コーンスネークのモルフには多くのバリエーションがありますが、その中でも「パルメット」は特別な存在です。
真っ白な体に黒い目、そしてランダムに入る濃色のスポット模様という独特の見た目は、他の白系モルフとは一線を画します。
しかも、リューシスティックとパラドックスという遺伝的要因が重なって生まれる希少な個体で、入手難易度も高く、価格も高額です。
この記事では、そんなパルメットの魅力や入手方法、他の白系モルフとの違いまで詳しく解説します。
コーンスネークの関連記事一覧

生態・特徴の関連記事一覧を開く コーンスネークの
- コーンスネークは毒をもつ?
毒の有無や噛まれたときの危険性、対処方法について詳しく解説しています。
安心して飼育するための知識として押さえておきたい内容です。 - コーンスネークの大きさ
平均サイズや最大サイズ、成長スピードの目安を紹介。
ベビーから成体までの変化が気になる方におすすめです。 - コーンスネークの性格
おとなしい?噛む?なつく?など、性格の傾向と飼いやすさについて詳しくまとめています。 - コーンスネークの脱皮
脱皮の頻度や兆候、脱皮中の行動、餌やりの注意点などを初心者向けに解説しています。 - コーンスネークの脱皮不全の原因と対策
脱皮がうまくいかない原因や、脱皮不全を防ぐための飼育環境の整え方を紹介します。
飼育環境の関連記事一覧を開く コーンスネークの
- ケージレイアウトまとめ
ケージのサイズや配置例、必要な設備を写真付きで紹介。
初心者が悩みやすいポイントを解決します。 - 床材の選び方
赤玉土やペットシーツなど、代表的な床材の特徴とメリット・デメリットをわかりやすく解説。 - シェルターの必要性
シェルターは必要?不要?
成体とベビーでの使い分け方や代替アイテムも紹介しています。 - 温度と湿度の設定方法
理想的な温度・湿度の範囲や、保温器具・湿度管理のポイントを初心者向けに解説。 - アダルト個体の選び方
ベビーではなく成体を飼いたい方向けに、特徴や購入時の注意点をまとめています。 - 多頭飼いの注意点
多頭飼いは可能?共食いの危険性やトラブルを防ぐためのポイントを詳しく紹介します。 - 夏の飼育対策
暑さに弱いコーンスネークのための夏対策。エアコンの使用や停電時の工夫についても解説。 - 餌の頻度とコツ
給餌の頻度・量・費用の目安、解凍方法まで、コーンスネークの餌に関する基本をまとめました。 - マウス以外の餌
どうしてもマウスが苦手な人向けに、代替できる餌や工夫方法を紹介。
初心者も安心です。 - 拒食の原因と対策
食べなくなったときの原因と、2ヶ月以内・長期に分けた対処法を詳しく解説します。 - 消化不良と便の異常
下痢や便秘、異臭など、コーンスネークの排泄に関する異常と対処法を解説しています。 - フンの頻度と臭い対策
フンの頻度の目安や、臭いが気になるときの対処法についてまとめています。
性別や繁殖についての関連記事一覧を開く コーンスネークの
- オスとメスの違い
性別の見分け方や、性格・飼いやすさの違いを比較。
どちらを飼うか迷っている方向けです。 - 発情期の行動
コーンスネークの発情期はいつ?
行動の変化や注意すべきポイントを解説しています。 - 繁殖の方法と注意点
繁殖の準備・ペアリング・卵の管理まで、繁殖を考えている方向けの総合ガイドです。 - モルフについての基本情報と選び方
コーンスネークの品種(モルフ)を紹介。初心者でもわかりやすく、選び方のポイントも解説。
コーンスネークのパルメットはどんなモルフ?
見た目の特徴としては、全身が純白に包まれ、鱗の一部(数枚)が濃い色素を持つ、極端に斑点の少ないダルメシアンのようなモルフです。
白い部分の美しさや濃さでいえば、どの白系モルフよりも白いといえます。
アルビノではないので、目は通常の黒い目です。
似ているモルフがいないので、とてもユニークなモルフということになります。
パルメットと他の白系モルフとの違いは?
コーンスネークには白っぽい体色をもつモルフがいくつか存在しますが、パルメットはその中でも特別な存在です。
スノー
コーンスネークのスノー
— DK (@mistyfrip360) May 3, 2025
目赤いけどアルビノとは違うの?🤔
めっちゃ元気😄 pic.twitter.com/uriifqDicD
たとえば、「スノー」はアメラニスティック(黒色素を消す)とアネリスティック(赤色素を消す)を掛け合わせたコンボモルフで、全体的に淡いピンクがかった白になるのが特徴です。
目は赤く、どちらかといえば「アルビノ系」の白さです。

