フトアゴヒゲトカゲは、見た目の可愛さと飼いやすさから人気の高いペットです。
飼育を始めると「オスかな?メスかな?」と性別が気になる方も多いでしょう。
本記事では、フトアゴヒゲトカゲの性別の見分け方やオス・メスの違い、性格の傾向や繁殖面での注意点まで詳しくご紹介します。
ベビーの性別判別についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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フトアゴヒゲトカゲの性別の見分け方
フトアゴヒゲトカゲの性別を見分けるには、ある程度の慣れが必要です。
ベビー(幼体)の性別判別は可能?
フトアゴヒゲトカゲのベビーは、外見的な性差が非常にわかりにくく、正確な性別判別は困難です。
生後数週間〜数ヶ月程度では、臭腺やクロアカルサックのふくらみも未発達であることが多く、外見で見分けることはまずできません。
ただし、熟練のブリーダーや獣医であれば、微妙な違いからある程度の予想は可能です。
専用のライトを使って尾の付け根を透かして確認する「トランスイルミネーション法」などの技術もありますが、初心者には難易度が高く、誤認のリスクも伴います。
そのため、ベビーの段階で性別を知りたい場合は、「性別確定済み」と明記された個体を販売しているショップやブリーダーから購入するのが最も確実です。
基本的には、ある程度成長してから(生後5〜6ヶ月以降)性別を見分けるのが現実的ですので、焦らずゆっくり観察していきましょう。
後ろ足の付け根、人間でいう太腿部分

一番自信を持って見分けに使っているポイントは、後ろ足の付け根、人間でいう太腿部分です。
フトアゴヒゲトカゲを手に持ち、ひっくり返しておなか側から太腿部分を見てみましょう。
オスの場合、黒い大きな点がいくつか一列に並んでいるのが見えるはずです。
これは臭腺といい、オスにだけ発達する部分です。
かなり若い個体でも臭腺は見えるので、臭腺を見たことがあれば、ほぼ確実に性別の見分けができるでしょう。
オスにはクロアカルサックという袋がある

オスの場合、生殖器をしまうクロアカルサックという袋が尻尾の付け根にあり中にヘミペニスが収納されています。
そのため、尻尾の付け根にクロアカルサックのふくらみがあるかどうかでも一応の判別はできます。
上の図は、総排泄孔を指で押してヘミペニスを出した画像ですが、実際は自然にいつもこのようにヘミペニスが出ているわけではありません。
また、フトアゴヒゲトカゲはクロアカルサックが目立たないトカゲなので、臭腺のほうが見分けやすいと思います。
オスは喉元部分が真っ黒に染まる
ぽんちゃん
— はちゅ (@hachudaisuki) November 19, 2019
お髭真っ黒やで笑
フトアゴ黒ヒゲトカゲ🦎#フトアゴヒゲトカゲ #爬虫類好きと繋がりたい pic.twitter.com/jcX0UoOesL
他に、成熟したオスは喉元部分が真っ黒に染まるという特徴があります。
これが、「アゴヒゲ」の名前の由来ですが、成熟していないとわからない特徴です。
また、オスのほうがメスより体が大きくなり、特に頭が大きくなりますが、よほど見慣れないとわからないでしょう。
どうしても性別を見分けて飼いたい場合、ある程度成長した個体を、個人のブリーダーさんから譲ってもらうのがもっとも確実です。
フトアゴヒゲトカゲのオスとメスでは何が違う?
結論からいうと、フトアゴヒゲトカゲのオスとメスの差はほとんどありません。
一応、以下のポイントがオスとメスの違いです。
オスがメスより一回り大きくなる
最大サイズまで大きくなった場合、オスはメスよりも一回り大きくなります。
ただ、本当に一回り程度の違いなので、見比べないと「なんとなく大きい気がする」程度の違いです。
オスの喉元が真っ黒に染まる
成熟したオスは、喉元が真っ黒に染まります。
これは常に真っ黒に染まっているわけではなくフトアゴヒゲトカゲが威嚇するときなど感情によってその黒さは変わります。
見た目の変化なので、これが嫌な人はメスを飼うといいでしょう。
個人的には、喉元が真っ黒になったフトアゴヒゲトカゲも可愛いと思います。

オス同士は多少喧嘩するが、メス同士はあまりしない
オス同士はなんとなく自分のナワバリを主張し、他の個体を追い払おうとして喧嘩します。
ただ、そもそもフトアゴヒゲトカゲの多頭飼いはあまりオススメしません。
メス同士が喧嘩することはありませんが、サイズが違うと、大きい方が小さい方に無言の圧力のようなものをかけていることがあります。

オスの方が若干、怒りっぽい
特に成熟したオスは、メスに比べるとやや怒りっぽく、すぐに喉元を膨らませて威嚇します。
ただし、そのまま攻撃に転じて人を咬むようなことはありません。
威嚇している状態でも、そのままハンドリングすれば落ち着くことが多いですし、威嚇していても果物を見せればすぐに食べるような個体もいます。
メスは卵管が詰まることがある
単独飼育していても、メスはホルモンバランスの影響で無性卵を産むことがあります。
このとき、卵管に卵が詰まってしまうことがあり、放置すると死に至ります。
成熟したメスがぐったりしていて、食欲がなく、排泄もない場合は卵管詰まりが疑われますので、すぐに病院へ運びましょう。
卵詰まりのフトアゴ、チャーリー
— 目組 (@mmmegpython) November 24, 2022
オペで卵管を摘出。
お腹を開いた映像も観られるし、この番組は凄い…#フトアゴヒゲトカゲ pic.twitter.com/s1SPErIdfv
また、産卵の際にカルシウムを多く消費するので、日頃からミネラルなどのバランスの取れた食事を取らせてください。
オスはクロアカルサックの炎症などを起こすことがあるので、特にメスは体が弱い、ということはありません。
フトアゴヒゲトカゲの性別の見分け方!【まとめ】
フトアゴヒゲトカゲの性別は、臭腺や喉元の色、体の大きさなどからある程度見分けることができます。
ただし、特にベビー期は判別が難しく、成長してからの方が確実です。
オスとメスにはわずかな性格や行動の違いはありますが、基本的にはどちらも魅力的なペットになります。
大切なのは性別よりも、その子自身の個性を理解して向き合うことです。
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いや、読んでくださいお願いします(土下座)