の構造で、上面には水皿がついています。
ここに水を入れておくと、素焼素材から水が染み出し、シェルター内部の湿度が保たれる仕組みです。
ベビーサイズなら、ウェットシェルターの水皿で全身が入るので、使って損はないと思います。
コーンスネークの温度管理
ここまで湿度についてご紹介してきましたが、温度についても触れておきます。
コーンスネークは元々、北米原産のヘビで、日本とあまり気候の変わらない場所に生息しています。
コーンスネークの健康を維持するためには、温度の目安を知ったうえで適切に管理することが重要です。
一般的な目安は以下の通りです。
- 日中のホットスポット(温かい場所):28~30℃
- 日中のクールスポット(涼しい場所):24~26℃
- 夜間の温度全体:22~26℃程度に下がっても問題なし(ただし20℃以下は避ける)
昼と夜で温度が下がるのは自然なことなので、夜間はやや低めの温度でも大丈夫です。
ただし、部屋の温度が20℃を下回る場合は、パネルヒーターやエアコンで最低ラインを維持しましょう。
なお、パネルヒーターは常時通電にしておき、ヘビが自由に温度を選べるようにケージ内で温度差(温度勾配)を作ることがポイントです。
温湿度の感じ方には個体差もある
温度や湿度の目安はあくまで一般的な基準です。
実際には、同じ環境でも活発に動く個体と、じっとして動かない個体がいることも珍しくありません。
中には、少し高めの温度を好んでホットスポットに長くいる子もいれば、クールスポットにばかりいる子もいます。
そのため、温湿度は数値だけで判断せず、コーンスネークの様子をよく観察しながら調整していくことが大切です。
たとえば、
- 常に口を開けているようなら暑すぎるかも
- フンが緩い・出ないなどの異常があれば温度の影響も考えられる
- 水入れに頻繁に入っている場合は、湿度が不足している可能性も
このように、数値と行動の両面から環境の適正さを確認し、その子にとって快適な状態を見つけていく姿勢が、健康な飼育のカギとなります。
冬はパネルヒーターを使用
そのため、よほど温度の低い部屋でなければそこまで気にする必要はなく、ケージの底面積の1/3程度のパネルヒーターを設置してやれば大丈夫です。
もうさすがにコーンスネークの適温じゃなくなってきたんで、ヒーター設置したのだよ。
— ハスきち@フロッグスクレーパー大阪店 (@hasukichi) November 1, 2017
相変わらずお前は可愛いなぁ・・・(*´ω`*) pic.twitter.com/prWPLmVBi5
特に、ヘビそのものが熱効率のいい構造をしていて、長い体のどこか一箇所が温められると全身が温められるようにできています。
逆に、ケージ全面にパネルヒーターを敷いてしまうと、温度が高すぎた際にヘビの逃げ場がなくなってしまうので、パネルヒーターの大きさはケージ底面の1/3~1/2にとどめておきましょう。
逆に、ヒーターを設置しないと、餌を食べた後に消化できず消化不良を起こすことがあります。
エアコンで保温している部屋であっても、パネルヒーターは設置しておきましょう。
温度が下がりすぎると冬眠状態に入る危険も
コーンスネークはもともと北米の温帯地域に生息しており、自然下では冬になると活動を休止し、冬眠(正確には休眠)に入ることがあります。
しかし、飼育下での冬眠は基本的に避けるべき行為です。
とくにベビーや体力のない個体では、冬眠によって弱ってしまい、そのまま回復できずに死亡してしまう危険性もあります。
そのため、飼育下では最低でも20℃を下回らないように温度を維持し、冬眠状態に入らないように注意しましょう。
冬の夜間は室温が急激に下がるため、パネルヒーターに加えてエアコンやサーモスタットを併用するなど、温度が安定するよう管理することが大切です。
夏はエアコンを使用
夏場のコーンスネーク飼育では「暑さ対策」が重要になります。
気温が高すぎると脱水や食欲不振を招くため、エアコンや冷却対策が不可欠です。
詳しい管理方法やパネルヒーターの扱いについては、以下の記事で解説しています。
👉 蛇の夏の過ごし方|コーンスネークの夏対策・エアコンは必須?

温度と湿度のチェックには温湿度計を活用しよう
温度や湿度の管理においては、「なんとなく暖かそう」「水入れがあるから大丈夫」といった感覚に頼るのではなく、実際の数値で確認することがとても大切です。
そのため、ケージ内には必ず温湿度計を設置しましょう。
温度計に酔っ払いが頭に巻くネクタイみたいに絡んでるの脱皮した皮なんだけどどういう脱ぎ方をしたのか#コーンスネーク pic.twitter.com/5YHRjOExMa
— うろ/水槽 (@ouroboros_uro) April 29, 2016
温度の目安は、ホットスポットで28~30℃、クールスポットで24~26℃程度。
湿度は40~60%が理想とされています。
これらの数値を大きく外れると、
脱皮不全や消化不良などのトラブルにつながる可能性があります。
市販の温湿度計は、デジタル表示で両方を同時に確認できるものが主流で、比較的安価に手に入ります。
できれば、ケージのホットスポット側とクールスポット側の2か所に設置すると、温度差の管理もしやすくなり安心です。
コーンスネークの湿度や温度の管理方法!【まとめ】
コーンスネークの飼育において、温度と湿度の管理はシンプルながらも非常に重要です。
全身が浸かれる水入れと、ケージ底面の1/3程度のパネルヒーター。この2つが基本のセットであり、どちらが欠けても健康を損なうリスクがあります。
脱水や脱皮不全、消化不良といったトラブルを未然に防ぐためにも、日々のチェックと正しい設置を心がけましょう。
\ ついでにこれも読んでいけ。 /
いや、読んでくださいお願いします(土下座)