アメラニスティック
今週は、はじめてでも安心サイズの
— ぺけっと春日井店(旧ペポニ春日井店) (@peponi_kasugai) November 8, 2023
コーンもワラワラ入荷してますよ~😆#コーンスネーク アメラニ 2匹!
ド定番のアメラニスティック。
スポットも綺麗に入っており朱代表としてふさわしい個体がきました🌟#ペポニ春日井
たじま pic.twitter.com/h40jxzfPta
一方、「アメラニスティック」単体でも体は白っぽく見えますが、実際にはオレンジや黄色みを帯びたクリーム色に近い発色で、完全な白ではありません。
これに対してパルメットは“純白”の体色にランダムな濃色の斑点が入る、唯一無二の外見を持っています。
しかも、アルビノではないため目は黒く、まるで哺乳類のような印象を与える見た目も人気の理由のひとつです。
つまり、「白いヘビがほしい」という人が想像する“真っ白なヘビ”に最も近いモルフが、このパルメットなのです。
パルメットはどうしてレアなの?
パルメットという名前がつけられていますが、実際には「リューシスティック」という黒い色素がなくなる遺伝子と、「パラドックス」という通常は発現しない模様がランダムに発現する遺伝子が組み合わさって出現するモルフです。
実は、パルメットが出現するまでコーンスネークにはリューシスティックが存在しませんでした。
そのため、このパルメットが唯一のリューシスティックということになります。
そのため、パルメットはパラドックスに何かを掛け合わせたコンボモルフではなく、単一の遺伝子により出現するモルフ、ということになります。
つまり、パルメットを狙って作出することは現時点ではかなり難しいのです。
さらに、リューシスティックもパラドックスも劣性遺伝です。
劣性遺伝とは、他の発現しやすい遺伝子(優性遺伝)があると隠れてしまって発現しない遺伝子のことで、人の血液型でいう「O型」のようなものです。
パルメットの出現確率はよくわかっていませんが、パルメット同士を掛け合わせても、パルメットが生まれてくる確率は低いようです。
コンボモルフでないため他系統の掛けあわせで作出することができず、しかもパルメット同士を掛け合わせても出現率が低いため、パルメットはレアで高価なモルフなのです。
パルメットは手に入る?
パルメットはそれだけレアなモルフなので、残念ながらいつでも手に入る、というものではありません。
むしろ、見かけたら買うくらいの心積もりが必要です。
最近はホームページに入荷情報をアップしているショップが多いので、あらかじめショップを調べておいて、入荷情報をチェックしておくといいでしょう。
また、ショップにお願いして取り寄せてもらったり、入荷情報を教えてもらうこともできます。
ただし、発注してすぐ入荷するモルフではないので、手に入るまで待つことになります。
ちなみに、販売価格は7~10万円くらいで、コーンスネークとしては、やはりかなりの高額モルフですね。
パルメットのペアを入手してパルメットを殖やすのも一手ですし、パルメットに何かを掛けてコンボモルフを作ることもできます。
色彩の変化としては、あくまでもパラドックス部分、つまり色彩が発現した鱗にのみ影響し、純白のリューシスティック部分には影響しないようです。
すでにキャラメルパルメットなどが作出されていますが、まだまだ多くの可能性を秘めたモルフといえるでしょう。
コーンスネークのパルメットの特徴【まとめ】
高価で入手の難しいパルメットですが、劣性遺伝の組合せで生じたシングルモルフであることや、コーンスネークで唯一のリューシスティックであることを考えると、それもうなずけます。
もし幸運にも入手できたら、繁殖計画を立てながら大切に育ててくださいね。
モルフ名が青色になっているモルフはクリックで詳細ページへリンクします。
コーンスネークの主要モルフの記事一覧

アネリスティック
黒い色素が消失。鮮やかな赤模様が特徴。

ブラッドレッド
真っ赤な体色を持つモルフ。迫力ある見た目が特徴。

オケティ
ノーマルに似ているが、ブロッチの縁取りが太くコントラストが強い。

ハイポ
色素が薄く、全体的に明るく柔らかい印象に。
ゴーストの構成要素。
モルフ名が青色になっているモルフはクリックで詳細ページへリンクします。
\ ついでにこれも読んでいけ。 /
いや、読んでくださいお願いします(土下座)
