グリーンイグアナの飼育は難しい?販売価格の相場・整える環境について徹底解説!– category –

イグアナグリーンイグアナ

ひと時よりかなり落ち着いたとはいえ、グリーンイグアナは今でもペットとして人気のあるトカゲです。

価格も安く、色もきれいで見た目がカッコいい上に草食性でおとなしい、となると思わず飼いたくなることもあると思います。

しかし、やはり爬虫類の飼育経験のない方にとってはグリーンイグアナの飼育は難しいのでしょうか?

ベビーサイズはいいとして、アダルトサイズになったグリーンイグアナ飼育のポイントは、

  • スペースを確保できるか
  • それなりに手間をかけられるか
  • 設備をきちんと揃えられるか
  • 大型トカゲを扱うテクニックがあるか

の4点です。

今回は、グリーンイグアナの飼育は難しいのか?また実際どのように飼育をするのか徹底解説します。

目次

グリーンイグアナの飼育は難しい?

スペースを確保できるか

グリーンイグアナ飼育で最大のポイントといえるでしょう。

自宅で1.8メートルのトカゲを飼育するスペースを確保できるかどうか、です。

私が飼育していたときは、奥行き80センチ、幅1.5メートル、高さ2メートルのスチールラックを改造してケージを自作し、飼育していました。

これでも狭くてかわいそうだと思ったものです。

理想的には、4畳半くらいの部屋をそのままケージ化してしまえれば申し分ないでしょう。


この場合でも、放し飼いにすると自分の生活との共存が大変なので、あくまでも飼育部屋と生活空間は分けて考えるのがオススメです。

手間をかけられるか

グリーンイグアナの飼育では、新鮮な野菜を毎日食べさせる、という日課が欠かせません。

毎日数種類の野菜を刻み、お皿に盛り付けて与える手間がかけられるか、ということです。

また、あまり知られていませんが、グリーンイグアナはある程度の空中湿度が必要なトカゲです。

乾燥させて飼うと、クレストと呼ばれるトゲのような突起が発達せず、あまりカッコよく育ちません。

霧吹きなり加湿器なりを使って湿度を与えることになりますが、そうなるとどうしてもケージ内が汚れやすくなります。

もちろん、体が大きい分、フンやおしっこの量もかなりのものです。掃除もこまめにすべきでしょう。

設備をきちんと揃えられるか

大型トカゲであることばかりがピックアップされますが、典型的な昼行性トカゲでもあります。

基本の温度は28℃くらい、バスキングスポットは最低でも35℃くらい必要です。

紫外線要求量も高いことが知られています。

4畳半くらいの飼育部屋を作って飼う場合、基本の温度はエアコンで調整しましょう。

部屋の照明を紫外線ランプにし、複数のスポットライトを使ってバスキングスポットを作ります。

これらの器具はすべて、イグアナが触れられないようカバーをつけるなど、安全対策をしっかりしましょう。

規模や環境によるので一概に言い切れませんが、設備に10万円程度はかかると思いましょう。

大型トカゲを扱うテクニックがあるか

これはとても厄介な問題です。

なぜなら、グリーンイグアナを飼育するのに必須のテクニックでありつつ、実物のトカゲを扱わないと身につかないからです。

実際には、ベビーサイズからグリーンイグアナを育てて、自分で大きくしながら少しずつ扱いに慣れていくのがいいでしょう。

個体の性格も把握した上で扱えることからもオススメです。

そのためにも、こまめにハンドリングするようにしましょう。

ただし、一度動物園などでアダルトサイズのグリーンイグアナを見ておくべきです。

自分の目でアダルトサイズのグリーンイグアナを見てみて、「自分には扱えないな」と思ったら、飼育そのものをあきらめたほうがいいでしょう。

グリーンイグアナの値段相場

かつては数千円のトカゲ

私がグリーンイグアナを飼っていたのは20年ほど前のことですが、当時はなんと3000円ほどで販売されていました。中学生の私がお小遣いで買える値段だったのです。

しかし、飼いきれずに捨てられる個体が続出したことから、グリーンイグアナのような大型トカゲがあまりに安価で売られることに批判が強まりました。

同時に、「グリーンイグアナは大きすぎて飼いきれない」というイメージも拡散し、グリーンイグアナそのものの人気も落ちてしまいました。

その結果、現在では見かける機会が減り、価格も20年前ほど安くはなくなりました。

それでも、ノーマル個体が10000円以下で販売されています。

単純な比較はできませんが、カラーモルフのフトアゴヒゲトカゲなどにくらべればかなり安い価格です。

売られているのはベビーサイズ?

現在、販売されているグリーンイグアナの多くは、ベビーより少し育ったくらいのヤングサイズです。

かつてはショップで、全長30センチもないようなベビーが、ライトを当てられたケージでワラワラしていて、確かに可愛らしかったものです。

それが数千円で買えるのですから、人気だったのもわかります。

現在売られているヤングサイズは全長50センチほどの個体が多く、ベビーほどのあどけなさが見られません。

逆に言えば、ベビーよりもがっしりしているので、より育てやすくなった、ともいえます。

一方、しっかりと育ちきったアダルトサイズのグリーンイグアナが売られていることはまずありません。

ショップで「参考個体」として展示されていたり、展示即売イベントのふれあいコーナーにいるのを見かけるくらいです。

1.5メートルのグリーンイグアナを持ち帰ること自体が現実的ではないので、当然といえば当然です。

私もベビーから育てたことしかないのでわかりませんが、かなり頭と目がいいトカゲなので、アダルトサイズだと環境や飼い主の変化を敏感に感じ取り、ストレスを受けて飼いにくい、ということもあるかもしれません。

安易な飼育は絶対にオススメしませんが、現在売られているようなサイズの個体が、飼い始めるには一番いいサイズといえます。

モルフやタイプもいる

グリーンイグアナはその大きさがネックで飼育しにくいトカゲなのですが、広い空間さえ用意できればとても飼いやすいトカゲです。

そのため、アメリカなど海外では積極的にブリーディングされ、カラーモルフが作られています。

今のところ、黒い色素が消失したアルビノ、全身が赤くなるレッド、全身が青くなるブルーが流通しています。

もちろんノーマルよりも高価で、アルビノで10万円くらいが相場です。

爬虫類では珍しくアルビノがもっとも高価で、レッドとブルーは5~8万程度と、アルビノよりも控えめな値段になっています。

ちなみに、最近になって「ガイアナ」というタイプのグリーンイグアナが流通するようになりました。

参考ツイート

名前の通り中米ガイアナに生息するタイプで、よく見かけるものよりグリーンが濃く、成長してもあまり黒っぽくなりません。

価格は5万円前後と、レッドイグアナと同じくらいになります。

グリーンイグアナの飼育方法!

それではグリーンイグアナの飼育方法についてご説明していきます。

飼育ケージ

べビーのころには手に乗るサイズのグリーンイグアナですが、成長が早く1年ほどで全長60㎝までに成長し、最大で180㎝~2m程度になります。

60㎝になるまでは幅60~120㎝の爬虫類用ケージや水槽で対応することが出来なくはないですが、その都度買い替えるとコストが増しますし、イグアナは立体活動をするので高さも必要です。

そのため、初めから花屋さんなどに置いてあるようなガラス温室を用意してあげると良いと思います。

ガラス温室のサイズが幅1.2m×高さ1.5m×奥行0.40m程度であれば、全長が1m程度までは飼育が可能になります。

1mを超えるとガラス温室でも狭く感じるため、それ以上の大きさのケージを用意する必要がありますが、前述した通り最終的には室内での放し飼いが理想と言われています。

温度管理

グリーンイグアナは変温動物なので自分の体温を自分で管理することができません。

そのため、低温には弱く、飼育する際には温度管理がマストになります。

放し飼いをする場合でも、ガラス温室を用意する場合でも、温度は日中28℃~35℃、夜間は25~28℃程度に設定します。

グリーンイグアナは温度の高い場所で体を暖めて消化を促すため、室内またはガラス温室内40℃程度のバスキングスポットを設置する必要があります。

これを1年中キープしなければならないため、放し飼いをする場合はエアコン管理が必須になります。

ガラス温室を使用する場合も、冬場にケージ内の温度が28℃まで上がらない場合はエアコンで管理する必要が出てきます。

バスキングスポットは、自然界でも他の生き物よりも高い目線の所を好む習性があります。

そのため、ガラス温室内の一番高い場所か、放し飼いの場合だと棚の上などに上がれるようにスロープなどを付けてあげて、高い場所にバスキングスポットを作ってあげるとグリーンイグアナが安心して体を暖めることが出来ます。

このとき、バスキングスポットの電球に個体が手の届く距離になる場合は、電球にヤケド防止の網を付けてあげたほうが良いでしょう。

湿度管理

湿度は50〜70%を目指し、乾燥を防ぐために定期的なミストや水皿の設置がおすすめです。

湿度が不足すると、皮膚トラブルや脱皮不全の原因となるため、デジタル湿度計を使って管理しましょう。

紫外線照射

昼行性の爬虫類は紫外線を浴びることで骨を作っていくため、グリーンイグアナの飼育には紫外線ライトが必須になります。

そのため、必ずバスキングスポットやケージ内に紫外線ライトを設置しましょう。

グリーンイグアナには紫外線の波長が300nmが必須ですので、1つで足りない場合は2つ以上設置するようにしましょう。

天気が良い日は外で日光浴をさせる必要もあると思います。

日光浴をさせる場合は脱走は絶対に禁忌ですので、確実に脱走できないケージやサークルを使うか、グリーンイグアナ用のリードを使用すると良いと思います。

環境設備

グリーンイグアナをガラス温室で飼育すると言っても、運動量の問題やガラス温室の手狭さなどの問題が出てくるため、室内に放す時間が必要になります。

グリーンイグアナは基本的に樹上生活をするので室内に設置している棚やテレビ台、カウンターなどにはどうしても上がりたがります。

室内の棚などになにか物を置いているとグリーンイグアナは「物を避けて進む」という考えはないので、避けずにガンガン進んでいきます

物が落下すると人にとっても危ないですし、イグアナが引っかかってしまって個体のケガにも繋がりますので、なるべく棚の上に物を置かないようにしましょう。

食事

グリーンイグアナは草食になります。

小松菜やチンゲン菜など葉物野菜を中心に、イグアナフードも混ぜながらバランス良く与えるようにしましょう。

また、グリーンイグアナは食事の彩りが良いと食いつきが良くなります。

そのため、外皮をとったカボチャやニンジンを混ぜて与えると良いと思います。

基本的には食事から水分を摂取しますが、水を経口摂取することもあります。そのため、水入れを用意してあげる必要があります。

参考になるyoutuberさんの動画があったので共有します。

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